今日までの旅メーター
訪れた政令指定都市の区の数 【87/171】
訪れた旧市町村の数【1617/2,097】 総計【1704/2,268】スーパーカブの総走行距離
40505km
今日の旅先のこと
今日は伊豆半島の西側を進み、最後には沼津市から富士市まで移動しました。地図を見て、今日の伊豆半島の移動には時間がかかるのではないか、と予想はしていましたが、想像以上に道が険しくて、苦戦しながらの旅路でした。それでも無事に終えてありがたいですし、振り返ってみれば、今日もいろいろな景色に出会ったなあと。それでは振り返っていきましょう。
西伊豆町(1/6)
昨日、当初の予定だった「仁科峠」から降りていく道が通行止めだとわかって、迂回すれば行けるということがわかり、旧賀茂村方面へ降りていったのですが、海岸線の国道に出て、それから西伊豆町の市街地へちょうど着いた頃に、夕陽が沈みかけていて、思わずカブを停めたのでした。ここ最近、旅と夕陽の時間が重ならなかったのですが、道が通行止めだったことで、こうして出会えたわけです。西伊豆町のキャッチコピーも「日本一の夕陽のまち」と宣言しているぐらいですから、うれしかったなあ。それに余計にうれしかったのは、土地の名前が「仁科」だったこと。
西伊豆町(1/6)
昨日、当初の予定だった「仁科峠」から降りていく道が通行止めだとわかって、迂回すれば行けるということがわかり、旧賀茂村方面へ降りていったのですが、海岸線の国道に出て、それから西伊豆町の市街地へちょうど着いた頃に、夕陽が沈みかけていて、思わずカブを停めたのでした。ここ最近、旅と夕陽の時間が重ならなかったのですが、道が通行止めだったことで、こうして出会えたわけです。西伊豆町のキャッチコピーも「日本一の夕陽のまち」と宣言しているぐらいですから、うれしかったなあ。それに余計にうれしかったのは、土地の名前が「仁科」だったこと。
また、この日は廃校になった小学校を活用している宿に泊まりました。「お部屋は1年2組です」と言われたり、食事の時間になると「まもなく給食の時間です」とアナウンスが鳴ったり(ぼくは素泊まりですが)、いろいろな学校の要素が残っていて、すごく面白かったです。
そして、朝は市街地を散策。静かな日常が流れていて、ここにも暮らしがあるのだなあと、あらためて感じながら。
旧賀茂村(西伊豆町)(2/6)
昨日、仁科峠から旧賀茂村方面へ降りていく際に見えた海の景色はほんとうにすばらしかったです。雲は多かったけれど、雲の隙間から光が漏れ出していて、海に強弱をつけながら降り注いでいて、神秘的という言葉ではもったいないようなうつくしさで。
昨日、仁科峠から旧賀茂村方面へ降りていく際に見えた海の景色はほんとうにすばらしかったです。雲は多かったけれど、雲の隙間から光が漏れ出していて、海に強弱をつけながら降り注いでいて、神秘的という言葉ではもったいないようなうつくしさで。
そして、今日はまず、黄金崎公園へ。看板には「馬ロック」とかかれていましたが、明るい黄土色の安山岩が光を浴びるととても眩しく、奇岩と呼ばれるにも相応しいダイナミックさで、これは確かに、景勝地だなあと。遊歩道も整備されていて、岩の方まで近づくこともできるようでした。
その後、旧賀茂村の市街地を散策です。海が近い家並みの雰囲気を持ちながらも、東側は山が近い。それも、伊豆半島の山ですから相当険しく、海と山に囲まれた地形だと感じられます。それに、開店前の蕎麦屋さんからものすごくいい出汁の香りが漂っていて、力が抜けて崩れ落ちそうになりました。なんていい香りなんだ……と。
旧土肥町(伊豆市)(3/6)
旧賀茂村から次に向かったのは、旧土肥町。かなりアップダウンとトンネルのある道を進んでいきます。上り坂も車や大きなバイクならへっちゃらだと思うけれど、カブだと目一杯な感じで。
まずは市街地へ着く前に「恋人岬」へ立ち寄り、先端部まで歩いてみました。展望台まで10分ぐらい歩くみたいですが、この道もカップルの方々からすれば、きっと巡礼の一部始終です。途中、「手をつなぐ道」というゾーンもあって、確かにふだんはあまり手をつながないカップルだとしても、こう記されていたら、手をつなごっか、という会話にもなりそうだなあと。
ほかの遊歩道ではなかなか無い、誰かの香水がかおっている遊歩道の先に、展望台がありました。快晴の日には、ここから富士山も見えるみたいです。何組かカップルもいらっしゃったので、足早に展望台を離れると、さっきの展望台から愛の鐘がゴンゴンゴンー! と鳴り響くのでした。
旧賀茂村から次に向かったのは、旧土肥町。かなりアップダウンとトンネルのある道を進んでいきます。上り坂も車や大きなバイクならへっちゃらだと思うけれど、カブだと目一杯な感じで。
