ふるさとの手帖

市町村一周の旅

千葉県最後の旅。印西市から柏市、そして野田市へ。【旧市町村一周の旅(千葉県・46日目)】

千葉県最後の旅。印西市から柏市、そして野田市へ。【旧市町村一周の旅(千葉県・46日目)】
旧本埜村→旧印旛村→印西市→旧沼南町→柏市→野田市→旧関宿町、の7つ。
2023.0.5.22

今日までの旅メーター

訪れた政令指定都市の区の数 【44/175】

44/175
25.14%
訪れた旧市町村の数【178/2,091】
178/2091
8.51%
総計【222/2,266】
222/2266
9.80%

スーパーカブの総走行距離
4434km

2023年5月22日(月)(日本一周46日目)

いよいよ千葉県の旅も最後になった。上に貼ってある旧市町村の地図を見ると、案外スカスカに見えるけれど、房総半島を含めた千葉県をぐるっと一周しつつ寄り道をしているので、体力的には結構しんどかった。最近はじんわり暑さも増している。まあ、あとから振り返るときには、そんな疲れとか暑さとか、忘れてしまっているのだけれど。

今日巡ったまちの数は合わせて7つ。印西市から柏市、野田市へ。それぞれ田園風景、里山風景、ニュータウン、少し移動するだけで出会う景色がどんどん変わっていった。あと、14時には雨予報になっていたので、果たして天気が持つだろうかと思ってもいた。それでは振り返ってみよう。

旧本埜村(印西市)

印旛郡本埜村
2010.03.23印旛村と共に印西市へ編入。

朝4時50分に出発。東の空は雲の隙間から、朝日が弱くも燃えていた。最初に訪れたのは、旧本埜村だ。「もとの」と読む。白鳥が飛来する水田があって、今はもちろん違う季節なのだが、行ってみることにした。

水田が美しい。

水田の中にも微妙な違いがあるが、本物の水田という感じだ。何をもって本物というかは分からないが、目の前に現れている水田風景の、純度が高いというか。

冬には1000羽以上、白鳥が飛来するらしい。

静かで美しい。
本埜支所にも行ってみた。

そこに初心者マーク。

優しい田園風景に囲まれた、美しい土地だと感じられた。

旧印旛村(印西市)

印旛郡印旛村
2010.03.23本埜村と共に印西市へ編入。

次は旧印旛村。この辺りはかつて印旛郡(いんばぐん)と呼ばれていて、いんばむらというわけである。調べていたら、「ペリカンのいる船着き場」という場所を見つけた。いやいや、どういうことだろうか。さすがにペリカンはいないでしょう。と、半信半疑で行ってみることに。

印旛沼へ。
沼の穏やかな景色が広がっている。

あ!

‥‥いた。ペリカンだ。「普通におるやんけ!」と声が出た。先日、岡田悠さんとSatoruさんによる『旅のラジオ』というYotubeラジオで、第100回記念として「利根川の牛を探す」という企画があり、面白くて笑ってしまったのだが、まさか自分も似たような体験をするとは。

今回は近寄らず、遠目で見た。

頭の中でペリカンと唱えずぎて、ゲシュタルト崩壊みたいに固有名詞が崩れかけた。

ホオジロが美しく鳴いていた。

標識の上で、ホオジロが美しく鳴き続けていて、ずっと聴いていられた。牛蛙も鳴いているし、謎のペリカン、そしてホオジロ。大げさだがちょっとした異世界にいる気がした。

吉高のオオザクラへ。
樹齢300年を超える一本桜。市の天然記念物にも指定されている。

新緑の桜も好きだ。

桜の時期は数週間だから、日本中の名木を見るのは難しいけれど、冬以外は、葉っぱがあるからね。 その土地だからある景色が、素晴らしいなあと思う。

印西市

次は印西市へ。最初に訪れた牧の原公園周辺は、千葉ニュータウンとして開発された地域だ。

公園で一人の女性とお話をした。お若いけれど、78歳と聞いて驚いた。

お母さんのお話が、とっても面白かった。明るく生きることが健康の証。人として朗らかで素直であること。おうちの縁側に座って話をしているようだった。

心に裏表のないこと。

他愛のない会話をいくつかしたけれど、息子さんの一人はとある国のサッカー代表監督だった。そのときの衝撃は、自分にこれからも影響を与えていくかもしれない。

ニュータウンらしい景色だ。

公園の真上。

次は結縁寺さんへ。

立て看板には「行基によって建立された」とあって、知っていますその名前…と。奈良時代初期から続くお寺で、周辺は里山の風景が広がり、「にほんの里100選」にも選ばれている。先ほどのニュータウンともさほど離れてもいない。そのわずかな距離で景色が180度変わることにも驚いた。

六地蔵。
素晴らしいお寺だなあ。
周辺も少し歩いた。静かな朝。

ここにも暮らしがある。

ニュータウンとやはり近いので、感じられる気配の違いは、とても不思議だった。でもみんな今を生きている。

旧沼南町(柏市)

