ふるさとの手帖

市町村一周の旅

霧と紅葉と南アルプス市。【旧市町村一周の旅(山梨県)|11月11日―585日目)】

霧と紅葉と南アルプス市。【旧市町村一周の旅(山梨県)|11月11日―585日目)】

今日までの旅メーター

訪れた政令指定都市の区の数 【87/171】

87/171
50.88%
訪れた旧市町村の数【1587/2,097】
1587/2097
75.68%
総計【1674/2,268】
1674/2268
73.81%

スーパーカブの総走行距離
39830km

旧八田村→旧芦安村→旧白根町→旧櫛形町→旧甲西町→旧若草町、の6つ。
今日の旅先のこと
しばらく旅を中断していましたが、いくつかの予定を経て、今朝山梨県へ戻ってきました。始発のあずさに乗って、大月を抜けて甲府盆地が見え始めると、霧のような深い雲海が。それは、山梨県に帰ってきたなあという気持ちにもさせるものでした。

さて、今日は南アルプス市の旧市町村へ。徐々に空も青空が戻ってきた一日でした。それでは振り返っていきましょう。
電車の車窓から。

八田村はったむら(南アルプス市)(1/6)
甲府市街地から東へ進んでいくと、目の前には巨大な南アルプスの山々が。山の裾野には白い霧が沈澱するように浮かんで、稜線に近づくほどブルーが増します。うつくしいグラデーションを見て、絵みたいだなあと思うわけだけれど、本物なのが、やっぱりすごい。

そして、甲斐市の竜王を通過して、旧八田村へ。まずは市街地を散策。穏やかな暮らしで、規模も大きすぎず小さすぎず。路面はまだ濡れていて、車や葉には雨粒が残っていました。
八田支所。
雨上がりと蜘蛛の巣。
おお。
その後、「御勅使南公園」にも向かってみることに。御勅使みだいと読むことに驚きつつ、地元の方たちの散歩、犬の散歩、スクワットお父さん、いろんな日常が流れています。また、そばを流れる御勅使川は、御勅使扇状地の生みの親です。芦安の山々から運ばれた土砂が堆積した地形が、南アルプス市を広く占めていると、追って知ることができました。
御勅使南公園。
前方後円墳みたいな噴水かな。
分厚い雲海。
芦安村あしやすむら(南アルプス市)(2/6)
御勅使南公園から、さらに山の広がる西へ向かって進んでいきます。事前に地図を見たときから、山間部にある土地なのだろうなあと思っていたので、驚きはしないけれど、ひたすら上り坂が続いていく。

ちなみに週末に市議会選挙があるらしく、途中停まっていた選挙カーを追い越した後、今度は選挙カーが後ろからくっついてくる。そして、旧芦安村の市街地に入ったところで、「みなさま〜こんにちは!!」と、スピーカーの大音量が。市街地に入ってから音を出すというのも、確かになあと思ったのでした。
旧芦安村へ向かう途中。
市街地。
そして、市街地を抜けて、さらに坂道を上り、夜叉神峠という峠の手前にある「芦安山岳館」へ。無料の山岳図書館スペースと、有料の展示スペースがあり、ぼくは有料の展示スペースにも入館してみました。

企画展は古屋絵菜さんの「山山」。主にろうけつ染めという手法を用いていらっしゃるとのことで、展示も映像もとても沁みるものがありました。静かな世界の中に、自然の険しさも、幽玄さも、内包されていて。常設展では「人は山を治めることによって山に守られる」と、山の生活や登山のことなど、幅広い紹介でした。北岳に関する内容も多く、山の世界は凄そうだなあと。北岳は富士山に次ぐ標高3,193mの山です。
南アルプス芦安山岳館へ。
山山、の展示。
とてもよかった。
すごい深さだ。
常設展。
立体地図。北岳、遠いなあ。
芦安支所。
しょうゆの実だ。
白根町しらねまち(南アルプス市)(3/6)
山間部の旧芦安村から、来た道を下り、再び扇状地の地形に戻ってきました。さっきよりも晴れてきて、すっかり日差しも強くなってきたけれど、山のそばには雲が残っていて、それが模様となってうつくしい。