まずは市街地へ着く前に「恋人岬」へ立ち寄り、先端部まで歩いてみました。展望台まで10分ぐらい歩くみたいですが、この道もカップルの方々からすれば、きっと巡礼の一部始終です。途中、「手をつなぐ道」というゾーンもあって、確かにふだんはあまり手をつながないカップルだとしても、こう記されていたら、手をつなごっか、という会話にもなりそうだなあと。
ほかの遊歩道ではなかなか無い、誰かの香水がかおっている遊歩道の先に、展望台がありました。快晴の日には、ここから富士山も見えるみたいです。何組かカップルもいらっしゃったので、足早に展望台を離れると、さっきの展望台から愛の鐘がゴンゴンゴンー! と鳴り響くのでした。
さて、次に向かったのは、土肥金山です。この地域に金山があることも知りませんでした。なので、観光坑道へ入る中で、いつ、どういう事情で、いつまで、この金山があったのか、とにかく気になっていましたが、早速看板を読んでみると、はじまりは足利幕府の直轄からで、江戸時代に隆盛を極め、1965年に閉山したと。
なるほど、江戸時代に栄えていたということは、佐渡金山以外にも、金山があったわけだなあ、と思ったわけですが、佐渡金山に並ぶと言われたと書かれていて、それはすごいなあと。ちなみに佐渡金山や石見銀山、足尾銅山など、これまで訪れた過去の鉱山は内陸部にあったイメージでした。ただ、土肥金山は海がすごく近くて、立地も珍しいなあと。やはり船で運ばれていたという記述もありました。
今でいうコンビナートに近いのかなあ、という印象ですが、鉱山は産業を生み、経済を回し、人々の暮らしに密接に関わってきました。善悪を語りたいのではなく、江戸時代、都市だけにすべてが集中しなかったのは、こうした要素も大きかったんじゃないのかなあ、とこれまでに出会った鉱山を見ていても、個人的に思うのでした。
なるほど、江戸時代に栄えていたということは、佐渡金山以外にも、金山があったわけだなあ、と思ったわけですが、佐渡金山に並ぶと言われたと書かれていて、それはすごいなあと。ちなみに佐渡金山や石見銀山、足尾銅山など、これまで訪れた過去の鉱山は内陸部にあったイメージでした。ただ、土肥金山は海がすごく近くて、立地も珍しいなあと。やはり船で運ばれていたという記述もありました。
今でいうコンビナートに近いのかなあ、という印象ですが、鉱山は産業を生み、経済を回し、人々の暮らしに密接に関わってきました。善悪を語りたいのではなく、江戸時代、都市だけにすべてが集中しなかったのは、こうした要素も大きかったんじゃないのかなあ、とこれまでに出会った鉱山を見ていても、個人的に思うのでした。
旧戸田村(沼津市)(4/6)
旧土肥町から旧戸田村までの道も、とっても険しくて簡単ではありませんでした。ようやく最後の下りに差し掛かったとき、海にのびる細長い地形上に木々が茂っていて、その地形の内湾に船が密集しています。むむ、これは、漁をしているのだなあと。
そして、このときは明確に把握していなかったものの、細長い地形は「御浜岬」という「砂嘴」なのでした。へえ、砂嘴かあ! なかなか出会わない地形です。この砂嘴のおかげで、戸田港は天然の良港なのだと。
旧土肥町から旧戸田村までの道も、とっても険しくて簡単ではありませんでした。ようやく最後の下りに差し掛かったとき、海にのびる細長い地形上に木々が茂っていて、その地形の内湾に船が密集しています。むむ、これは、漁をしているのだなあと。
そして、このときは明確に把握していなかったものの、細長い地形は「御浜岬」という「砂嘴」なのでした。へえ、砂嘴かあ! なかなか出会わない地形です。この砂嘴のおかげで、戸田港は天然の良港なのだと。
市街地を散策してみても、細く入り組んだ道だったり、干されているマリンスーツだったり、港町らしい雰囲気がたっぷりと感じられて、海が日常にあるまちだなあと。数キロ北にある「出逢い岬」までのぼってみると、砂嘴を含めた戸田湾の様子をわかりやすく見ることができました。
沼津市(5/6)
さて、旧戸田村から沼津市街地へ向かう道のりも、やっぱり大変で。ここまでずっと道のりが大変だったと言っているけれど、旧戸田村から沼津市街地までは約30km離れていて、カブだと1時間かかりました。同じ沼津市でも、エリアは違うなあと感じられます。
まずは「沼津御用邸記念公園」へ。ふむふむ、大正天皇のご静養先として造営されたのがはじまりだと。今回は時間もあまりなくて、公園内のみの散策にしましたが、趣向の凝った竹細工をはじめ、庭の手入れはすごく丁寧に施されていて、さすがだなあと。
さて、旧戸田村から沼津市街地へ向かう道のりも、やっぱり大変で。ここまでずっと道のりが大変だったと言っているけれど、旧戸田村から沼津市街地までは約30km離れていて、カブだと1時間かかりました。同じ沼津市でも、エリアは違うなあと感じられます。
まずは「沼津御用邸記念公園」へ。ふむふむ、大正天皇のご静養先として造営されたのがはじまりだと。今回は時間もあまりなくて、公園内のみの散策にしましたが、趣向の凝った竹細工をはじめ、庭の手入れはすごく丁寧に施されていて、さすがだなあと。
