ふるさとの手帖

市町村一周の旅

渥美半島の伊良湖岬灯台まで行こう。【旧市町村一周の旅(愛知県)|12月05日―609日目)】

渥美半島の伊良湖岬灯台まで行こう。【旧市町村一周の旅(愛知県)|12月05日―609日目)】

今日までの旅メーター

訪れた政令指定都市の区の数 【93/171】

93/171
54.39%
訪れた旧市町村の数【1664/2,099】
1664/2099
79.28%
総計【1757/2,270】
1757/2270
77.40%

スーパーカブの総走行距離
41382km

旧田原町→旧赤羽根町→旧渥美町→旧小坂井町→旧御津町→豊川市、の6つ。
今日の旅先のこと
少し期間が空きましたが、今日から旅の再開です。前回、静岡県の浜松市と湖西市を巡った後は、愛知県の豊橋市にカブを駐輪し、いくつかの予定先へ移動していました。なので、今朝も豊橋市からのスタートです。まずは渥美半島の最先端、伊良湖岬灯台を目指し、それから豊川市へ。それでは振り返っていきましょう。

田原町たはらちょう(田原市)(1/6)
やっぱり、この一週間でまた寒くなったと感じます。今朝も天気予報を見ましたが、弱い冬型の気圧配置なので、気圧配置は弱いかもしれないけれど、冷たい風がビュウビュウと吹く。

旧田原町、すなわち今の田原市の市街地へ。市役所付近から歩いて散策していると、大きな建物が青色の幕に囲まれて工事をしていて、「まつり会館」と書いてあります。なるほど、田原にはまつりがあって、この会館は工事中かあ、と思ったら、外壁は覆われていても、「会館中」だったので入ってみることに。

受付にいたのはまつりの法被を羽織った地元のお父さんで、そのやさしいお父さんに解説してもらいながら、見学することができました。「愛知県は、非常に山車が多いんですよ」と言われて、確かにそうかもしれないと。しかも個性豊かなイメージがあります。

田原では大きなまつりとして9月に「田原まつり」が開催され、合わせて5町がそれぞれの山車を有して練り歩くと。また、フィナーレには「大筒煙火」なるものが。手持ちで筒を持つ、火花がどどーん! と空に打ち上がるやつ。あの光景、まだ生では一度も見たことがないので、いつか見てみたいです。
旧田原町へ。
田原市役所。
ふつうに丸い郵便ポストだ。
田原まつり会館。
からくり人形の山車でした。
田原は「初凧」と「けんか凧」も有名で、これは99歳の凧。来年で100歳。
振ると、音が鳴る。ぼくもやらせてもらった。
賞状も凧だ。
やさしいお父さん、ありがとうございました!
三河田原駅。
赤羽根町あかばねちょう(田原市)(2/6)
田原市街地から渥美半島を南西へ進み、太平洋の近くが旧赤羽根町の市街地でした。ただ、太平洋が近いのは間違ってはいないのですが、市街地はやや台地になっていて、急な坂を下った先に海があるという構図で。その坂道を下って訪れた「太平洋ロングビーチ」は、まさに名前の通りの超ロングビーチ


太平洋側なので、サーフィンをしている方がいるかもなあと思ったけれど、いらっしゃった方はみな釣り人でした。静岡だとサーフィンの光景でしたし、不思議と違うものだなあ。でも、確かに波もそこまで大きくなく、その海岸線が五島列島の海みたいにうつくしく遠く延びていて、いい海だなあと。

その後、市街地も少し散策してみると、畑がずいぶんと多かったです。特にキャベツ畑が多くて、確かに今はシーズンですし、見てるだけでものすごく美味しそうでした。
太平洋ロングビーチ。
岩も砂浜に。
赤羽根市民センター。
畑が多かったです。
キャベツ、いいなあ。
渥美町あつみちょう(田原市)(3/6)
さあ、いよいよ渥美半島の先端部、伊良湖岬を目指しましょう。前回の市町村一周の旅では、ここまで訪れていません。伊良湖岬から豊橋市まで50km近くあって、渥美半島はとても長細い地形だと。なかなか簡単ではないけれど、今回が最大のチャンスだと向かってみたのでした。

知らなかったことは、伊良湖岬からフェリーが出ていること。しかも受付を見ると、鳥羽と書かれていて、「鳥羽…鳥羽…!?」と2回声が出ました。伊勢方面ですから、もちろん早く行きたいんですがねえ、まだ行けないなあ、としみじみした気持ちに。

そして、岬の先にある伊良湖岬灯台まで歩いて行ったのですが、岬ですから風が非常に強くて、高波がごおごおと音を立ててやってきます。太平洋ロングビーチとは風も波も様子がまったく違いました。ただ、そんな荒波を苦にしない釣り人たちが何人もいて、なんてたくましい方たちなのだろうと。

