今日までの旅メーター
訪れた政令指定都市の区の数 【10/175】
訪れた旧市町村の数【125/2,091】 総計【135/2,266】2023年5月1日(月)
朝、空はいろんな雲が混じっている。うろこのような雲、高くて薄い灰色の雲。うっすら見える青空も、若干色が深くなっている。今日は天気予報も、夕方には雨が降ると言っていた。それに間に合うように巡っていこう。
出発は宇都宮市から、さくら市や那須烏山市を巡って、最後にもう一度宇都宮市に帰ってくるルート。
旧河内町(宇都宮市)
2007.03.31宇都宮市へ編入。
最初に訪れたのは旧河内町。宇都宮宿の次の宿場町であった、白沢宿があった場所だ。今もまだ、その名残と暮らしがひっそりと残っている。
空気が澄んでいて、静かな朝がとても気持ちよかった。
旧上河内町(宇都宮市)
2007.03.31宇都宮市へ編入。
旧河内町から少し北上すると、旧上河内町がある。東北道の道中で、上河内SAを見かけたことがある人も多いかもしれない。今回は羽黒山神社を目指した。
水分を含んで、淡さの中に深みを足した青色の空。一週間前に旅をしていたときの空の色とは、変わっている。そして、この空を見て、前回の旅で訪れた熊本の、南阿蘇村の空が脳裏によぎった。すごく印象的な空だったから、覚えている。
名前を聞いて思い出すのは、山形県鶴岡市の羽黒山だ。鶴岡の羽黒山の階段は、2446段ある。だから、今回はどれだけ長い参道なのだろうか、とちょっと心配になりつつ。
ただ、実際は数百段で元気に登ることができた。周囲の木々も心地良い。
梵天とは仏教用語だが、梵天祭りにおいては神様を招く目印になるそうだ。
旧氏家町(さくら市)
2005.03.28喜連川町と合併。
鬼怒川を東に渡ると、今度はさくら市に入る。桜の名所が多かったことが、新しい市名の由来につながったそうだ。ただ何より、旧氏家(うじいえ)町と旧喜連川(きつれがわ)町のそれぞれの名前も、個人的にはとてもかっこ良くて好きである。
田んぼに張られた水が、今しかない時間を表している。
旧喜連川町(さくら市)
2005.03.28氏家町と合併。
旧喜連川町には、「日本三大美肌の湯」と言われている、喜連川温泉がある。日帰り温泉も朝7時から開いていて、ルートの途中ではあるけれど、入浴を楽しみにしてやって来た。
いよいよ、タオルを持って館内に入ろうとすると、なんと、お休みではないか! 大変なショックである…。美肌への道は遠い。日焼けのシミが先に増えそうだ。
道の駅きつれがわには、足湯があったのだけれど、足が美肌になってもなあと思って、やめた。
旧南那須町(那須烏山市)
2005.10.01烏山町と合併。
次は旧南那須町へ。「那須」という地名に訪れると、栃木県にいるなあと感じる自分がいる。
駅の裏には小学校があり、子どもたちの元気な声が、ここまで聞こえて来たのだった。
旧烏山町(那須烏山市)
2005.10.01南那須町と合併。
旧烏山町では、那須烏山市で有名な、「山あげ祭」と呼ばれるお祭りがある。曳山祭とは少し違って、網代状に竹を組んだ木枠と、烏山特産の和紙を用いて組み立てられた「山」を舞台背景に、移動式の野外劇が披露されるのだ。お祭りについて知ることができる、「山あげ会館」にも訪れた。
龍門の滝も観光地として知られている。
風下だと、50mは離れていても、水しぶきが飛んでくるほどの勢いがあった。
月曜日なので、閉まっているかなと思っていたら、GWということで開いていた。島崎酒造さんにはなんと、洞窟の中の酒蔵がある。
どうくつ酒蔵の歴史は、戦時中に遡る。元々は酒蔵として掘られた洞窟ではなく、戦車製造のための地下工場だった。ただ、すぐに終戦となり、工場としての機能は果たされず。それが、平成19年から島崎酒造さんの、清酒の貯蔵庫として生まれ変わった。洞窟内の気温環境が、貯蔵に最適だったのだ。
たとえば、出産祝いのお酒が、20年経って、お酒が飲めるようになったときに、届くというサプライズもある。なんて良い洞窟なんだ。
山あげ会館ではお祭りの資料展示だけでなく、ミニチュア劇やお祭りの動画も観ることができる。
動画は、お祭りの準備から当日までの期間を追った内容になっていて、すごく面白かった。たくさんの長い準備を経て、お祭りを迎える一連の流れを、ドキドキしながら見た。「山あげ祭は生活の一部、誇り」という最後のナレーションを、そのまま感じた映像。お祭りに行きたくなったし、お祭りそのものに身を投じたくなった。
お祭りは生まれ、育ち、暮らし。その土地に関わるかどうか、不思議な因縁が大きく関わっている。
宇都宮市
那須烏山市から、今度は宇都宮市に戻った。ちなみに宇都宮へ来るのは、今回の旅を含めて3回目になる。前回の旅では大谷資料館を訪れていて、2回目のときは仕事だったけれど、宇都宮二荒山神社を訪れた。だから、今回はそれらとは違う場所に行こうと思って、シンプルだけれど宇都宮城址公園と、八幡山公園に行くことにした。(宇都宮動物園やカトリック松が峰教会も、行くかどうか迷いつつ…)
高さは89m。標高と合わせると247mなので、見上げると高く聳えている。
宇都宮市はカブでも走りやすいし、美味しい食事もあるし、居心地のいい場所だなあと、個人的な気持ちなのであった。
今日の散策はここまで。時刻はやや早かったけれど、夕方からは雨の予報だったので、切り上げた。すると、16時前には入道雲が出てきた。レーダーを見たら、日光方面はすでに土砂降りだった。やがて、宇都宮でも雨が降った。こわーっ。雨に濡れずに済んだことは、とてもありがたかった。
<旅を応援してくださる方々へ>
今回の旧市町村一周の旅をはじめる前に、自費出版で写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは今回の旅の活動費として、活用させていただきます。よければ是非、読んでくださるとうれしいです。
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