ふるさとの手帖

市町村一周の旅

壮大な野間半島を進み、広い南九州市へ。【旧市町村一周の旅(鹿児島県|3月11日―340日目)】

壮大な野間半島を進み、広い南九州市へ。【旧市町村一周の旅(鹿児島県|3月11日―340日目)】

今日までの旅メーター

訪れた政令指定都市の区の数 【86/171】

86/171
50.29%
訪れた旧市町村の数【907/2,094】
907/2094
43.03%
総計【993/2,264】
993/2264
43.60%

スーパーカブの総走行距離
24453km

旧大浦町→旧笠沙町→旧坊津町→旧頴娃町→旧川辺町→旧知覧町、の6つ。
朝7時45分に、南さつま市の加世田を出発した。今日は南さつま市と南九州市を進んでいこう。
 
最初にやってきたのは、旧大浦町。旧加世田市から南西に進み、15kmほど進んだところで市街地に入った。地名には「浦」とついているので、海沿いに市街地が広がっているのかなと思ったら、市街地は低い山並みに囲まれた平地にあり、とても穏やかだった。田んぼも広がって、気持ちのいい風景だ。
旧大浦町へ。山と田んぼと空。
大浦支所。
まちの駅。
いいバランスだなあ。

独自の雰囲気持つ、後浜展望所。ー旧笠沙町。(南さつま市)

旧大浦町の市街地も、地図で見れば十分に薩摩半島の南西の端っこにあるけれど、もっと西に進むと小さく出っ張った地形があり、そこに旧笠沙町が広がっている。その出っ張った地形は「野間半島」だ。
 
野間半島の北に位置する集落は山も海も近く、道もうねうねしていてコロコロと景色が入れ替わる。狭い道も大きなバスがゆっくりと通って行った。山裾の低いところ高いところ、いずれも隙間を埋めるように住宅が広がっていた。
旧笠沙町。
多分この建物は使われていないけれど、笠沙支所(があった場所かな)
ガードレールと海と。
まちなみ。
さらに、今度は野間半島の南側へ移動し、後浜展望所という場所へ向かった。遠目からでも巨大な岩が見えて、そこが展望所だと直感。到着すると、やはり大きな三角形をした巨大な岩に圧倒される。1月の震災で影響を受けてしまった、珠洲市の見附島を思い浮かべた。独特で、自分の雰囲気を持っている岩だ。
奥に後浜展望所の岩が見える。
後浜展望所。いい岩だ。
海も透明感抜群。

野間半島の山道を抜けて。ー旧坊津町。(南さつま市)

後浜展望所から、次に旧坊津町を目指す。地図を見ると、旧坊津町は野間半島の南海岸沿いを東に進んだ方角にあるので、半島の南側の道を行こうかと思ったものの、ナビは行きで通った半島の北側の道を指して、最後に南へ降りてくるルートを指すのだった。
 
ナビが言いたいことはすぐにわかった。相当、道が悪いのだろう。たぶん、北側の道の方が多少遠回りでも、平坦なのだろう。こういうとき、どっちを選ぶかみたいなのを決めているわけじゃない。今の状況の中で、どうしようかなあと考えてみて、せっかくだから南側の悪い道を選んだ。そっちも通ってみなきゃ、野間半島がわからないとも思ったし。
 
永遠にアップダウンが繰り返されて、大変だったけれど、ようやく長い山道を抜けて、旧坊津町の市街地に入った。市街地は泊郷と坊郷の二つの地域が隣り合わせで、どちらも味のある港町だった。市街地からは枕崎市も近い。ここにこうした暮らしがあるのだなあと。
奥に見える岩は、亀ヶ丘という旧大浦町の景勝地、かな。
海を一望。
養殖かな。
まちなみが見えてきた。
泊地区。
首輪がついてるけれど、一匹の犬がいた。
自分だけでお散歩かい、えらいねえ。
港町の雰囲気。

番所鼻自然公園まで、青空も間に合った。ー旧頴娃町。(南九州市)

旧坊津町から22キロほど東に進み、今度は旧頴娃(えい)町を目指す。途中、枕崎市を通過したので、鰹を食べたいなあともちろん思ったけれど、今回は時間があまりないので諦めよう。
 
