今日までの旅メーター
訪れた政令指定都市の区の数 【74/175】
訪れた旧市町村の数【694/2,094】 総計【768/2,269】スーパーカブの総走行距離
19940km
さあ、壱岐島へ行こう。(2023年12月5日(火)―243日目)
福岡県をどうやって巡るか、あれこれルートを考えている最中に、「壱岐と対馬へ行くなら、博多だ!」と気づいた。壱岐と対馬は長崎県だけれど、主要な航路は博多港からである。
欠航でスケジュールがずれてしまわないように、この日なら天気も大丈夫だろうという日に宿を予約して、壱岐に1泊、対馬に2泊もしくは3泊、というプランで出発することにした。島には一度ずつ訪れたことがあるけれど、それぞれ平成の大合併時に合併している。スーパーカブで行くのも初めてだった。
出港の1時間前に、博多港へ到着した。作業服のおじさんたちも次々にやってきて、車両の手続きをしていく。ぼくも受付を済ませて、ターミナルのコンビニでパンと飲み物を買った。カブを待機場まで移動させると、360度、車のアイドリング音が響いている。読書とかはできない音量だ。
30分前になると船がやってきた。綱引きの倍ぐらいある太いロープが船から放たれて、乗組員がふっとい鉄のボラードに手際良く引っ掛け、船がピンと張られていく。やがて車両甲板がゆっくり開くと、次々にどでかいトラックが下船していった。
乗組員の方々が車両をどのように積んでいくか、円陣を組むようにして慌ただしく打ち合わせをしている。その間にカブにまたがり、いつでも船に乗り込めるように準備する。円陣が散ると一気に港が動き始め、一人の乗組員と目が合い、カブで船に乗り込む。何度もこれを経験しているけれど、いつも少し緊張する。
さて、船に乗り込んで、二等席の座敷を確保したら、あとは2時間半の船旅だ。作業をしたいわけだけれど、案外はかどらない。ちょっと寝不足だったし、半分は寝てしまった。途中、フェリーのデッキに出ると、作業服のおじさんたちが遠くを指差して、あの島は、とか、あの方角は、とか、他愛もない会話をたのしそうにしていて、その姿にグッときたのはなぜだろう。やっぱり、無邪気な大人が好きだからかな。犬もデッキで海風を浴びていて、しかもすごくたのしそうだった。
島に到着するアナウンスが鳴る。利用者の半分は下船するし、半分はそのまま対馬へ行く。ぼくは車両甲板に降りて下船準備だ。入港直前のゴゴゴ、というブレーキの振動が足に伝わるとき、島に着いたと実感する。次に扉が開くと、「さあ、行こう!」という気持ちになる。壱岐に着いた。
旧郷ノ浦町(壱岐市)
時刻は12時半。午後4時にはゲストハウスにチェックインする予定なので、残された時間は3時間半ほど。壱岐は「郷ノ浦」「石田」「芦辺」「勝本」の4つのまちが合併していて、今日は郷ノ浦と石田を巡って、ゲストハウスのある芦辺へ向かう計画だ。
旧郷ノ浦町で最初に向かった先は、丘の辻展望台。駐車場から歩いて展望台に上がると、島を一望することができた。壱岐はなだらかな地形のイメージがあって、それも間違ってはいないと思ったけれど、島の多くが森林に覆われていて、こんなに木々が多かったのだなあとイメージが刷新された。
そして、市街地に戻って買い物をしたり、郵便局に立ち寄ったり。いろいろ、やりたかったことを済ませる。旅中でもたまに郵便物があるわけです。
その後、景勝地の「鬼の足跡」と「猿岩」を見に行った。猿岩の駐車場でハーレーのおじさんに声をかけられて、「壱岐に来たら行くべきはここ!」をたくさん伝授してもらう。おじさんに教わった場所のほとんどは神社だった。
旧石田町(壱岐市)
旧芦辺町(壱岐市)
というわけで、今日の散策はここまで。19時に夕食が始まって消灯の23時まで、宿に戻ってきたお客さんもまた混じって、ワイワイガヤガヤと、たのしい時間が過ぎていったのでした。
筒城浜でフィルムのラスト1枚を切って、失敗しました。
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今回の旅をはじめる前に、自費出版の写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは旅の活動費として、活用させていただきます。
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