ふるさとの手帖

市町村一周の旅

南蛮文化、島原・天草一揆、みそ五郎どん。南島原市の旅。【旧市町村一周の旅(長崎県|1月16日―285日目)】

南蛮文化、島原・天草一揆、みそ五郎どん。南島原市の旅。【旧市町村一周の旅(長崎県|1月16日―285日目)】

今日は8時50分に出発し、小浜温泉から南島原方面へ向かう前に、富津地域の六角井戸に立ち寄った。すぐ20m先が海なのに、淡水である井戸だ。

富津地域。
静かで美しい。
六角井戸。立派だ。

そして、旧南串山町へ向かっていく。

今日までの旅メーター

訪れた政令指定都市の区の数 【81/175】

81/175
46.29%
訪れた旧市町村の数【802/2,094】
802/2094
38.30%
総計【883/2,269】
883/2269
38.92%

スーパーカブの総走行距離
22275km

旧南串山町→旧加津佐町→旧口之津町→旧南有馬町→旧北有馬町→旧西有家町→旧有家町→旧布津町、の8つ。
国道251号線を南下し、旧南串山町へやってきた。昨日から雲仙市を巡っていたけれど、最後に訪れるまちだ。
 
まずは地形に驚かされた。あまりにダイナミックなのだ。南串山総合支所は台地の上にあり、そこから見える港町に向けて標高はグッと下がる。ただ、その先の細長い国崎半島が再び台地になっていて、すり鉢状のような地形だった。
旧南串山町へ。
集落と海。
南串山総合支所。
初めて出会う地形だ。
そして、眼下に広がっていた港まで降りていき、漁港の奥にある「震洋特攻隊 亰泊基地跡」という石碑を訪れた。橘湾で特攻艇「震洋」の海洋基地が構築され、いよいよ出撃といったところで、終戦を迎えたそうだ。南串山の住民と隊員たちは堅い絆で結ばれていると、石碑には刻まれていた。
震洋特攻隊 亰泊基地跡。
現在は漁港である。
そして、最後に南串山棚畑展望台へ向かった。道中の景色もとにかくすごい。展望台に着くとおじさんがいて、「旅しよっとですか?」と話しかけてくれた。
 
「すごい景色ですね」と伝えたら、おじさんは地元の方だけれど、息子さんが東京で働いていると。
 
「この景色をね、息子に写真で送るんです。東京に勤めとるけど、たまに送ってくれと言われるんです」
 
おじさんは、「コンビニもない田舎ですけどね」と笑っていたけれど、東京で暮らしていたら、この景色は恋しくなる気がしたなあ。ほんとうに美しいもの。
展望台に向かう途中。
圧巻だ。

権田公園へ訪れ、まちなみを歩く。ー旧加津佐町(南島原市)

ここからは南島原市の旧市町村を進んでいく。旧加津佐町に入り、権田公園へ訪れた。公園は小高い場所にあったけれど、周辺の棚畑も同じ目線で広がっていて、全体的にダイナミックな地形だった。
 
公園を訪れたあと、加津佐支所へ向かう。道中の海岸線からは、天草が見えた。そうかあ、熊本も近いなあと実感する。支所周辺を散策すると、いろんな野菜が育っていて、その畑の姿も美しかった。
権田公園へ向かう。地形がダイナミックだ。
権田公園。
加津佐のまちなみを見渡すことができた。
加津佐支所。
周辺を散策する。

南蛮や石炭の歴史に触れる。ー旧口之津町(南島原市)

次にやってきたのは旧口之津町だ。口之津港のターミナルビル内にある、口之津歴史民俗資料館へ訪れた。資料館では8分の映像があった。
 
16世紀にポルトガル船が来航し、西洋文化の窓口として栄えたこと。1637年の島原・天草一揆では口之津からも多くの住民が参加し、悲劇が起きたこと。明治は石炭の町として与論島からの移住者も増え、栄えたこと。
 
かなり複雑な歴史が口之津にはあることを知った。
 
さらに、受付の方が分館の場所を教えてくれたので行ってみる。赤色のなんばん大橋を渡った先の、長崎税関跡地に分館はあった。税関は木造の洋館で、建物も残っている。珍しいなあ。
旧口之津町へ。
天草と船で結ばれている。
イルカウォッチングに出発した船。
天草から船がやってきた。
分館へやってきた。
与論島と口之津がつながっているって、知らなかったなあ。
なんばん大橋。

有馬キリシタン遺跡記念館へ訪れたのち、原城跡へ。ー旧南有馬町(南島原市)

次は旧南有馬町へ進んでいく。道中、「モンマート」と書かれたコンビニを見つけて、Uターンして立ち寄ってみた。あったかい耳マフラーをつけたおじちゃんがレジをしてくれた。
 
そして、前回の旅では原城跡だけを訪れたけれど、今回は有馬キリシタン遺跡記念館にも訪れる。
 
記念館で主に1637年の島原・天草一揆に関する展示を見た。一揆が123日続いたことに驚かされる。いくつもの誘因が重なり、天草四郎を総大将として起こったのが、島原・天草一揆だ。多くの住民が命を落としてしまった出来事でもある。いろいろと考えさせられた。