さて、旧頴娃町では番所鼻自然公園へ向かった。前回の旅でも訪れたことがある公園で、枕崎市の「薩摩富士」こと開聞岳を一望できる。
 
それで、まったく信じてもらえないだろうが、青空の下の開聞岳をよしっ、撮り切れたと思った1分後には、本格的に雲が太陽を覆いはじめたのだった。空を見上げたら、さっきまでの晴れが嘘のような曇りだ。「怖い」と思った。これを、偶然や思い込みと言ってしまえば話は早い。でも、ほんとうにドンピシャなタイミングだったから。開聞岳に会釈した。
番所鼻自然公園へ。
開聞岳、見事だ。
伊能忠敬もこの地を絶賛した、という石碑。
そして、曇ってきた。
頴娃支所。
まちなみを歩いた。
茶畑と大野岳。

湧水と静かなまちなみを歩く。ー旧川辺町。(南九州市)

旧頴娃町は、南九州市で最も海沿いに広がっているまちだった。そして、次に向かった旧川辺町は、最も内陸部に広がっているまちだ。旧知覧町を抜けて旧川辺町の市街地へ入る。ファミレスやコンビニもあって、市街地はまちらしい雰囲気でありながら、少し離れると穏やかな田園風景を眺めることができた。
 
清水の湧水を訪れたあと、雨が降りはじめた。さっきまで青空だったのに、早いな、って。
旧川辺町。台地から。
諏訪運動公園にて。
清水の湧水。
静かで清らか。
川辺支所。

武家屋敷と、知覧特攻平和会館。ー旧知覧町。(南九州市)

最後にやってきたのは、旧知覧町だ。まず、武家屋敷の通りに入る前に、車道沿いの街路樹が見事に整えられていて、すごい存在感だった。ささやかなところが細かくて丁寧で、そして、大胆でもあるのが、鹿児島県だ。
 
順路通りに従って、武家屋敷の庭園をそれぞれ見ていく。なんだろうこの庭園の迫力は。山と海、大地のうねり。庭園が表す世界は、阿蘇みたいに圧倒的な世界観のように思えた。電線がないので、庭園の木々が空へどこまでも伸びていくようで。ここに、今も日常の暮らしがあるのだなあ。
旧知覧町へ。
見事な街路樹。
知覧武家屋敷庭園へ。
ものすごい迫力だ。
今日、14時46分はここで迎えた。
その後、知覧特攻平和会館へ。前回の旅では、特攻平和会館へ訪れていなかった。そのことが心残りでもあったので、今回は必ず、と。
 

知覧は本土最南端の特攻基地だった。兵舎の中で書かれた寄せ書きを読む。なんて達筆な字だろう。母親宛ての手紙を読む。なんて素直な言葉だろう。

ごく普通の日常を大切にしなきゃ、そんなこと、わかってるって、いくらでも言えるさ。でも…と、ね。
桜と雨と戦闘機。
知覧特攻平和会館。
館内で、いろいろ見た。ゆっくりと。
三角兵舎。特攻隊員たちが出撃するまで、起居していた半地下式の兵舎。

というわけで、今日の散策はここまで。知覧に着く頃には雨も降りました。南さつま市と南九州市が、ぐっと身近になった1日です。
 
本日のひとこと
後浜展望所で、野生のタヌキとの距離が近かったです(写真撮れず)。
(終わり。次回へ続きます)

<旅を応援してくださる方々へ&関連ページ>

「どこで暮らしても」の商品ページに飛びます。

今回の旅をはじめる前に、自費出版の写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは旅の活動費として、活用させていただきます。
写真集の商品ページはこちら

二見書房編集部noteにて連載中です。

二見書房編集部noteのページはこちら
旅についての心境を、週に一度日記形式で書いています。ブログにまとめきれなかったことも残せたらと思います。

日本加除出版noteにて連載中です。

日本加除出版noteのページはこちら
旧市町村で気になったまちのことについて、月に一度まとめています。本文は『戸籍時報』でも連載中です。

ストレートプレスにて連載中です。

ストレートプレスのページはこちら
トレンドニュースサイトのSTRAIGHT PRESS(ストレートプレス )にて、旧市町村をひとつずつまとめた記事を連載中です。

LEAVE A REPLY

*
*
* (公開されません)

RECENT ARTICLES

Follow me