ふるさとの手帖

市町村一周の旅

バイク屋さんに助けてもらい、旅は続けられている。【旧市町村一周の旅(岐阜県)|9月3日―515日目)】

バイク屋さんに助けてもらい、旅は続けられている。【旧市町村一周の旅(岐阜県)|9月3日―515日目)】

今日までの旅メーター

訪れた政令指定都市の区の数 【87/171】

87/171
50.88%
訪れた旧市町村の数【1374/2,097】
1374/2097
65.52%
総計【1461/2,268】
1461/2268
64.42%

スーパーカブの総走行距離
35205km

旧川島町→各務原市→可児市→旧兼山町→旧笠原町→多治見市、の6つ。
今日の旅先のこと
今日は途中でカブの状態が良くないことに気づき、急遽バイク屋さんにも立ち寄りました。それがとてもありがたいご縁で、おかげで無事に巡ることもでき。それでは振り返っていきましょう。
川島町かわしまちょう(各務原市)(1/6)
朝7時半に岐阜市を出発しました。少し曇り空だけれど、日差しもさほど強くなく、過ごしやすい気温。

川島町は木曽川の左岸に位置する小さなまちで、渡ろうとしていた木曽川の橋が通行止めだったので、ぐるっと迂回して向かいました。迂回先の横には観覧車が、橋を渡った先には見覚えのあるタワーが。

「これ、一宮市のタワーじゃないかな?」

と思ったら正解で、愛知県一宮市のタワーなので、愛知県がこれほど隣り合わせとは。よく見ると、走っている車も尾張小牧や一宮ナンバーが多かったです。

さて、川島町では「河跡湖公園」を中心に散策しました。公園を流れている小川には鯉が泳いでいたのですが、なんじゃこれは、というぐらい透明度の高い小川でした。

また、市街地は小さなまちがギュッと集まっている感じで、古い家も新しい家も、どちらも広がっています。家の土台の基礎が石積みなどで幾分が高くなっているところが多くて、洪水の対策なのかなと思ったり。
河跡湖公園へ。
鯉たちも泳いでいて、水路がとても透明だった。
まちを歩く。
奥のタワーは愛知県一宮市。
地球だ。
各務原市かかみがはらし(2/6)
次に、各務原市街地へ。市街地へ向かうメイン通りの左右には自衛隊の岐阜基地が広々と面積を占めていて、自衛隊が暮らしの身近にあると感じられます。

市役所も立派だったし、何より名鉄の「各務原市役所前駅」周辺は、並木道が整備されていて、駅舎も瀟洒で、奥にはJRの路線もすぐに通っていて、東京の世田谷区あたりにいるようでした。各務原のこの近辺で育った人が、世田谷あたりに引っ越したら、もちろん最寄駅次第ではあるけれど、「あれ、似てるなあ」と思うかもしれません。どこに似ていると感じていたのだろうと思って、千歳烏山駅が思い浮かびました。

また、中山道鵜沼宿にも向かいました。各務原市街地からはやや距離があるけれど、鵜沼も住宅地がたくさん広がっていて、暮らしを感じます。鵜沼宿の建物は黒漆喰の外壁が印象的で、お米の匂いがすると思ったら、酒蔵もありました。

それに、鵜沼のまちからは国宝犬山城も見えて、なるほど、こういう地理関係なのだなあとあらためて。
各務原市街地へ。航空機も頻繁に飛んでいた。
奥には各務原市役所。
東京みたい。
学びの森。
中山道の鵜沼宿へ。
黒漆喰の壁がいいなあと。
瓦屋根のつくりがかっこいい。
可児市かにし(3/6)
鵜沼宿から出発しようとしたときのことです。ふとタイヤの後輪の空気が相当減っていることに気づきました。しかし、先日ガソリンスタンドで空気を入れてもらったばかりのはず。

これは、とても良くない状況だ、ということに気づきました。気づくのが遅いとももちろん言えますが、気づいたときに、行動するしかない。

専門的な知識がない分、バイク屋さんに見てもらうしかないと、周辺のバイク屋さんを探し、可児市の「バイク&サイクルばいくる」さんに電話をかけてみたのですが、ご主人が出てくださり、急ながらも状態を見てくださることに。

そして、お店ではご主人がとても親身に接してくれて、タイヤもやはり早く交換すべきだという状況で、在庫から交換してくださったのでした。

このとき、カブのホイールのリムのサビを見せてもらったのですが、知らないうちに強烈なサビが広がっていて、カブに対してとても申し訳ない気持ちになりました。ずっと無理をさせてしまっているけれど、気づかないうちに負担がたくさんかかっているのだろうなあと思うし、とにかく頭が上がりません。

そして、急にも関わらず対応してくださり、またいろんなアドバイスも明るくしてくださったご主人にも、頭が上がりません。カブの状態のことも、いろいろと一緒に考えてくださいました。それに、たくさんお話もできて、最後には写真も撮らせてもらい、ありがたく。このご恩を返せるように、がんばらなきゃいけません。
ごめんねえ、カブ号、という気持ち。
そして、ご主人と奥さん。この度はほんとうにありがとうございました。
明るくいろんなお話もしてくれて、それも大きな元気になりました。
さて、カブのタイヤを交換してもらったのち、可児市街地や明智城跡を巡りました。団地の近い小学校では、黄色いランドセルの小学一年生たちが、先生と一緒に下校しています。明智城跡は、登っている途中は長く感じたけれど、登り切ってみると案外すぐで、本丸跡からは町並みを見下ろすこともでき、そばには明智光秀の像も建っていました。
可児市街地へ。
可児川が流れています。
JRと名鉄、どっちもとまる。
明智城跡へ。
森を歩くよう。
まちなみも見渡せた。
本丸跡に、明智光秀像。
兼山町かねやまちょう(可児市)(4/6)
次に向かったのは兼山町です。可児市街地からは近いですが、一度御嵩町を通過して、兼山町に入っています。つまり、兼山町は可児市街地と飛び地の関係性です。

