ふるさとの手帖

市町村一周の旅

シェアハウスの出会いと、常陸大宮市の旅。【旧市町村一周の旅(茨城県・74日目)】

シェアハウスの出会いと、常陸大宮市の旅。【旧市町村一周の旅(茨城県・74日目)】

今日までの旅メーター

訪れた政令指定都市の区の数 【44/175】

44/175
25.14%
訪れた旧市町村の数【236/2,091】
236/2091
11.29%
総計【280/2,266】
280/2266
12.36%

スーパーカブの総走行距離
5520km

  • L1003343 1
  • L1003363 1
  • L1003424
  • L1003448
  • L1003478
  • L1003482 1
  • L1003506 1
  • L1003541 1
  • L1003582
  • L1003599 1
旧御前山村→旧緒川村→旧美和村→旧山方町→旧大宮町、の5つ。

2023年6月19日(月)シェアハウスの出会いと、常陸大宮市の旅。(日本一周74日目)

旅を雄弁に語れるほど、ぼくは立派な旅人ではない。
出会いがある度に、出会わなかった人のことも思う。
連絡をもらって、
今回はと断ってしまったこともあるし、
タイミングが合わなかったこともある。
その人とまだ出会ったことがなければ、
ぼくはその人の顔や声を、知らない。

だから、旅は出会いが多いと言うけれど、
出会わなかった出会いの上に、成り立ってもいる。
でも、それは自分で言っておいてなんだけれど、
最終的にそういうものだと、受け入れるほかない。
信号を右に曲がっても、左に曲がっても、
偶然見つけたお店に入ってみても、
それが自分の旅になることに、変わりはないから。

と、保険をかけるように書いてしまったのは、
茨城県で、新しい出会いに恵まれたから。
昨夜のこと、水戸市での散策が終わったあと、
いつもよりちょっと早めにブログを更新して、
水戸駅の近くにある美容室へ行った。
そこでイベントが開かれるとのことで、
よかったら足を運んでみてと、
誘いをもらったのだ。

シェアハウスの管理人さんでもある、板谷隼さん。

はやぶささんとは初めてお会いした。
はやぶささんは本業のかたわら、
茨城大学近くで、住み開きのシェアハウスの管理人をしている。
前橋でお世話になったこうきさんとお知り合いで、
さらに、このシェアハウスに住んでいた方々とも、
同じく前橋で知り合ったのだった。
だから、水戸市を訪れる際には
シェアハウスにお邪魔させていただくかもしれない
という話の流れだったのだけれど、
訪れた当日は、地域の方々が集まるイベントがあって、
ぼくも混ぜていただいたのだった。

旅でイベントに参加するという展開は、
一見よくありそうだけれど、ぜんぜんない。
それに、今回は水戸市を中心に活動する方々と
出会うことができたけれど、
自分は旅人でまちとは関係が薄いだとか、
少しでもそういう意識を持ってしまったら、
その時点でものすごくダサい。
だから、先にブログも更新してしまって、
ぜんりょくで夜を楽しもう!
というテンションで参加した。
そしたらやっぱり、すごく楽しかった。

前橋で知り合った藤川くん。シェアハウスのかつての住人(今も定期的に訪れているそうだ)。

イベントでは、みなさんが自分の活動をプレゼンした。
デザイナー、ゲストハウスのオーナー、
料理人、建築士、町内会長…
ほかにもいろんな方々がいた。
場があって、人と人が関わり合って、ひろがっていくこと。
生きる甲斐があること、喜びがあること。
ポジティブな感情とたくさん時間を過ごした。
ぼくもいろんな人と話をすることができた。
こうした方々がいるんだ、と少しでも知れることは、
きっとこれからの旅の一助となる。

イベントの後、シェアハウスに伺って。

イベントの後、シェアハウスで宿泊させてもらった。
広いスペースにはシェアハウスに関わる人たちが選書した本棚があって、
その本棚たちがとても好きだったので、
若干興奮気味に本を出し入れして、
その場にいた人たちは引いてしまったかもしれない。

新しい本を知ることもできた。
大学生とお話をすることもできた。

深夜のファミレス。

シェアハウスでいろいろお話をしたあと、
大学生と、藤川くんと、
ファミレスで食事をするなんて、ねえ。
(あ、仁科は年下の子たちを、
夜に連れ回したのだなと、
そういう解釈でいいです。)
とてもうれしい時間だった。

翌朝。

はやぶささん、とても素敵な方だ。

本もたくさん教えてくださって、ありがとうございます。
お世話になりました!

載せている写真以外にも、
いろんな学生さんや、
フリーランスで活動する方々と、
お話しする機会があって、
自分もまた、目の前にある旅を、
しっかりコツコツ進めていこう、
と、いつもその気持ちではいるけれど、
さらに気持ちをフレッシュに、
がんばりたいという気持ちになった。
とにかく、昨日と今日関わっていただいた方々、
旅人が急にやって来てすみません。
そして、ほんとうにありがとうございました。
では、出発します。

旧御前山村(常陸大宮市)

朝8時ごろに出発して、
今日はひたすらに常陸大宮市を巡っていった。
ちょっとだけややこしいのは、
隣に常陸太田市があること。
西側が常陸大宮市、東側が常陸太田市という位置関係を、
間違えないように。

そして、最初に向かったのは旧御前山村。
ごぜんやまむら、と読む。
昨日も訪れた城里町の旧桂村をさらに北へ進んで、
那珂川沿いの集落を訪れた。

道中、窓が開いていて、おおらかでいいなあと。
御前山総合運動公園。
奥には赤い御前山橋が見える。那珂川沿いの景色。
御前山地域センター。
那珂川沿い。堤防工事だ。