市街地では中学生の元気な休み時間の声が聞こえたり、赤ちゃんと支所を訪れる若い夫婦がいたり、いろんな日常が流れています。

「道の駅しらね」に訪れてみて、道の駅は比較的小さなサイズだったけれど、甲斐犬のフォトコンテストの結果が展示されていました。それも、第一回。自動販売機にも甲斐犬のデザインがあり、まち全体で推しているのだなあと。
かさをかぶった富士山。
まちを歩く。
白根支所。
道の駅しらね。
甲斐犬のフォトコンテストをやってた。
櫛形町くしがたまち(南アルプス市)(4/6)
旧櫛形町に入り、桃園という理想郷のような地名に出会いました。周辺は徐々にスーパー、ホームセンター、牛丼屋と、チェーン店が増えていき、街らしくなっていくのを感じます。

そして、櫛形総合公園に立ち寄ってみます。野球のグラウンドがあるだけではなく、遊具のあるエリアでは、たぶん園児さんかな、遠足をしている様子。ほかにもやはり地元の方たちの散歩や休憩スポットになっているようでした。
櫛形総合公園。
芝生のスペースも。
その後、南アルプス市役所周辺へ。市役所のそばに建っている看板に、「市の鳥 雷鳥」と紹介されていて、いやあ、こんなにかっこいい市の鳥は、なかなかないでしょうと。周辺は昔からの暮らしが感じられ、整備された滝沢川がうつくしかったです。
市街地へ。
滝沢川。
甲西町こうさいまち(南アルプス市)(5/6)
旧櫛形町からも近い、旧甲西町の市街地へ。昭和よりも平成半ばぐらいかなあと感じられる、新しい戸建ての住宅が多くて、家族世帯が多そうだなあと。甲府市街地までは10〜15kmほど。甲府盆地はコンパクトだなあとも感じられます。

その後、「安藤家住宅」へ。江戸時代に建てられ300年以上の歴史を持ち、これまでに火災にも遭っておらず、現在に至ると。国の重要指定文化財です。庭の一本松がすごく大きくて、茶室もあって、ここでずっとゆっくり過ごせるなあとも思ったり。日本各地に、古くて立派な建物は残っているけれど、どれが良いとかではなく、すべてそこにあるからこそ、その周囲を含めて、つながってきたものがあるのだよなあと、水紋の中心のような存在だと感じます。
旧甲西町へ。
安藤家住宅。
松がとても大きかった。
茶室も。
周辺も散策。
若草町わかくさちょう(南アルプス市)(6/6)
最後にやってきたのは、旧若草町。とても素直に、落ち着いた暮らしという平穏があると感じます。戸建ても新しい家が多く目に止まりました。

その後、「遊・湯ふれあい公園」へ向かってみると、駐車場に停まっている車が多くて、おお、と。ぼくは公園のイメージで向かったけれど、よく見ると「湯」があるわけで、すなわち入浴施設があったのでした。お湯のあるところは、人が集まるところですね。そして、広場では年配の方々がゲートボールをたのしんでいて、終わった後には、お湯のたのしみもあるのかもしれないなあと思うと、二重のたのしみがあって、ちょっと羨ましいと思ったのでした。
旧若草町へ。
キウイだ。
遊・湯ふれあい公園。
芝から富士山。
右手は釜無川。
というわけで、今日の散策はここまで。旅を再開すると、当然ながら、慣れた景色ではなく、初めての景色に出会います。そして、初めての土地で、日常が流れているわけですから、また日本の広さに、驚かされるのです。
本日のひとこと
ちょっとだけ富士山が冠雪しているなあと思ったけれど、今年は初冠雪がすごく遅かったみたいですね。
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(終わり。次回へ続きます)

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