今日までの旅メーター
訪れた政令指定都市の区の数 【86/171】
訪れた旧市町村の数【873/2,094】 総計【959/2,265】スーパーカブの総走行距離
23736km
1日の休日を挟んで、旅の再開だ。天草市街地を9時前に出発した。前日の雨は止んだものの、風は冷たい。まずは旧天草町まで約30kmの道のりを進む。
道中はずっと山道で、ようやく天草下島の西海岸に出たところで、下田温泉が現れた。看板は途中でも見かけていたので、ここにあるのかあと。下田温泉が目的地ならぜひ温泉に入るけれど、今回はスタートしたばかりなので、そのまま通過する。
そして、旧天草町の市街地は静かな時間が流れていた。
天草支所周辺を散策したあと、大江天主堂を訪れた。小高い丘の上に立つ教会は存在感があり、遠目からでもはっきり見える。撮影禁止の教会内にも入った。天井が高くて、何かに包まれているような感覚。作業服姿のおじさんたちも、見学にやってきていたのが印象的だった。
﨑津集落を巡ること。ー旧河浦町。(天草市)
次にやってきたのは旧河浦町で、やはり訪れたい場所は世界文化遺産の構成資産である、『﨑津集落』だった。
ただ、﨑津集落に訪れる前に、一冊の写真集を読んだ。滞在していた宿で見つけた、小林健浩氏著の『世界遺産の里 﨑津』という一冊。
ここに10年間の﨑津集落の歴史が、色濃く残されていた。通常は撮影禁止の教会内の写真もある。信頼を得て大切に撮られた写真たちは、重みが違った。注目を浴びている地域でありながらも、高齢化が進んでいるということもきちんと紹介されていた。
だから、この写真集を読んで、ぼくが撮る写真は表面的であることを、心のうちでしっかり自分に言いつけた。それは、どんな場所でも当てはまることだ。
港町の気配を感じて、船に乗ろう。ー旧牛深市。(天草市)
いよいよ、熊本県の旅も最後になった。感慨深い気持ちと、フェリーに遅れないようにという気持ちで旧牛深市を目指す。牛深港と鹿児島県長島町の蔵之元港は、1日にフェリーが9往復している。今回は、12時40分牛深港発の便を目指して、12時10分に牛深港へ到着した。
受付で無事に乗船券を買い、12時30分に乗船開始だと聞いたので、早足で周辺を散策した。
ダイナミックな地形とまちなみと。ー鹿児島県長島町
熊本県を無事に巡ることができて、それがどれだけありがたいことか。長かったなあ。中断も長かったなあ。でも、無事だということが一番ありがたいのだ。
いよいよ、鹿児島県長島町の蔵之元港に着いた。乗組員の合図で急いで船を出るので、「上陸しました〜!」みたいなことをする余裕はない。ただ、じんわりと鹿児島県に上陸できた喜びは生まれたのだった。
さて、長島町では指江支所の方まで、海岸線沿いを進んでいく。天草地方もゆったりしていたけれど、そのゆったり感が長島町に来て、もうひと段階増したような感じがした。
しんみさんに1年半ぶりにお会いして。ー旧東町。(長島町)
次にやってきたのは旧東町。前回の旅では訪れていない地域だったので、とても新鮮だった。まず、長島町役場が大きくて綺麗で感動した。そして、ひとり歩いていたところ、下校中の小学生が「こんにちは〜!お仕事がんばってください〜!」と、声をかけてくれてびっくりしたのである。
小学生の持つ雰囲気というのは、そこがどういう土地であるかをかなり表現していると思う。環境によって、子どもの姿が影響されるから。旧東町の子どもは心が美しいなあと。
そして、針尾公園を訪れた後、しんみはるなさん(@867hz)と1年半ぶりにお会いできた。しんみさんは長島町在住で、1年半前に京都でひらかせてもらった写真のワークショップに、足を運んでくださったのだった。そのときにご一緒した方々とは今も繋がっている方が多い。とてもありがたいなあと思う。
そして、しんみさんが車でまちを案内してくださって、ぼくひとりだと訪れることのできなかった場所にも行くことができた。
しんみさんからは町の話もたくさん伺えて、とても楽しいひとときでした。その後、40kmほど走って出水市へ向かっています。天草地方を巡っていたはずが、いつの間にか鹿児島県にいて、今日もたくさんの出会いがあって、とてもありがたいです。
(終わり。次回へ続きます)
<旅を応援してくださる方々へ&関連ページ>
今回の旅をはじめる前に、自費出版の写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは旅の活動費として、活用させていただきます。
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