今日までの旅メーター
訪れた政令指定都市の区の数 【67/175】
訪れた旧市町村の数【606/2,093】 総計【673/2,268】スーパーカブの総走行距離
17829km
田中角栄、萩ノ島、日本海……柏崎市の旅。(2023年11月2日(木)―210日目)
旧西山町(柏崎市)
長岡市から、柏崎市の旧西山町を目指して進んでいく。12時を過ぎてようやく日差しが届きはじめた。雲海のようで、雲海とも少し違う。雲は流れずに、薄くなっていく。
田中角栄記念館へ向かった。旧西山町で生まれ育ったのが、田中角栄だと。記念館内は、一切の撮影禁止だった。館内の職員もスーツ姿で、あらゆる壁面に「撮影禁止」の文字が並ぶ。展示を歩いている間も、ちょっと監視されている感じがした。写真も昔の雑誌もリアリティがあったことは間違いなかった。
旧高柳町(柏崎市)
旧西山町から、30キロ以上の移動だ。山と山の間を進んでいく。時折、山から晴れ間が覗いて、光が差し込んだ景色も綺麗だ。
高柳町事務所周辺を歩いてみる。すぐ近くには鯖石川が流れているのだけれど、その川沿いの木が紅葉していて、町全体が紅葉しているように感じられた。
そして、町の中心部から3キロほど離れた場所に、「萩ノ島環状かやぶき集落」がある。あるときに知ってから、ずっと行ってみたい場所だった。萩ノ島、と島が付く地名なので、しばらくは離島だと勘違いしていた時期もあったけれど。
集落の入り口に「禁止」と書かれた看板があって、一瞬立ち入り禁止なのかなと焦ったけれど、よく見ると「村人以外の山菜とりを禁止する」であった。観光客向けの駐車場もあり、そこにカブを停めて散策する。かやぶきの家屋は生活を支える玄人、という感じで立派だった。雨上がり、かやの屋根の隙間から雨粒がずっと落ちていた。小さな集落ではあったけれど、雰囲気に安定感がある。集落が今も続いていることに感動するばかりだった。
柏崎市
旧高柳町の山間部から、今度は日本海側までもう一度戻ってくる。柏崎市では恋人岬へ行ってみることにした。その近くには、「青海川駅」があって、ずっと聞いたことあるなあと思っていたのだけれど、判明した。「日本海に最も近い駅」だと。愛媛県の下灘駅に行ったことはあっても、青海川駅はまだ訪れたことがなかった。なので青海川駅に向かってみる。日本海沿いの大動脈である国道8号線を一度曲がり、ギュインと集落へ降っていく。国道はかなり高さがあるところを通っているけれど、集落は海に近く海抜も低い。兵庫県の日本海側で見た集落の雰囲気にずいぶん似ていると思った。
駅は無人駅になっていて、ぼく以外誰もおらず、何枚か写真を撮ってあとにした。確かに目の前に海があり、波しぶきが聞こえてくるのだった。
もう一箇所、恋人岬にも行ってみる。この旅をしていると、「恋人の聖地」が日本にはとても多いことに気づかされる。多分、聖地って基本は甲子園みたいに一箇所を指すものだと思うけれど、私たちは恋人の聖地がいくつあっても、気にしないという感覚を持っている。恋人同士だったらそこが本物の聖地かどうかよりも、恋人の聖地に行ったことによるムードの方が、大切だもんね。
日没の直前、夕日は雲が覆っているはずなのに、太陽が姿を見せてくれた。それは数分の間だった。あとから日没に合わせてカップルが来たけれど、その頃には太陽は雲に完全に隠れてしまっていて…。そういうもんですよね。
更新が遅くなってしまってしまいました。また更新と旅も進めていきますので、どうぞよろしくお願いします。
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今回の旅をはじめる前に、自費出版の写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは旅の活動費として、活用させていただきます。
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