兼山町の市街地は木曽川の左岸の急斜面に町並みができていて、木曽川は木々が茂ってあまり見えません。町の地図を見ると、お寺がいっぱいあることも印象的でした。

そして、「戦国山城ミュージアム」へ入り、兼山町にある美濃金山城跡を中心に展示を見ました。明智城跡も山城でしたし、もう一度山城へ登るのはややしんどい、という気持ちもなかったわけではありませんが、展示を見て、これは美濃金山城跡を登らなければいけないな、という気持ちになったのでした。

本丸跡の最寄りの駐車場には車がたくさん停まっていて、大学生と教授のような方たちが、おそらく研究か何かで訪れているようでした。みなさん挨拶もしてくれて気持ちが良かったです。

そして、本丸跡の周辺には当時の石垣が残っていたほか、まちなみをより広く眺めることもできました。木曽川の下流域もよく見えて、蛇行しているなあとも。何より、やっぱり城跡まで行って良かったと、素直に感じることもできました。
兼山町へ。
お寺が多かった。
懐かしい通り。
戦国山城ミュージアムへ。
かつての美濃金山城。
こういう城下町だったと。
そして、美濃金山城跡へ。
石垣もところどころで感じながら。

本丸跡へ。
ついた!
手前の集落が兼山町だ。
木曽川の下流域。蛇行している様子もわかった。
笠原町かさはらちょう(多治見市)(5/6)
兼山町から、約1時間の移動で笠原町の「多治見市モザイクタイルミュージアム」を目指しました。人気のミュージアムだということは事前にわかっていたけれど、詳しいことは調べないままに、向かっています。

多治見市街地を抜けて、笠原町の昔から続く暮らしの気配の中に、ひときわ目立つ建物が。多治見市モザイクタイルミュージアムです。全体が土壁で、建物は丸みがあって、建物の手前は逆にくぼんでいて、それら地面がすべて芝で覆われていて、入り口がポツンとあって。と、ぼくにとっては見たことのない建物でした。

そして、建物に入るとモザイクタイルの展示を見ることができたのですが、笠原町は、モザイクタイルの生産が日本一のまちなのだと。そのことも大きな発見でしたし、館内もワクワクする空間で圧倒されました。

このミュージアムを設計したのは藤森照信さんで、ミュージアムの物販コーナーを見ていると、たとえば藤森さんと関わっている方が赤瀬川原平さんや南伸坊さん、山口晃さんなど、錚々たる方々なのでした。図録のインタビューも読んでみて、好きだなあと。

ミュージアムを出て、周辺も散策しましたが、周辺はいたって自然体で、笠原というまちを感じられることも面白かったです。それに、ゴミステーションがいくつかタイルになっていて、びっくりしました。
多治見市モザイクタイルミュージアム。すごい形だ!
右の扉が入り口です。ワクワクした。
ワンピースのイム様の部屋みたいだ。(スイスの方の作品だったような。違ったかもしれない)
タイルの展示、面白かったなあ。
多治見市の川で拾ってきたタイル。
周辺も散策しました。
ゴミステーションがタイルだ!
多治見市たじみし(6/6)
最後にやってきたのは、合併前と同じ多治見市です。前回の旅では「永保寺」というお寺を訪れたので、今回は市街地へ。前回の旅の多治見市の思い出は、真夏だったのでほんとうに暑さでヘロヘロになって、スーパー銭湯の座椅子で寝落ちしていたことです。

今回は、9月に入って少し涼しいので、ありがたいとも思いました。

多治見駅の南口、北口とそれぞれ通って、バイクを停められる場所をうまく見つけられず、宿にチェックインしてから徒歩で多治見駅へ向かいました。

カブの移動中も思ったことですが、土岐川を渡って多治見駅に向かう橋は、ゆるやかな上り坂になっていて、上っていくと徐々に見えてくる町並みが、多治見らしい風景だなあと思います。
多治見市街地へ。
多治見駅の南口。
土岐川。
徐々に駅の建物が見えてくる感じ。
商店街もあった。
夕焼けはほんとうにこんな感じだった。
というわけで、今日の散策はここまで。最後にお店で晩御飯を食べて、外に出たときに夕焼けがピークを迎えていて、思わず写真を撮りました。この空を見てまたがんばろうと思いました。まだまだここから。
本日のひとこと
美濃兼山城跡の駐車場への道のりは細いのですが、初心者マークの車がやってきて、運転手は大学生ぐらいのお兄さん、助手席にはたぶんおじいちゃんが乗っていました。なんだかとてもいい光景だなと思いました。

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今回の旅をはじめる前に、自費出版の写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは旅の活動費として、活用させていただきます。
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(終わり。次回へ続きます)

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