今日までの旅メーター
訪れた政令指定都市の区の数 【81/175】
訪れた旧市町村の数【708/2,094】 総計【789/2,269】スーパーカブの総走行距離
20440km
糸島から唐津の景色に、心を踊らせて。(2023年12月10日(日)―248日目)
今朝もすごくいい天気だ。朝の光が海を照らしている。走っていると、時折それが見えて嬉しい。福岡県最後の旅を進めよう。糸島市と佐賀県唐津市へ。
旧志摩町(糸島市)
福岡市西区を北上し、「桜井二見ヶ浦の夫婦岩」を目指して進む。途中で通り過ぎた今津地域は、東に博多湾、西に今津干潟が広がっていて、左右から見える深い青色の海が美しかった。
夫婦岩がある北側の海に出てくると、リゾート色が強くなったように感じた。建物もそうだし、駐車場の多くは機械式で、休日は次々と車がやってくるのだろう。
出発して1時間ほど経ち、夫婦岩に着いた。真っ白の鳥居が朝日を浴びている。その奥で佇む夫婦岩の大きさは、ふつうぐらいかもしれない。でも、堂々たる風格があった。だから、近づいていくと徐々にオーラを纏っているようで。
もうひとつ。芥屋の大門と呼ばれる景勝地の近くへ。岬にせり出した大門の岩は、遊覧船に乗って向かうことができる。今回は時間の都合で断念して、陸地から「糸島トトロの森」なんて呼ばれている森を歩いてみる。そのトトロの森が、とっても良いのだ。狭い入り口をくぐると、木々の丸い葉の影がゆらりと風に揺られ、秘密の森に来たようで。でも、実は2回目かな。だから、その点では秘密じゃないんだけど、でも、ドキッとする森でした。
旧前原市(糸島市)
そして、福岡のうどん界の大御所である、「牧のうどん」の加布里本店にも訪れた。博識なずみちゃん(@zumichans)が、牧のうどんのダシは、すべて加布里本店でつくられていることと、そのダシに使われている“利尻昆布”の、国内総消費量の約7%は牧のうどんが消費していることを事前に教えてくれていたのだ。ちなみに、利尻昆布の収穫に関する記事が、ポケットマルシェ(雨風太陽)さんから出ていた。記事を読んで、今回の旅でも北海道を巡ったときに昆布が干されていたなあ、と思い出した。
大満足の昼食後、「白糸の滝」にも訪れた。徐々に内陸に入っていくと、険しい山々が重なり合っている。道中、似ているかもしれないと思い浮かんだ景色は、秋田県の仁賀保だった。
白糸の滝は整備された観光地だ。食事処もあって、飲食スペースの和傘が華やかで風流だ。山間部でさすがに寒かったけれど、滝の流れを聞きながら、ここに来た甲斐を感じられた。
旧二丈町(糸島市)
その後、姉子の浜と呼ばれるビーチへ向かった。福岡県の海は博多湾や唐津湾ともに、外海でありながら、内側に湾曲しているので波が穏やかなことが好き。姉子の浜で見た海も静かだった。凪いだ海面が空に溶けて、昼間でも朝の海を眺めているみたいで。
目の前には小さな姫島が見える。今も有人島で、150人ほどが暮らしているのだと。日本もつくづく広いな……。
旧七山村(唐津市)
もう一箇所、「観音の滝」と呼ばれる滝にも行ってみた。近くまで行ける遊歩道は、大雨の影響で通行止めみたい。ただ、距離の離れた観音大橋からでも、轟々と音を立てて流れている様子がわかった。滝の高さは45メートルもある。大きな滝だよね。
旧浜玉町(唐津市)
唐津市
最後はもう、唐津城に行くでしょうと。
入館料を払って、お城の最上階まで行けば、眺望が見られるとはわかっていたけれど、その前に展示をちょっとずつ見て進む。
唐津藩ってどういう藩だったのだろう。前回の市町村一周の旅では覚えてなくて。それに、旧市町村の単位で巡っている今、それなりに歴史のつながりが線で見えることもあって、それがすごく面白いので、気になったのだった。
そして、展示を見ながら、「唐津藩は、外様大名がコロコロとやって来たんだなあ」と感じたのだった。寺沢氏から、大久保、松平、土井、水野、小笠原……と、譜代大名が明治を迎えるまで続いていた。同じ家系が長く土地を治めることと、大名が変わっていくことと、どっちがいいんだろうなあ。
というわけで、今日の散策はここまで。
糸島でも唐津でも、とても美しい光に囲まれて、つくづくありがたい1日でした。
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今回の旅をはじめる前に、自費出版の写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは旅の活動費として、活用させていただきます。
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