その後、沼津魚市場の周辺までやってきて、ついに見つけました、「沼津港深海水族館」。いつか来てみたかった理由は、みなさんのお目当てと同じくシーラカンス。「シーラカンスが見れる!」という漠然な把握でしたが、正確には冷凍2体とはく製3体が展示されています。
個人的に展示を見て面白かったのは、駿河湾が日本一深い湾であること。最大水深は2500m。だからこそ、駿河湾には多様な生物が棲んでいると。ここが“深海”水族館であることも頷けるし、展示されている魚も見たことがない姿がいっぱいでした。もちろん、シーラカンスもじろっと眺めさせてもらって、想像以上に大きいなあと思ったり。なぜシーラカンスを見たいのか、ということを考えてみると、たぶん、何億年も地球が生きているということを、間接的でも感じたいのでしょうね。すなわち、ぼくらは今を生きているけれど、過去とつながっていることを、本能的には察知しているというか。
また、市街地を流れていた川が狩野川だったことにも驚きました。2日前に伊豆半島の修善寺などで見た川も狩野川だったので、こっち(北西)へ流れ出ていることに、意外性を感じて。あとから地図を確認したところ、清水町も通って沼津市から駿河湾へ流れ出ているのだなあと。
個人的に展示を見て面白かったのは、駿河湾が日本一深い湾であること。最大水深は2500m。だからこそ、駿河湾には多様な生物が棲んでいると。ここが“深海”水族館であることも頷けるし、展示されている魚も見たことがない姿がいっぱいでした。もちろん、シーラカンスもじろっと眺めさせてもらって、想像以上に大きいなあと思ったり。なぜシーラカンスを見たいのか、ということを考えてみると、たぶん、何億年も地球が生きているということを、間接的でも感じたいのでしょうね。すなわち、ぼくらは今を生きているけれど、過去とつながっていることを、本能的には察知しているというか。
また、市街地を流れていた川が狩野川だったことにも驚きました。2日前に伊豆半島の修善寺などで見た川も狩野川だったので、こっち(北西)へ流れ出ていることに、意外性を感じて。あとから地図を確認したところ、清水町も通って沼津市から駿河湾へ流れ出ているのだなあと。
富士市(6/6)
最後に富士市街地へ向かいました。バイクのナビは国道1号線をオススメしてくれるのですが、できるだけカブにとって走りやすい道がいいので、もう少しゆったりした下道で。と思って進んでいくと、工業地帯ゾーンも通過したのでした。富士市は製紙業を軸とした工業のまちでもあります。
これまで新幹線で通過することが多かった「新富士駅」ってどんな感じなのだろうと駅前まで行ってみることに。ふつうなら、駅の北口と名付けられそうなところが、「富士山口」になっていて、面白いなあと。その後、「富士市中央公園」や吉原商店街へ。中央公園は停まっていた車も多く、大きなまちなのだなあと感じられ、吉原商店街はアーケード街がのびていて、昔のお店もあれば、新しいお店も。そこを中高生が歩いていて、流れている時間は常に今だし、ああ、暮らしが連綿と続いているのだなあと。
最後に富士市街地へ向かいました。バイクのナビは国道1号線をオススメしてくれるのですが、できるだけカブにとって走りやすい道がいいので、もう少しゆったりした下道で。と思って進んでいくと、工業地帯ゾーンも通過したのでした。富士市は製紙業を軸とした工業のまちでもあります。
これまで新幹線で通過することが多かった「新富士駅」ってどんな感じなのだろうと駅前まで行ってみることに。ふつうなら、駅の北口と名付けられそうなところが、「富士山口」になっていて、面白いなあと。その後、「富士市中央公園」や吉原商店街へ。中央公園は停まっていた車も多く、大きなまちなのだなあと感じられ、吉原商店街はアーケード街がのびていて、昔のお店もあれば、新しいお店も。そこを中高生が歩いていて、流れている時間は常に今だし、ああ、暮らしが連綿と続いているのだなあと。
というわけで、今日の散策はここまで。午後の方が寒く感じられたけれど、どうやらほかの地域でもそうだったみたいで、むしろホッとしました。今年の冬の3ヶ月予報が、少しずつ出てきていますね。
本日のひとこと
静岡おでん食べてみたかったけれど、今回はむずかしいかもなあ。
静岡おでん食べてみたかったけれど、今回はむずかしいかもなあ。
旅を応援してくださる方へ
今回の旅をはじめる前に、自費出版の写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは旅の活動費として、活用させていただきます。
写真集の商品ページはこちら
(終わり。次回へ続きます)
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