でも、南島原市は歴史と向き合いながら、Youtube動画のように先進的なことをやっているまちでもあるから、すごくかっこいいなあって思う。
旧南有馬町へ進む。
モンマートに入ってみた。やさしいおじちゃんがレジをしてくれた。
有馬キリシタン遺跡記念館。
展示はとても細かく丁寧にまとめられていた。
記念館を訪れたあと、原城跡へ。
畑も多い。
平成新山だ。
地元の方々が採掘も行っていた。
総大将、カリスマ天草四郎だ。

日野江城跡にも訪れよう。ー旧北有馬町(南島原市)

次にやってきたのは、旧北有馬町。旧南有馬町ととても近いので、どこで変わるのだろうと思っていたけれど、およそ川が境界線のようだった。
 
日野江城跡へ訪れてみる。日野江城は、戦国時代のキリシタン大名であった、有馬晴信の居城跡。石垣が少し残っていて、地形のつくりは完全に城だった。町並みもよく見えたので、ここに城があったことも納得だ。
 
ただ、城跡を進む途中、明らかに傾斜が激しくて、足場のないスポットがあって、這うように乗り越えた。かなり緊張した。
旧北有馬町へ。
北有馬庁舎。
日野江城跡へ。
気持ちのいい景色だ。

南島原市役所で、みそ五郎どんに会おう。ー旧西有家町(南島原市)

次にやってきたのは、旧西有家町だ。島原そうめんの製造工場もたくさん見かけるようになった。そして、南島原市役所前で念願の「みそ五郎どん」に会った。伝説の巨人と呼ばれる「みそ五郎どん」という人物の存在を知ってから、ずっと気になっていたのだ。市役所前だけではなく、ほかにもいくつかの場所に、みそ五郎どんはいるようだ。
 
むかし、この地方に「みそ五郎」という大男が住んでいた。この大男は、多良岳に腰をかけ、有明海で顔を洗うというような巨人、時には、雲仙にも腰をかけに行った。
ふるさと鹿島 ーおとしよりからきいた話ーより

多良岳や雲仙に腰をかけるって、どんだけ大きいんだ。

そして、南島原市は満島ひかりさんが出演している動画はもちろん、ケンドーコバヤシさんがみそ五郎どんに転生した動画もあって、やっぱり面白いのだ。歴史背景を汲んでいるし、脚本がすごくて。是非よかったら見てみてください。

旧西有家町へ。
島原手延そうめん。
伝説の巨人、みそ五郎どんだ。

市役所前のみそ五郎どんを見て、「あ!」と、似ている方が思い浮かんだ。

そうめんのお店に入ると、黒ゴマや梅、イカスミのそうめんも売ってた。

内陸側と、有家総合運動公園と。ー旧有家町(南島原市)

次にやってきたのは、旧有家町だ。旧西有家町ととても近くて、有家川が主な境界線になっているようだ。
 
まずは有家庁舎とその周辺を散策してみる。南島原市役所もすぐ近くにあるけれど、建物が立派で驚いた。町並みからは平成新山がたまに見えて、自然と町並みのバランスがいいなあと思う。
有家庁舎。
懐かしい雰囲気を感じる。
平成新山だ。
町並みを散策したあと、有家総合運動公園にも訪れた。野球場やテニスコートがあり、すぐそばには海が見えるし、何より近くの壮大な畑に驚いた。野菜の収穫も行われていて、軽トラに段ボール箱がどんどん積まれていく。農家さんのおかげで、美味しい野菜が食べられる。それは決してあたりまえのことではない。
奥には総合運動公園。
海の向こうは熊本県。
野球場と。
すごい景色だ。

こんぴら公園から山海を見渡そう。ー旧布津町(南島原市)

最後にやってきたのは、旧布津町。まずは布津支所を訪れた。近くに中学校があって、生徒さんたちの持久走が始まった。がんばれー! と先生も応援している。ほとんど長袖を着ている生徒さんの中に、半袖半ズボンの男子生徒が数名いて、どんな学校にもいるよなあと思った。
 
その後こんぴら公園に向かってみる。名前の通り、琴平神社も建立していた。そして、公園にはコンクリートで造られた展望台があり、そこから見渡した島原方面の景色が抜群だった。扇状地の斜面がくっきり綺麗に見える。なだらかに海に向かって標高が低くなり、その斜面に家並みができている。
 
さらに、山側には平成新山をはじめ、雲仙の山々が聳え立っていて、とにかくすごい景色だなあと。
布津支所。
夕日が差し込む。
景色がひらけてきた。
展望台へ。
壮大だ。

というわけで、今日の散策はここまで。旧深江町も少し訪れたけれど、明日、まとめられたらと思います。南島原市のことがグンと好きになった一日でした。
 
本日のひとこと
後日談ですが、旧布津町出身の大学生と出会う機会があり、こんぴら公園のことももちろん知っていて、話が盛り上がってすごくうれしかった。
(終わり。次回へ続きます)

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