今日までの旅メーター
訪れた政令指定都市の区の数 【82/175】
訪れた旧市町村の数【812/2,094】総計【894/2,269】スーパーカブの総走行距離
22484km
しばらく雨や雪で旅を休んでいた。ほとんどの休日は熊本市内のゲストハウスにこもっていたので、時間が経ったのやら経っていないのやら。ただ、ようやく寒波の峠も見通しが立ったので、再出発です。
尾田川公園に浮かぶ冬の蒸気霧。ー旧天水町(玉名市)
氷点下の冷え込みだった朝、自転車を漕ぐ高校生の鼻が赤くなっていた。熊本市街地から、海沿いの国道を通って旧天水町を目指す。
海沿いである、熊本市西区の河内町を通過していく中で、有明海を挟んでそびえている雲仙の山並みが雪化粧していた。毎年どれぐらいの頻度で雪化粧するのかはわからないが、熊本からもはっきりと雪の山肌が見えて、美しかった。
河内町はみかんの産地で知られているが、旧天水町に入ってからも、山の斜面にはビッシリとみかん畑が広がっていた。平地には別の柑橘類の畑もあって、柑橘類が身近な存在であると感じる。
次にやってきたのは、旧横島町。まずは横島支所の周辺を散策してみる。地形は平坦で有明海も近く、穏やかな田んぼの風景が多い。
その有明海近くには、旧玉名干拓施設の堤防がある。明治26年に完成した「明丑開潮受堤防」をはじめとする堤防は、干拓事業の間に築かれた潮受堤防で、干拓事業が完遂した昭和42年まで役割を果たしていたと。明丑開潮受堤防を訪れると想像以上に高さがあり、石の壁が見えない先までずっと続いていた。
次にやってきたのは、旧岱明町。ずっと「岱明」が読めなくて、「陽岱鋼」と入力してから「岱」を入力し続けてきたものの、ついに「たいめい」と読むことがわかって、心の中で歓声が沸き起こった。
有明海のそばにある「岱明海床路」という場所を目指してみる。看板もなく場所があっているか不安だったものの、見つけた。有明海は干潮差が大きく、干潮時になると現れる漁業者用の道だった。訪れたときはまあまあ満ち潮だったので、電柱が海に沈んで並んでいる様子だった。それを見て有明海を感じる。
その後、岱明支所周辺を散策した。支所と同じ場所にある「役場の樟(クスノキ)」は見事で、幹の太さが印象的だ。
周辺の市街地は昔の建物の名残が多く感じられ、懐かしい気持ちになった。道も昔のままであろうカーブがいくつか残っていて、タイムスリップしてみたくなった。
次にやってきたのは、玉名市街地だ。玉名駅で停まるつもりはなかったけれど、オーラあふれる漆黒のかっこいい特急列車がちょうど停車したところだったので、思わずカブを停めた。
近づいてみると、「36ぷらす3」と呼ばれる特急列車だった。しばらく停車するようで、下車した乗客が嬉しそうにホームで写真を撮っている。かっこいい制服姿の車掌さんたちも、仕事ではありながら楽しそうに見えた。JR九州はいいなあ。そして、36ぷらす3の特急列車のことを知らなかったので、いつか乗ってみたいと思った。
江田船山古墳近くのまちなみへ。ー旧菊水町(和水町)
次は玉名市から和水町の旧菊水町にやってきた。
江田船山古墳のあるエリアへ訪れてみると、道の駅が近くにあり、ここにカブを停めて散策したので、江田船山古墳そのものを訪れることはできていなかった。「肥後民家村」と呼ばれる施設の敷地内にて、古墳は見られるようだ。ちょっと間違えてしまったなあ。
その後、和水町役場とその周辺も再び散策した。まちのそばには菊池川が流れており、もともとの町名である「菊水」の気配も感じられた。
三加和温泉「なごみ乃湯」へ。ー旧三加和町(和水町)
そして、最後に向かったのは旧三加和町だ。「なごみ乃湯」という温泉に着くと、お城みたいで驚いた。今日は朝からかなり寒くて、一度でも温泉に入れたらと思っていたので、たのしみにしていた。ここで温まろう。
お湯はほんのりとろっとしているように感じられる。とろっとしているときは、肌がすべすべになるときだ。誰に見せるわけでもない肌だけど、すべすべになって嬉しかった。露天風呂にも行ってみると、日差しが湯船まで届いてそれも気持ちよかった。心と体が満たされる温泉だった。
というわけで、今日の散策はここまで。玉名市も和水町も、良いお湯が身近にあった。お湯の恵みがあると、疲れた日もたのしみができて、いいですよね。
本日のひとこと。
玉名市で12時を迎えましたが、玉名市歌「我らの故郷 玉名」が流れました。
(終わり。次回へ続きます)
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今回の旅をはじめる前に、自費出版の写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは旅の活動費として、活用させていただきます。
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