ふるさとの手帖

市町村一周の旅

下野国(しもつけのくに)の歴史と、二宮尊徳さん。【旧市町村一周の旅(栃木県)】

下野国(しもつけのくに)の歴史と、二宮尊徳さん。【旧市町村一周の旅(栃木県)】
旧西方町→旧都賀町→旧国分寺町→旧石橋町→旧南河内町→旧二宮町→真岡市、の7つ。
2023.04.29

今日までの旅メーター

訪れた政令指定都市の区の数 【10/175】

10/175
5.71%
訪れた旧市町村の数【118/2,091】
118/2091
5.64%
総計【128/2,266】
128/2266
5.65%


2023年4月29日(土)

晴れているけれど、淡い山並みはさらっとしたものはなく、ずしんと水蒸気の重さが沈澱しているように見える。6月のようなベタつき。明日は雨だなと感じる。

今日は栃木市で残っていた2つの旧市町村と、下野市、真岡市のまちをめぐっていく。地名や史跡から下野国(しもつけのくに)の歴史を感じたり、旧二宮町では名前の通り、二宮尊徳さんゆかりの地を訪れたり。それでは、行ってみましょう。

旧西方町(栃木市)

上都賀郡西方町
2011.10.01栃木市へ編入。

最初にやって来たのは旧西方町。すでに田植えが始まっている水田もある。いよいよ、田植えが始まった様子を見ていると、これからあっという間に稲穂が育ち、秋になることを思う。同じように、ぼくも進んで行きたい。まずは西方城跡へ訪れた。

山並みと水田。
西方城址へ。
入っていくと…。
圧倒的な竹林であった。

今までに見たことがないほど、とにかく竹である。

どこまで歩いて行っても竹林が続いて、帰って来れなくなりそうな。
竹の城だ。

初めて出会う、不思議な山城だった。

自動販売機と。
道の駅にしかたへ。

普通の景色が美しい。

旧都賀町(栃木市)

下都賀郡都賀町
2010.03.29大平町、藤岡町と合併。

次は、旧西方町から南下して、旧都賀(つが)町へ。宮崎県の都農(つの)町といい、都を「つ」と読むパターンだ。

都賀総合支所。
支所と駅の近くを歩く。

都賀タクシー。
家中駅へ。

遠いけれど、野生の雉だ!

野生の雉と出会うのは旅で2回目。どうして気になるのかというと、雉を追って撮影している写真家さんがいるから。その方が仰っていたように、飛ぶのが苦手だそうで、ちょちょちょと、と走っていく。なかなか飛ばなかった。そして、最後は飛ぶ姿もなんとか見た(でも、撮れなかった)。

鷲宮神社へ。埼玉だけではなく、栃木もあるのだなあ。
夢たまご。手を置いた。

時代を感じつつ。

旧国分寺町(下野市)

下都賀郡国分寺町
2006.01.10南河内町、石橋町と合併、下野市へ。

今度は下野市へ。聖武天皇の詔(みことのり)により、全国各地につくられた国分寺。今は史跡となっているけれど、旧国分寺町の土地の由来になっている。

下野国分寺跡。
およそ1200年前の奈良時代から、ここには大きなお寺があった、ということ。
そばにある、天平の丘公園を歩く。

こんもりした国見山。
そして、再びまちを進む。
下野市役所。新しくて立派だ。
目立っている。
市役所のすぐ近くには、自治医大駅。自治医大は下野市にある。

旧石橋町(下野市)

下都賀郡石橋町
2006.01.10南河内町、国分寺町と合併、下野市へ。

旧国分寺町から北上すると、旧石橋町がある。JR石橋駅は下野市の中では、最も利用者数が多い。

石橋駅へ。

西欧風な駅舎だと思ったら、下野市はドイツの「ディーツヘルツタール」というまちと、姉妹都市提携を結んでいることを知った。駅もドイツのグリム童話が、モチーフになっている。

ひらけた景色を進んで。
下野星宮神社へ訪れた。
手水と光。
とっても気持ちいい。

神社のそばには、サツキとメイとトトロもいる。
今度はグリムの森とグリムの館へ。

市の施設である、グリムの森「グリムの館」。公園には遊具もあって、空いている時間は自由に遊ぶことができる。建物もとてもかっこいい。

公園もゆったり。
グリムの館もかっこいい。

下野市は心が穏やかになる場所が、いくつもあるなあ。

旧南河内町(下野市)

