ふるさとの手帖

市町村一周の旅

自然に囲まれた土地へ。三峯神社へ行くのか、行かないのか。【旧市町村一周の旅(埼玉県)】

自然に囲まれた土地へ。三峯神社へ行くのか、行かないのか。【旧市町村一周の旅(埼玉県)】
都幾川村→玉川村→飯能市→名栗村→秩父市→(続く)
(地図の真ん中あたり)荒川村→大滝村の7つ。
背景を足してみました。

今日までの旅メーター

訪れた政令指定都市の区の数 【10/175】

10/175
5.71%
訪れた旧市町村の数【40/2,091】
40/2091
1.91%
総計【50/2,266】
50/2266
2.21%


2023年4月14日(金)

今日は深谷市から出発する。朝、いつも通りの服装で、ぎりぎり耐えられる寒さ。これまでは埼玉県の関東平野を進んできたが、今日は山の中も進むだろうから、着込もうかどうしようか、と思いながら進んだ。道中の嵐山町あたりで、やはりちょっと冷えてきた。そして、関東平野を通り過ぎ、なだらかな地形が増え始める。遠くの山並みは重なり合い、春霞の思い描くままに、手前から奥になるにつれて薄れていく。

旧都幾川村(ときがわ町)

最初に訪れたのは旧都幾川村。2006年に旧玉川村と合併し、ときがわ町になった。ときがわ町を流れている川は名前の通り「都幾川」。荒川水系の、一級河川である。

旧都幾川村へ。
三波渓谷のすぐ近く。
都幾川の流れを静かに聞く。

慈光寺へやって来た。

山の中にある慈光寺へ。まだ寒いので、ちょうど葉桜になったところであった。そして、10秒に1秒、うぐいすがあらゆる方角から鳴いている。ここはうぐいすの天国であった。

自然に囲まれた境内。

彫りもすごい。

静かながら趣のある古刹であった。


もう一度山を降りて。
明覚(みょうかく)駅。駅舎に懐かしさがある。

旧玉川村(ときがわ町)

次は隣の旧玉川村へ。町役場とその近くを主に訪れた。

ときがわ町役場。
新緑が美しい。

同じく都幾川。
サギが魚を狙っている。

レトロな玉川温泉も有名だ。営業時間前に訪れた。今度はお湯に入ろう。

ふたつの村、それぞれに流れている時間、すごく好きだった。

飯能市

ときがわ町から、越生町や毛呂山町、日高市を進んで、次に訪れたのは飯能市。飯能市では2005年に名栗村が編入した。前回の旅では飯能市で「メッツァビレッジ」に訪れたけれど、今回は「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」へ訪れた。

「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」。フィンランド作家トーベ・ヤンソンさんによる、北欧の童話の世界をモチーフにした公園。

そして、この公園は素晴らしかった。生き生きとした自然と、それに溶け込んで、自然をリスペクトする北欧風の建物たち。互いのバランスが導き出す、心のぬくもり。

奥にはきのこの家。

きのこの家の中。小窓も手すりも床も灯りも、ひとつひとつが見ていてたのしくて、26歳であることを捨ててしまいたくなった。

いろいろと公園も訪れているけれど、その中でも、なかなか忘れられない公園かもしれない。


奥では野球をしていた。
飯能駅にも。

パチンコ屋さん。いや、郵便局!?

飯能駅前のパチンコ屋さん、大きいし、賑わっているなあと思ったら、郵便局が建物の中にあるではないか。びっくりした。おじいちゃんやおばあちゃん、利用者さんたちが、当然のごとく建物に入っていくわけだが、パチンコ屋さんに入っていくようにも見えて、それがあたりまえの光景になっていた。

あさひ山展望台へ。

飯能市の景色を見たいと思って、あさひ山展望台を訪れた。すると、中学生ぐらいの生徒さんと先生が、全力で鬼ごっこをしていた。しかも、鬼は先生ひとり。全力で追いかけるし、生徒さんも全力で逃げていく。みんなが楽しそうに。

旧名栗村(飯能市)

飯能市から入間川上流に沿って進んでいくと、旧名栗村がある。まちなみを眺めながら、今まで知らなかったなあと声が出た。名栗庁舎や、有間ダムへ訪れた。

旧名栗村へ。

名栗武州世直し一揆。幕末期最大の一揆だという。

有間ダムへ。
大きな湖と、大きな自然。

名栗庁舎。

かつては村だったという名残を、節々で感じながら巡った。飯能市ではあるけれど、旧名栗村には旧名栗村の歴史があるのだろうなあと、想像しながら。

秩父市

旧名栗村からは秩父市へ。道中の横瀬町では、小高い丘の地形に家々が点在している。そして、秩父市はどこを訪れようかと考えたが、1日では巡りきれないほどのスポットがある。というわけで、前回と同じく羊山公園の見晴らしの丘に行こうと思ったら、あれよあれよと交通整理に引っかかり、羊山公園の「見晴らしの丘」ではなく、羊山公園の「芝桜の丘」にいざなわれた。どうやら芝桜が見頃を迎えているらしく、金曜日にも関わらず、車の数もすごいのだ。

芝桜の丘へ向かうことに。

季節の花々は美しい。
見えてきた。
すごい!

