ふるさとの手帖

市町村一周の旅

玉名市と和水町へ。足湯や温泉でぬくもりながら。【旧市町村一周の旅(熊本県|1月25日―294日目)】

玉名市と和水町へ。足湯や温泉でぬくもりながら。【旧市町村一周の旅(熊本県|1月25日―294日目)】

今日までの旅メーター

訪れた政令指定都市の区の数 【82/175】

82/175
46.86%
訪れた旧市町村の数【812/2,094】
812/2094
38.78%
総計【894/2,269】
894/2269
39.40%

スーパーカブの総走行距離
22484km

旧天水町→旧横島町→旧岱明町→玉名市→旧菊水町→旧三加和町、の6つ。

しばらく雨や雪で旅を休んでいた。ほとんどの休日は熊本市内のゲストハウスにこもっていたので、時間が経ったのやら経っていないのやら。ただ、ようやく寒波の峠も見通しが立ったので、再出発です。

氷点下の冷え込みだった朝、自転車を漕ぐ高校生の鼻が赤くなっていた。熊本市街地から、海沿いの国道を通って旧天水町を目指す。
 
海沿いである、熊本市西区の河内町を通過していく中で、有明海を挟んでそびえている雲仙の山並みが雪化粧していた。毎年どれぐらいの頻度で雪化粧するのかはわからないが、熊本からもはっきりと雪の山肌が見えて、美しかった。
冬の雲仙だ。
河内町はみかんの産地で知られているが、旧天水町に入ってからも、山の斜面にはビッシリとみかん畑が広がっていた。平地には別の柑橘類の畑もあって、柑橘類が身近な存在であると感じる。
旧天水町へ。
みかん畑だ。
斜面に住宅街もある。
天水市民センター。
隣の体育館は工事していた。

その後、尾田川公園を訪れた。尾田の丸池に湧き出る水は、平成の名水百選にも選ばれている。朝の冷え込みで水面からは“蒸気霧”と呼ばれる湯気のような霧が発生していて、水も澄んでおり冬らしい景色が広がっていた。

尾田川公園へ。
湧水だ。
蒸気霧。
みかん畑も。

干拓地に続く明丑堤防。ー旧横島町(玉名市)

次にやってきたのは、旧横島町。まずは横島支所の周辺を散策してみる。地形は平坦で有明海も近く、穏やかな田んぼの風景が多い。

その有明海近くには、旧玉名干拓施設の堤防がある。明治26年に完成した「明丑開潮受堤防」をはじめとする堤防は、干拓事業の間に築かれた潮受堤防で、干拓事業が完遂した昭和42年まで役割を果たしていたと。明丑開潮受堤防を訪れると想像以上に高さがあり、石の壁が見えない先までずっと続いていた。

旧横島町へ。

今日は寒いね。
明丑開潮受堤防。背丈の倍はあった。
干拓事業も大変だったわけだ。

満ち潮だった岱明海床路。ー旧岱明町(玉名市)

次にやってきたのは、旧岱明町。ずっと「岱明」が読めなくて、「陽岱鋼」と入力してから「岱」を入力し続けてきたものの、ついに「たいめい」と読むことがわかって、心の中で歓声が沸き起こった。
 
有明海のそばにある「岱明海床路」という場所を目指してみる。看板もなく場所があっているか不安だったものの、見つけた。有明海は干潮差が大きく、干潮時になると現れる漁業者用の道だった。訪れたときはまあまあ満ち潮だったので、電柱が海に沈んで並んでいる様子だった。それを見て有明海を感じる。
旧岱明町へ。
浅くなってから渡りなさい。
岱明海床路。潮が引けば道が現れる。
その後、岱明支所周辺を散策した。支所と同じ場所にある「役場の樟(クスノキ)」は見事で、幹の太さが印象的だ。
 