東葛飾郡沼南町
2005.03.28柏市へ編入。

ここからは、柏市へ。旧沼南町が柏市と合併編入している。まずは旧沼南町。大きなまちというイメージがあるけれど、それだけではない姿にも出会うことができた。

道の駅しょうなんへ。奥には手賀沼が広がる。

地元の方々の朝。手賀沼を渡った先は我孫子市だ。

水辺が近いっていいなあ。

道の駅もカッコよかった。

店内に入るとガーリックの美味しい匂いが広がっていて、空腹で膝から崩れ落ちそうになった。

大津ヶ丘の団地周辺へ。

柏市の沼南支所やショッピングモールも近いので、暮らしの場所という感じがする。

大津ヶ丘中央公園。

団地も戸建てのおうちもたくさんある。あたりまえな暮らしだけれど、そのあたりまえを知るのが好きだ。

柏市

次は柏市の合併前のエリア。前回の旅では中心街を訪れたけれど、今回は少し離れた「布施弁天 東海寺」と、「柏の葉公園」に行ってみることにした。

布施弁天 東海寺へ。

「布施の弁天様」と言われているそうだ。

立派な建物である。

支度中だけれど、お茶屋さんっていいよね。
柏市といえど、景色はいろいろある。

柏の葉公園へ向かう道中。

柏の葉公園へ。
とっても広い公園。

奥には競技場も。

日本庭園もあれば、
バラ園もある。

同じ柏市でも、とても広いなあと思うのであった。

野田市

次はいよいよ千葉県最後、野田市。旧関宿町と野田市のふたつのまちを巡る。まずは野田市の櫻木神社へ。

清々しい。

名前の通り桜の柄だ。

手水もお見事。
ひとつひとつに心配りを感じた。

トイレにも厠の神様。
うさぎさんもいた。

ご神徳やご利益やご朱印。神社から受け取ることのできるものは、それぞれの神社による特徴だと言える。でも、そもそも、神社によって、参拝客をどう捉えているかは、ものすごく気配としてあらわれるなあと思う。いろんな参拝客がいて、迷惑や諸問題もあるだろうから、排他的に感じられる神社もある。それが悪いわけではない。神様のために、宮司さんが割り切っているはずだから。そういったことを踏まえた上で、ご神徳とかよりも、そもそも気配として「いい神社だな」と感じられる神社が、ぼくは好きだ。そういう神社が自分の記憶に残る。櫻木神社もそのひとつになった。

周辺も少し歩いた。
野田市のまちなかへ。

清水公園へ。

清水公園はアスレチックが有名みたいで、平日だけれど、子供の元気な声がたくさん響き渡っていた。

ぼくだって渡りたい…!

旧関宿町(野田市)

東葛飾郡関宿町
2003.06.06野田市へ編入。
最後は旧関宿町へ。「せきやど」と読む。同じ野田市でも、関宿城跡や関宿城博物館は離れていて、地図でいうところの、千葉県のほんとうに先っぽの先っぽまで向かった。
 
関宿城博物館辺りへ。
関宿城博物館。月曜日なので休館日。
かっこいい。
周囲は江戸川と利根川の分岐点にあたる。
水運による江戸時代における重要な地でもあった。

関宿支所(いちいのホール)の方へ。
いのちのホール。
暮らしを感じる。
花火大会のポスター、いいな。ぼくの誕生日。
暮らしって不思議だ。
千葉県、ありがとうございました。

‥‥というわけで、今日の散策はここまで。野田市街地に戻って、「ホステルひばり屋」さんにチェックインした。
 
ホステルひばり屋さん。
共有スペースが温かい。
「初見先生」

宿の方に、海外からのお客さんについて尋ねてみたら、初見先生という忍術を教える先生がいて、今はお弟子さんが指導されているそうだが、海外から習いに来る方がいるのだそうだ。はー、知らなかった世界だ!

ゲストノートは時間を感じられて、いいですよね。
とってもきれいだ。

梅のお部屋に宿泊。
チェックイン後、外に出ると雨が降り始めた。
悠長なことを言ってられないぐらい、降り始めた。

16時にチェックインして、16時半には土砂降りである。‥‥間一髪であった。

カブ号は屋根付きの駐輪場に置かせていただいた。ありがたや‥。

これで、千葉県の旅も終わりだ。心の中の景色がぐっとアップグレードされた。房総半島もより大きく広くなった。千葉県がさらに好きになった。何より無事に終えられたことに感謝だ。次は関東地方最後の茨城県へ。ただ、少し仕事が続くのでペースは落ちる。それでも、コツコツ進んで行こう。

本日のひとこと
(翌朝)8日ぶりの休み。思い切って12時間寝ました!

(次回へ続く)


<旅を応援してくださる方々へ&関連ページ>

「どこで暮らしても」の商品ページに飛びます。

今回の旅をはじめる前に、自費出版の写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは旅の活動費として、活用させていただきます。

写真集の商品ページはこちら


二見書房編集部noteにて、「旧市町村日誌」も更新中です。

旅についての心境を、日記形式で書いています。ブログにまとめきれなかったことも残せたらと思います。

noteのページはこちら

 

LEAVE A REPLY

*
*
* (公開されません)

RECENT ARTICLES

Follow me