灯台は1929年に建てられたもので、遠く眺めると白く輝き、近づくとくすんだ色もあり、シンボリックさと長い時間、どちらも感じます。また、ぶつかる波と風の強さで、泡になった波が空を舞う瞬間もあり、つくづく自然のパワーを感じたのでした。

その後、旧渥美町の市街地にも訪れてみると、もちろん住宅地が広がる中で、やはり畑も多く、渥美半島の土はちょっと赤土っぽくて、田んぼというよりも畑に向いているのだろうなあと。
渥美半島の先端へ行こう。
着いた。「道の駅 伊良湖クリスタルポルト」
鳥羽に行けるんだなあ。一日に何本も船便があった。
すごい風と波だ。
伊良湖岬灯台。渋いなあ。
市街地へ。
小坂井町こざかいちょう(豊川市)(4/6)
ここからは、出発地の豊橋市を経由して、豊川市まで向かいます。最初にやってきた旧小坂井町では、神社の横を通過して、小坂井駅へ。駅前の看板を見て、周辺を散策したのですが、周辺には小坂井駅の飯田線と、名鉄、さらには西小坂井駅の東海道本線と、3路線が近くを走っていて、もっといえば新幹線の線路も近いので、いろんな路線がギュッと集まっているなあと。

まちなみは暮らしのあるところ、といえば他地域と同じですが、雰囲気としては岐阜県で訪れた濃尾平野のまちを思い出しました。ここは濃尾平野ではないけれど、やっぱり多少は似るのかなあと。

中高生の下校時間でもありましたが、ちょっとブカブカの学ランを着た中学生を見て、これから成長期できっと背が伸びるから、大きめのサイズを買ってるのかなあ、と想像すると、成長っていいなあ、って。
小坂井駅。
落ち着いたまち。
サザンカかな?
御津町みとちょう(豊川市)(5/6)
旧小坂井町から西へ進み、旧御津町へ。おそらく、昔は農漁村を中心にした生活が多かったのだと思いますが、沿岸部には大きな工場地帯もあって、工業化も進んでいるようです。

御津庁舎の周辺まで来たときに、その奥にある小高い山が印象深いなあと思いました。その山を後になって調べてみると、御津山だったので、なるほど、きっと御津らしい風景のひとつなのかなと。
また、路上に「光る海 Mito.」という文字と魚が描かれた排水溝? のようなものがあり、それと同じ絵と言葉が御津中学校の体育館に大きく描かれていたので、象徴的なものなのだろうと。御津の「津」は港の意味で、江戸時代、東三河の年貢米の積み出し港だったこと、また伊勢と結ばれた航路であったことなどが、「光る海」というコンセプトに繋がっているようです。いい言葉ですよね。
旧御津町へ。
御津庁舎。
光る海 Mito.
たぶん、御津山かなあ。
豊川市とよかわし(6/6)
最後にやってきたのは、豊川市街地です。前回の旅では「豊川稲荷」のみを訪れました。今回も訪れたいのですが、先に別の場所にも行ってみようと、「豊川海軍工廠こうしょう平和公園」へ。日本海軍の船や、機銃、弾丸などの生産工場がかつてここにあり、1945年には大規模な空襲で、多くの方々が亡くなったと。とても綺麗に整備された公園になっていましたが、たとえば木の周辺を囲うロープに「ここが防空壕です」という文字があり、ここに防空壕があったのか、と驚かされたり、かつての信管置場や火薬庫が保存されていたり。ただし、建物内の見学は、ボランティアガイドの方が必要とのことでした。ここしばらく、江戸をはじめとする中世の歴史を感じる機会が多かったですが、一気に戦時中まで時間が進み、またしみじみ考えさせられます。

そして、最後に豊川稲荷へ。駐車場を探すまでに、ぐるっと敷地の外を一周したのですが、それだけでも豊川稲荷が広々とした敷地であることが伝わってきました。その後、明るい駐車場係のお父さんと挨拶をして、境内へ向かいましょう。正面の大きな本堂を見て、こんなにも大きかったんだなあ、とあらためて。前回も大きいと思ったかもしれないけれど、今回は、前回よりも自分の中で比較できるものが少しは増えたはずだから、いかに立派であるかを心の中で主張したいのかもしれません。狛狐の姿も大きくて、お稲荷さんとしての堂々たる姿を、しっかりと感じることができました。
豊川海軍工廠平和公園へ。旧第三信管置場。
旧第一火薬庫。
ここも、防空壕跡内。
豊川稲荷へ向かう。
鳥居の先に、妙厳寺。
大提灯も、大きいなあ。
狛狐。
商店街を歩く。
というわけで、今日の散策はここまで。特に渥美半島の先端までは、かなり距離があると思っていたのでだいぶ覚悟していましたが、田原市から豊川市まで、無事に移動することができてよかったです。ずっと風が冷たい一日でした。
本日のひとこと
田原まつり会館で、係のお父さんが手筒花火用の竹筒を持たせてくれました。

「右足は前に出しなさい。最後には花火が下からも出てきますから」

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(終わり。次回へ続きます)

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