周辺の市街地は昔の建物の名残が多く感じられ、懐かしい気持ちになった。道も昔のままであろうカーブがいくつか残っていて、タイムスリップしてみたくなった。
市街地を進む。
岱明支所。
役場の樟。

立願寺公園の足湯で温まろう。ー玉名市

次にやってきたのは、玉名市街地だ。玉名駅で停まるつもりはなかったけれど、オーラあふれる漆黒のかっこいい特急列車がちょうど停車したところだったので、思わずカブを停めた。
 
近づいてみると、「36ぷらす3」と呼ばれる特急列車だった。しばらく停車するようで、下車した乗客が嬉しそうにホームで写真を撮っている。かっこいい制服姿の車掌さんたちも、仕事ではありながら楽しそうに見えた。JR九州はいいなあ。そして、36ぷらす3の特急列車のことを知らなかったので、いつか乗ってみたいと思った。
駅の方がお客さんを歓迎していた。すてきだ。
「36ぷらす3」かっこいいなあ。
20分停車するようだ。今日の終点は鹿児島中央。
駅前に大きな鐘があった。
その後、疋野神社という神社へ訪れた。社殿の真裏に湧水があって、地元の方々が大きなポリタンクを持ち、列をつくって並んでいた。神社でもあり、生活の場でもあるようだ。気持ちの良い神社だった。
疋野神社へ。
おかめの下をくぐってみた。
湧水を汲みにきている人も多かった。

さらに、立願寺公園の足湯にも訪れた。公園の周辺は玉名温泉街で、温泉の看板もたくさん見られる。足湯ではおしゃべりをしている年配の方もいれば、静かに読書している人もいた。ぼくも足湯に入って、出るときには体が軽くなって心地よかった。

玉名温泉郵便局。

向こうは空が広いなあ。
足湯へ。
ちょうど良い温度。

江田船山古墳近くのまちなみへ。ー旧菊水町(和水町)

次は玉名市から和水町の旧菊水町にやってきた。
 
江田船山古墳のあるエリアへ訪れてみると、道の駅が近くにあり、ここにカブを停めて散策したので、江田船山古墳そのものを訪れることはできていなかった。「肥後民家村」と呼ばれる施設の敷地内にて、古墳は見られるようだ。ちょっと間違えてしまったなあ。
 
その後、和水町役場とその周辺も再び散策した。まちのそばには菊池川が流れており、もともとの町名である「菊水」の気配も感じられた。
道の駅きくすい。
冬の丘。
旧菊水町のまちなみ。
なごみ移住計画。
和水町役場。
学校の壁が城跡のようだ。
空が広い。
穏やかな菊池川だった。

三加和温泉「なごみ乃湯」へ。ー旧三加和町(和水町)

そして、最後に向かったのは旧三加和町だ。「なごみ乃湯」という温泉に着くと、お城みたいで驚いた。今日は朝からかなり寒くて、一度でも温泉に入れたらと思っていたので、たのしみにしていた。ここで温まろう。
 
お湯はほんのりとろっとしているように感じられる。とろっとしているときは、肌がすべすべになるときだ。誰に見せるわけでもない肌だけど、すべすべになって嬉しかった。露天風呂にも行ってみると、日差しが湯船まで届いてそれも気持ちよかった。心と体が満たされる温泉だった。
旧三加和町へ。
三加和温泉郷。
なごみ乃湯。気持ちよかった。

その後、三加和庁舎近くを散策した。冬らしい茶色の山肌に囲まれた里山の風景で、落ち着いた空間が心地良い。川の流れも綺麗で、熊本は水がいいなあと。

三加和庁舎。
里山の風景だ。

川も澄んでいた。

というわけで、今日の散策はここまで。玉名市も和水町も、良いお湯が身近にあった。お湯の恵みがあると、疲れた日もたのしみができて、いいですよね。
 
本日のひとこと
玉名市で12時を迎えましたが、玉名市歌「我らの故郷 玉名」が流れました。
(終わり。次回へ続きます)

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