立っている場所からは、雄大な那珂川が見えるけれど、
走っている道中は、新しい堤防が川を覆うような高さで、
工事が進んでいるのであった。

御前山橋にて。
何の魚だろう。
穏やかな集落の朝。

旧緒川村(常陸大宮市)

そして、次にやって来たのは旧緒川村。
まずは地域センターに訪れて、
それからどこへ行ってみようか考えることにした。
旧緒川村には名前の通り、「緒川」が流れていて、
やがて那珂川に合流する。

緒川地域センター。

わあ。
集落を歩いた。

丸ポスト。

自転車。

飲酒以外の文字がちょっと薄い。

旧美和村(常陸大宮市)

次に訪れたのは、旧美和村。
美和総合支所に着いたあと、
近くに高部(たかぶ)宿のまちなみがあって、驚いた。
宿場町は日本的な「和」を感じる建造物が多いけれど、
ちょっとハイカラな「洋」を感じる建物もあったから。

旧美和村へ。
ちいさな川も透き通っている。

ふれあいセンター。とても大きな建物だった。
雨水くん。

美和小学校。
高部宿のまちなみ。一気に気配が変わった。

旧山方町(常陸大宮市)

旧美和村から、旧山方町に向かった。
すると再び景色がおおきな川によってひらかれた。
流れているのは久慈川で、
久慈川は那珂川と合流することもなく、
そのまま太平洋へ流れ出ていく。

今まで、たとえば千葉県北部や茨城県南部なら、
だいたいの川が利根川に合流していたし、
ここ数日出会う川も
那珂川に合流することが多いと感じていたから、
久慈川は久慈川で独立しているということが、
もちろんあたりまえではあるのだけれど、
ぼくにとっては面白く感じられた。
昔は水運が盛んだったはずだから、
水系が違えば運ばれるものも異なるはずだし、
そうした違いが文化や生活のにも、
結果的に影響しているはずだ。

旧山方町へ。
久慈川。空が広い。

なんて読むのだろうか。
山方地域センター。

紫陽花が内側から。

山方宿駅。
立派な建物だ…。

山方宿駅近く、特に「明治屋」と描かれた建物が立派だった。

青森軒さんで昼食。

ここで、原付を走らせながら目に留まった青森軒さんで、
昼食を取ることにした。
食事をどうするか、
ということは日々考えることが多いけれど、
特に昼食のときは、
何も調べずに出会ったお店に入ってみるのが、
最近はいいのではないかと思っている。
レビューや口コミを頼ってお店に入ることは、
満足を得るためにだいじな手段だけれど、
旅においては、それがほんとうに必要かどうかは、
一考の余地があるように感じられるから。

親しい人に勧めてもらったり、
最初からどうしても行きたいお店があれば、
それはもちろん目指すべきだろう。
ただ、「今日のお昼、どうしようかな」
ぐらいの比較的自由な食事なら、
何の先入観もなく出会ったお店に入ってみることが、
旅らしい気がするのだ。

津軽弁だ。
チキン南蛮を食べた。

すっごく美味しかった。
日によっては節約も兼ねて
簡単に済ませてしまうことが多いけれど、
昼食は自由に出会ったお店に入ってみるのも、
やはりいいかもしれない。

火野正平さんも来ていた。おお〜。

旧大宮町(常陸大宮市)

ひとつの市の中を巡っているので、
縦横無尽に駆け回っているわけではないけれど、
常陸大宮市もいろんなまちが合併しているのだなということは、
だいぶ感覚として知ることができた。
そして、名前の通り、
常陸大宮市の中でいちばんおおきなまちは、旧大宮町だ。

旧山方町を南下して、同じく久慈川沿いにある
「道の駅 常陸大宮 ~かわプラザ~」と、
常陸大宮駅周辺を散策することにした。

道の駅 常陸大宮 ~かわプラザ~
一本の木と。
久慈川を眺めよう。
空の青が、川にも映り込む。
今度は駅に向かう。

常陸大宮駅。
素敵だ。
イエス様の看板は毎日出会う。

ん…? 見覚えのある景色だ。

歩いていて、ふと見覚えのある看板だと思った。
そしてそれはやがて確信に変わった。
5年前の旅で訪れたときも、ここに来たな、と。

5年前の写真。やっぱりそうだ!

意識して訪れたわけではないから、
余計に小さな興奮が冷めなかった。
今写真を見ると、「SONY」の「N」が、
5年経って無くなっている。
変わっていないけれど、変わっているのだなあ。

みんなの休憩所、という場所もあった。
フリースペースで、本棚も。
ポストとお花。

というわけで、旧大宮町を訪れて、
常陸大宮市の旧町村5つをすべて巡ることができた。
そして、今日の散策はここまで。

旧大宮町では同じ風景に出会ったわけだけれど、
逆にいうと、
前回の旅ではその場所のみを訪れているということだ。
それが悪いわけではなくて、
その場所を訪れるしか、余裕がなかった。
今回の旅は、
そのほかに見落としてしまっていたかもしれない、
まだ残っている土地の暮らしを、探す旅でもある。
だから、結果として回るまちの数も500ほど多いし、
ハイペースに進めているわけでもないけれど、
こうした気づきがあると、今やっている旅に、
ちょっとした意義が感じられて、
明日もコツコツがんばろうと、
心が明るくなるのであった。

本日のひとこと
「道の駅 常陸大宮」で、木の下で風呂敷を敷いて、1時間昼寝をしました。

(次回へ続きます)


<旅を応援してくださる方々へ&関連ページ>

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今回の旅をはじめる前に、自費出版の写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは旅の活動費として、活用させていただきます。

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二見書房編集部noteにて、「旧市町村日誌」も更新中です。

旅についての心境を、日記形式で書いています。ブログにまとめきれなかったことも残せたらと思います。

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