河内郡南河内町
2006.01.10石橋町、国分寺町と合併、下野市へ。

旧南河内町は、下野薬師寺で有名だ。7世紀末頃に建立された寺院で、日本三戒壇のひとつ。戒壇とは、戒律を授ける(授戒)ための場所。とても歴史がある。

薬師寺へ。
にょきっ。
素晴らしい境内。

訪れたときも、草刈りをしている方がいて、とても美しい境内だった。

戒壇院。儀式の場だ。復元された姿も見事だった。
法輪と呼ばれるもので、回すと慈悲を得られるそう。回してみた。

そして、薬師寺のすぐ隣には薬師寺八幡宮がある。

薬師寺は寺の名前でもあり、地名なのだなあと。
お寺と違って、木々に覆われている。

いい表情だ。
最後に、道の駅しもつけへ。

このダルマさん、前回の旅で撮ったな、と思いつつ。振り返ってみたら、訪れた日は雨だった。

旧二宮町(真岡市)

芳賀郡二宮町
2009.03.23真岡市へ編入。

あともう少し。真岡市は「もおか」と読むことを再確認して、まずは旧二宮町を訪れた。

道の駅は、いちごと二宮尊徳。

真岡市は、いちご生産量が日本一。まさに、いちご王国の首都だ。

畑もビニールハウスが多い。
二宮尊徳資料館へ。

資料館で、二宮尊徳さんに関する動画を見た。生まれは小田原だけれど、30代後半で、この土地(桜町)へ家族と共に移住し、当時貧しかった桜町の復興のために身を尽くしたこと。30年間以上、桜町にいたのである。そして、最後は今市(日光市)で亡くなった。今市には報徳二宮神社がある。大人になってからの二宮尊徳は、長く栃木県にいたということ。何より、それぞれの場所で、二宮尊徳がリスペクトされていて、素晴らしい偉人であることを感じるばかりだ。

大人の二宮尊徳は、身長182cm体重94kgあったそう。当時の平均身長は、150cmほどだから、とっても大柄。
二宮尊徳が仕事をしていた、桜町陣屋跡。

真岡市

今日の最後は、真岡市へ。大前神社や真岡駅、そして井頭公園を訪れた。

大前神社へ。
隣では五行川が流れている。

朱色が美しい。
装飾も見事。
何より、大前神社には日本一大きな恵比寿さまがいることで有名だ。

恵比寿さまは、堂々と鎮座していらっしゃった。

黒と茶が基調の真岡駅。

真岡鐵道は年間を通じて、土日祝日に、蒸気機関車牽引の、「SLもおか」が運行されている。

展示のSLもある。
かっこいいねえ。
黒の黒。
いちごのバスだ。
最後は、井頭公園へ。

吉祥寺の井の頭公園と、一字違い。つまり、「いがしらこうえん」だ。とっても広くて、何より有名なのは、「井頭公園一万人プール」。通称「万プー」と呼ばれ、地元ではこのプールのことを知らない人はいないと。

井頭公園一万人プール。家族で行ったら、最高だよなあ。
池も美しい。

雨の前に、宇都宮市へ。

今日の散策はここまで。やや早めに切り上げて、バイクのオイル交換や宅配便の受け取り、発送などを行った。すると、あっという間に夕刻になったのであった。

宇都宮の松浦輪業さんで、オイル交換をしていただいた。
とても優しくて明るいご夫婦。なんと、いちごまで!

なかなか、一人でイチゴを買うのも、気が引けてできなかったけれど、いちごをいただくなんて。お裾分けでいちご、栃木県、すごい…。しかも、今の時期のイチゴの甘さは、とびきりだ。気持ちは美味しさで卒倒である。

バイクについて、アドバイスをいただきつつ。
お会計がぼくの名前(247→にしな)だった。

オイル交換等々、ほんとうにありがとうございました。そして、宇都宮といえば餃子だけれど、「餃子はタレだよ」と教わった。ご主人はオリジナルのタレも分析して、開発していると。

みんみんか、正嗣か、その他か…。

夜ご飯、どうするか、迷って、みんみんは、とっても、メジャーだし、通な人は、正嗣の持ち帰りか(メジャーだけれど)、それ以外の餃子のお店に、行くのかなと思いつつ、それでも、次に、いつ来れるかわからないと思って、みんみんにした。

左から水餃子、揚げ餃子、焼き餃子。

フワッとやわらかな舌触りから、ジューシーな旨味が広がる水餃子。春巻きのようにカリッと揚げられた、皮も堪らない揚げ餃子。シンプルの極み、それでも突き抜けた「餃子らしさ」を教えてくれる王道、焼き餃子。タレもラー油からお酢まで、美味しかった。


明日は、雨なので、休養日。まだこの先の天気がはっきりしていないので、予定を立てるのが、ちょっとむつかしい。


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今回の旧市町村一周の旅をはじめる前に、自費出版で写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは今回の旅の活動費として、活用させていただきます。よければ是非、読んでくださるとうれしいです。

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