今日までの旅メーター
訪れた政令指定都市の区の数 【86/171】
訪れた旧市町村の数【855/2,094】総計【941/2,265】スーパーカブの総走行距離
23328km
塚原古墳公園とまちなみ。ー旧城南町。(熊本市南区)
今日は熊本市内を巡っていく。熊本市は5つの区を持つ政令指定都市だけれど、旧町もいくつか存在していた。2010年まで存在していたのが、旧城南町だ。北には緑川、南には浜戸川が流れており、両川の間には平坦な地形が広がっている。
その旧城南町で、塚原古墳公園へ向かった。台地の上に位置しており、塚原も“塚が多い”という意味だ。九州自動車道の通過予定地になった際、発掘調査で古墳をはじめとした遺構が確認されたのだと。
公園を訪れると点在した古墳に、「◯◯号墳」と名前が振られている。当時の暮らしを具体的には想像できなくても、確かに暮らしがあったとのだいう景色に、長い時間を感じさせる。
その後、旧城南町の市街地にある、火の君文化センターに向かった。周辺を散策したあと、あらためて文化センターの正面に立つと、左側にブラジルと日本の国旗が並び、銅像が立っていることに気づいた。上塚周平という人物の像で、「ブラジル移民の父」と呼ばれているそうだ。上塚さんの記事を探して読むと、ブラジルへの移民たちを取りまとめる中で、幾多の苦労があったことを感じられた。
次にやってきたのは、旧富合町だ。旧富合町は旧城南町よりも早い2008年に、熊本市へ編入合併している。旧城南町から西へ向かって進むと穏やかな田園地帯が広がっていて、その平野部の中に住宅地も広がっていた。
南区役所から周辺の住宅地を歩いていると、ふと黒猫と遭遇した。今までも出会ったことはあるし、感じ方はその日のテンションによって違うわけだけれど、「ラッキ〜!」と独り言が出た今日は、ラッキーなテンションを持っているのだなあと思った。
ここからは、平成の大合併前から熊本市だったエリアに入る。まずやってきたのは、西区だ。
二週間前に島原港からフェリーで到着した熊本港も西区で、そこから植木町に向かった際に、河内町を通った。みかんが有名なまちで、海岸近くの山の斜面には、見事なみかん畑が広がっていた。
そして、今日は西区役所周辺を訪れたあと、祈りの丘記念公園へ向かった。丘から見える景色は素晴らしく壮観だった。主には公園から南側の景色なので、熊本市の中心街は見えない。でも、一面に住宅地が埋め尽くされていて、熊本はやはり大きなまちだなあと感じさせられた。
次にやってきたのは東区だ。西区から移動するにあたって、道選びがむずかしい。熊本市の市街地はどうやっても混んでいるし、右折したいときに相当早く右車線に寄っていないと手遅れだったりする。(手遅れになったわけだ。)
と、時間をかけて向かったのは、水前寺の江津湖だ。「水前寺」という名前はいくつか存在するので、名前と場所の関係性について、今回やっとわかった。
最も有名なのは「水前寺成趣園」で、日本庭園である。
そこから南へ進むと、「水前寺江津湖公園(上江津地区)」と「水前寺江津湖公園(下江津地区)」が順にある。いずれも水前寺という名前が付いているわけだ。
そして、訪れた水前寺江津湖公園(下江津地区)では、親子がサッカー練習をしている様子や、孫と遊おじちゃんなど、日曜日のやさしい日常が流れていた。
その後、同じく江津湖公園の近くに位置する、熊本市動植物園へ向かった。動植物園に行くかどうか、昨日までは迷っていた。だが昨日、不知火図書館で、熊本市動植物園のどうぶつたちと震災の様子を描いた『どうぶつたちもこわかった』の絵本を見つけて、熊本地震がどうぶつたちにも大きく関わるできごとだったことに気づかされた。そして、動植物園に行きたいと思ったのだった。
入場料も500円で気軽に入ることができ、家族連れで賑わっている。カバ、ヒグマ、タンチョウなど、なかなか出会うことのできない動物にも対面することができた。雰囲気を感じながら、いい動物園だなあと思った。
熊本城内を見学するのです。ー中央区(熊本市)
そして、最後にやってきたのは中央区だ。最初に向かったのは水前寺成趣園で、ふつうに見学できると思っていたところ、駐車場でおじさんが出てきて、「あと少しで閉まっちゃうよ」と。気づけば、それなりにいい時間になっていた。そうか、とすぐに切り替えて熊本城へ向かった。
熊本城は前回の旅で訪れたとき、熊本地震による復旧工事で見学できなかった。2018年のことだった。それから天守閣の復旧が完了し、工事は続いている中だが見学できるようになった。全体の復旧完了は2052年度を目指しているという。なんという大変な工事なんだ……。とあらためて思った。
800円の入場料を支払い、ルートに沿って進んでいく。観光客はとても多い。日本人と海外からの観光客と半々ぐらいだ。ルートの中には震災で崩れてしまった建物もまだ多く残っており、爪痕をあらためて肌で感じる事になる。
城のことを素人のぼくが云々綴ることはできないが、ほんとうに見事だ。とにかく大きいと思った。この大きさの城は、旅をしていてもほとんど出会うことはないだろう。つまり、唯一無二なのだろう。初めて天守閣にのぼって、熊本市街地を見渡すことができた。熊本はスケールがひとつひとつ大きな県だ。
というわけで、今日の散策はここまで。熊本城の散策を終えたあと、駐輪場に着く頃には本降りの雨が降り始めた。ああ、良いタイミングだったのだなあ、ラッキーだったなあと。
最後に雨の市街地を抜けて。
本日のお知らせ。
2月中旬(もしくは下旬)頃まで、諸用と仕事が重複しており、旅を休ませていただきます。バランスを取りながら、できるだけ旅のペースも保てたらと思います。すこし次の季節に近づいた頃に、またお会いしましょう!
(終わり。次回へ続きます)
<旅を応援してくださる方々へ&関連ページ>
今回の旅をはじめる前に、自費出版の写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは旅の活動費として、活用させていただきます。
写真集の商品ページはこちら
二見書房編集部noteのページはこちら
旅についての心境を、週に一度日記形式で書いています。ブログにまとめきれなかったことも残せたらと思います。
日本加除出版noteのページはこちら
旧市町村で気になったまちのことについて、月に一度まとめています。本文は『戸籍時報』でも連載中です。
ストレートプレスのページはこちら
トレンドニュースサイトのSTRAIGHT PRESS(ストレートプレス )にて、旧市町村をひとつずつまとめた記事を連載中です。
LEAVE A REPLY