丘一帯に広がる芝桜は見事であった。丘の地形は中央付近が低くなっており、すり鉢状なので、手前の丘の上から、奥の丘の上から、もしくは中央から、どこから見ても、芝桜の景色が変わる。そこにピンクと白のグラデーションが加わり、目の前には新しい景色が現れ続けたのだった。

マルシェもやっていた。テレビのロケも。
みそポテトを食べてみた。
揚げたじゃがいもに味噌ダレをかけたグルメ。甘辛の味噌が美味しかった。しかもボリュームたっぷり。

想定外だったけれど、すごく良かった。


秩父の景色はいいなあ。
西武じゃない方の秩父駅。

秩父神社へ。

ほかにも訪れたいところはいっぱいある。またゆっくり来れますように。

旧荒川村(秩父市)

次は、旧荒川村へ。秩父市の中心部からもさほど遠くはない。市街地寄りの景色は開けていて、旧大滝村方面へ進むにつれて、標高が上がっていくのを感じた。

荒川総合支所。
穏やかな道中。
道の駅もある。
いい景色だなあ。

旧荒川村の名前の通り、荒川が流れている。だいぶ上流に来た。
ここではバンジージャンプができる。

芝桜の丘でロケを行なっていたチームが、ここにも来ていた。奥にはロケバスも停まっていて、「あ、東京から来たんだな」とわかった。ということは、飛んだのかな、バンジー。

旧大滝村(秩父市)

最後に訪れたのは、旧大滝村。2005年に秩父市と合併した。そして、今日は朝からずっと、「三峯神社に行くのか、行かないのか」迷っていた。最初は行かないつもりでいた。なぜなら、とても遠いのである。前回の旅で訪れたけれど、原付で山道を進んで行くのがとても大変だった。もちろん、行きたいけれど、諸刃の剣なのだ。

ただ、もう一度考えをあらため直した。三峯神社には4年半、訪れていない。関東に住んだとき、三峯神社の知名度が抜群に高いことにも驚いた。今行かなくて、いつ行くのか。確かに遠いかもしれない。だが、よく考えてみろ。今、君は秩父市にいる。今がいちばん、近いではないか!

三峯神社へ、行くことにした。

三峯神社の駐車場。ここまでが、長かったんです。

駐車場ですら、この標高の高さ。
鳥居の先へ。

随身門。

辿り着いた。

御神木を近くから。今、御神木には触れられない。ただ、ここに触れてきた人々の手が、この形をつくったということだ。

ヤマトタケル。
遥拝殿からの眺め。横山大観も秩父霊峰春暁という絵を残している。

随身門が現れたときの、地鳴りがするような佇まい。静かで、鋭くて、鷲掴みにされるような、境内。何も見えないけれど、何も見えなくてよかったと思えるほどの、引き締まった神社。参拝できて良かった。


道の駅大滝温泉へ。
入ります、入りますとも、温泉。

大滝温泉に日帰り入浴した。ぬるぬるした泉質と、湯の華と呼ばれる茶色の成分が、温泉であることを教えてくれる。半露天風呂があり、山を見ながら温泉に浸かるのはいいなあと、抜群に心地良かった。温泉は、旅を大きく助けてくれるかもしれない。

ゲストハウス錦さんへ。見晴らし抜群のお部屋に泊めさせていただいた。

ゲストハウス錦さんは、4年半前の旅でも、宿泊させていただいた。だから、オーナーさんと久しぶりにお会いすることができた。

ご無沙汰しております。
前回の旅のクラウドファンディングでも、支援をしていただいた。そして、建物の中に写真を飾ってくださっていた。うれしいなあ。

こんなにありがたくてうれしいことは、ない。ありがたい。とにかく。

夕食もいただいた。お腹いっぱいです、ごちそうさまでした。

夕食は、三峯神社へ参拝に来ていた、同年代の女性の方と一緒に食べた。お互い、名前も名乗らずに、仕事のことや、ほどよい身の内話をして。その一期一会もまた、不思議なものだ。

あと、ゲストハウス錦さんから三峯神社へは、車道で20kmほどある。ただ、別のお客さんで、兄妹で徒歩で参拝して、ここまで歩いて戻って来ていたお客さん(しかも、お若い方)がいて、とんでもないと思った。スーパーカブで三峯神社へ行くのが遠いなあと思っていた自分が、恥ずかしい。世の中はとても広い。

COMMENTS & TRACKBACKS

  • Comments ( 2 )
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  1. 素敵な旅と出会い。
    そして素敵な写真❗️
    秩父好きです❣️
    三峯神社は若い時からとっても好きで、
    そこへ行くと気持ちがスーッとします。

  2. 森様
    読んでいただきありがとうございます。
    秩父、そして三峯神社も素敵ですよね!
    ぼくも気持ちがスッとなりました^^

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