ふるさとの手帖

市町村一周の旅

久しぶりに海が見えてきた。【旧市町村一周の旅(宮城県・95日目)】

久しぶりに海が見えてきた。【旧市町村一周の旅(宮城県・95日目)】

今日までの旅メーター

訪れた政令指定都市の区の数 【49/175】

49/175
28.00%
訪れた旧市町村の数【320/2,091】
320/2091
15.30%
総計【369/2,266】
369/2266
16.28%

スーパーカブの総走行距離
7890km

旧三本木町→旧小牛田町→旧南郷町→旧松山町→旧鹿島台町→旧鳴瀬町→旧矢本町、の7つ。

2023年7月10日(月)久しぶりに海が見えてきた。(日本一周95日目)

今まで、宮城県は海を思い浮かべることが多かった。でも、今回の旅では内陸にある旧市町村をいろいろ巡って、田園風景や山並みのイメージの割合がつよくなった。どちらがどう、というわけではない。ただ、どちらもあるのだ。

そして、今日は東松島市で久しぶりに海を見た。今度はまた、自分の中の宮城県で、海の存在が大きくなるのかもしれない。

旧三本木町(大崎市)

さて、最初にやって来たのは旧三本木町だ。4号線を進んで鳴瀬川を越えた先で、三本木の道の駅、庁舎、公園がほぼ同じ場所に集まっていた。

ちなみに、「六本木」という響きや漢字には、ぎゅうぎゅうに詰まった東京の気配を感じる。でも、「三本木」は数字が半分になっただけなのに、感じる印象がだいぶ変わるので、不思議だなあと思う。

三本木の庁舎へ。

国道4号線。
亜炭記念館もある。亜炭は若い石炭(純度が低い石炭)のこと。

田んぼととうもろこし畑だ。

旧小牛田町(美里町)

小牛田という名前を、最初から読める人はすごい。

以前、小牛田駅で乗り換えをしたことがあって、降りたときに、「何て読むんだ??」とクイズが始まった気がした。

「コウシダ…? いや、コギュータ!?」

正解は「こごた」なわけだが、「ご」が「午」ではなく「牛」であることも、WHYジャパニーズピープルである。

そして、山神社という神社で、露店でコーヒーを売っていたお母さんと仲良くなった。

とても品のある方だった。ぼくも椅子に座らせてもらって、アイスコーヒーを入れてくれて。1on1のお茶タイム。お母さんが隣の旧南郷町の出身であることや、茶道の話をした。すごく良い時間だった。

山神社へ。

アイスコーヒーをいただいた。

最後もたくさん手を振ってくださって。温かい方に出会うと、1日がまるごとハッピーになる。

小牛田駅。

旧南郷町(美里町)

先ほど出会ったお母さんの出身地が、旧南郷町だ。

「私が子どものころは、子どもながらに“わあ、町だわ!"って感じていたのよ。今は育った私でも、なくなってしまったものが増えたなあと思う」

そうしたまちの移り変わりが、悪いわけではない。時代の流れの中で、私たちは常に選択していて、この先もどんどん変化していくのだから。

その旧南郷町を巡った。最初に田んぼ1反に満たないほどのスペースに、ひまわり畑ができていた。今年最初に出会ったひまわり畑だった。

旧南郷町へ。
道沿いにひまわり畑。

たばこ売り場って、姿だけの景色を見ることが圧倒的に多いのだけれど、まだ現役だった。
南郷庁舎。
南郷球場。目の前にはどーんと田んぼが広がっている。

南郷球場は、フィールド・オブ・ドリームスを彷彿とさせる球場だった。

旧松山町(大崎市)

次にやって来たのは旧松山町。

松山酒ミュージアムは月曜日で休館だったけれど、その周辺は気配に風情があった。隣には「フランク永井」さんの展示室(同じく休館日)があって、ちょうど今も、「有楽町で逢いましょう」を聴いている。

旧松山町へ。
松山酒ミュージアムの近く。
懐かしい雰囲気。

ぼくは、今までフランク永井さんは、知らなかったです。

ムード歌謡の第一人者でもある、フランク永井さん。誰かと会話できたらいいな。

松山町駅。
文章がけっこう厳しい。

旧鹿島台町(大崎市)

次に訪れたのは、旧鹿島台町。田園風景でひらけた景色が多かった中で、確かに「台地だな」と感じられる地形もあった。

今回は鹿島台神社も訪れてみることにした。

旧鹿島台町。

どんなバスなのかな。

鹿島台神社へ。風鈴が音符みたい。
いくつか何かが混じってた。

ちょっとした台地の景色。

旧鳴瀬町(東松島市)

そして、次にやって来たのは旧鳴瀬町。

東松島市に位置していて、いよいよ海が見えてくる。

これまで大崎市、栗原市、登米市といった、内陸のまちを巡ることが多かったけれど、多分景色が大きく変わるなあと思った。

ありがとう、宮城県の内陸部! 思い出深い出会いがたくさんありました。

旧鳴瀬町では、野蒜(のびる)海岸を越えて、大高森という小高い山の山頂から、松島や石巻の景色を眺めた。

登山口で一人の男性と会って、一緒に登った。お互い名乗ることはしなかったけれど、旅をしていることはわかって、小さな思い出ができた。

彼は今頃どこにいるのかな、って思う。

旧鳴瀬町へ。鳴瀬川もだいぶ下流になった。
野蒜海岸。奥の山並みも綺麗だ。
海と松の景色。

大高森を登る。

汗だっくだくになりながら、着いた。
奥松島だなあ。
矢本や石巻方面。
一緒に登ってきた方。

旧矢本町(東松島市)

そして、旧矢本町は、現在の東松島市も位置するまちだ。

市役所付近を巡って、矢本海浜緑地に行こうと思っていたら、人だかりを見つけた。

よく見ると、航空自衛隊松島基地の「ブルーインパルス観覧駐車場」なるものが、あるではないか。

予定変更! ぼくも駐車して、人だかりの方へ向かった。

すると、なにやらザワザワしている。

近くにいた男性二人に、

「飛ぶんですか…!」

と尋ねたら、

「ぼくたちもわかんないんですよ」って。

そうか、わからないのか…。

しかし、しばらくして、ものすごい大きなエンジン音が掛かった。

これは、飛ぶのか…!

と、みなさんも、スマホやカメラを準備した。

「ギュイーン!!!」

目の前には、入道雲があったが、雷よりも大きな音で、偵察機(戦闘機?) が飛んでいった。

こんなに大きな音がするんだなと。

ブルーインパルスは、その後大きな音を立てて、一瞬飛ぶのか!? と期待させたあと、車庫に入っていった。

でも、ブルーインパルスそのものを見たのも、人生で初めてだった。

旧矢本町へ。

昨日、ミニ運動会があったんだ。いいな。
こんな駐車場があるんだなあ。
人がいる。
飛んでいる。
見上げている。
奥にはブルーインパルスだ。
おーい!

純粋なワクワクがあった。
夜は雷の土砂降りだった。

というわけで、今日の散策はここまで。今日は出発時刻が朝8時ぐらいで、いつもよりも遅かった。

でも、遅く出発したことで、神社でお母さんと出会えたかもしれないし、航空自衛隊基地で、飛行の様子も見れたのかもしれない。

けれど、もし、いつも通りに出発していても、それはそれで、そのときの出会いがあるのだ。

どの選択肢だったとしても、まずは道がある。

だから、「今」と「ここ」が、旅路になるなあと、あらためて思う。

本日のひとこと
野蒜海岸で、作業着姿の三人のおじさんが、海バックで自撮りしていて、すごく良かった。
(終わり。次回へ続きます)

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