ふるさとの手帖

市町村一周の旅

ささやかだがたしかな、久米島。【旧市町村一周の旅(沖縄県)|4月18日―743日目】

ささやかだがたしかな、久米島。【旧市町村一周の旅(沖縄県)|4月18日―743日目】

今日までの旅メーター

訪れた政令指定都市の区の数 【171/171】

171/171
100.00%
訪れた旧市町村の数【2092/2105】
2092/2105
99.38%
総計【2263/2276】
2263/2276
99.43%

スーパーカブの総走行距離
47851km

旧具志川村→旧仲里村、の2つ。
今日の旅先のこと
昨日は宮古島を訪れました。そして今日は久米島を目指します。どちらも飛行機旅ですし、こういう機会でなければできない旅路だろうな‥‥と思いつつ、7時45分発の便に合わせて那覇空港へ。近くの搭乗ゲートには与那国島や、南大東島の行き先もありました。すごいなあ、それぞれに、日常があるわけだよなあと。

さて、30分のフライトで久米島へ無事に到着し、9時からレンタカーの予約だったので、空港で少し作業をして待とうと思っていたら、「仁科さんいませんかー」という声が。むむっ、それ、ぼくのことですか? はい、ぼくのことでした。

飛行機の便が事前にわかるので、レンタカー屋さんが少し早い時間に迎えに来てくださったわけです。ザ・地元の方、というおじさん二人で、方言も強くてたまに聞き取れなかったり、注意事項も手書きだったり、ローカルらしさを感じつつも、「ようこそ!」とあたたかく迎えてくださって嬉しかったなあ。

「今日、欠航しなくてよかったですね」

と言われたときは、ヒヤッとしました。いまも結構強い風雨なのです。あまり考えずにきてしまったけれど、ありがたいことなのだなあと。感謝の気持ちで進むことだ、と気持ちが引き締まります。


具志川村ぐしかわそん(久米島町)(1/2)
さて、旧具志川村に位置する久米島空港から、そのままこの地域を巡っていきます。まずは旧具志川庁舎に着いたときでした。ついさっきまで、雨すら降っていた空から雲がサーっと消えて、西の方角へ振り向くと、大きな虹がかかっていたのです。

「虹だ!!」と思わず声が出ました。レンタカーから携帯も持たずに飛び出して、虹の方へ走りました。それから海の方へと走りました。今回の旅で出会った虹の中で、いちばん大きな虹だったのです。誇張ではなく、素直にそう思ったのでした。

そもそも今日は一日中、雨だと思っていたのです。欠航しなくてよかったねと言われたばかりですし。それなのに、青空と、大きな虹‥‥。なんてありがたい光景だろうと、ひとりで涙もろくなり、勝手に泣いてやがるのでした。虹に向かって小さな会釈を。旅路は今日を残して、あと3日を予定していました。あの虹を見て、あと3日間、大丈夫だと言ってもらえた気がしたのです。

その後、「五枝の松」という場所にも訪れました。松の葉は山のようで、幹は太く枝は四方八方に伸び、生き生きとした姿。巨大な盆栽の前に、立っているかのようでした。そばにあったお土産屋でレジの方の雰囲気がやさしくて、仲良くなってお話を伺うと、この松の木はとても尊く、遠くから参拝に来られる方も多いのだと。
久米島へ。
到着、カキーン!
ああ、大きな虹だ!
五枝の松へ。
ドリップコーヒーを買いました。
君南風殿内 (ちんべーどぅんち)。
仲里村なかざとそん(久米島町)(2/2)
次に向かったのは、東側の旧仲里村です。まずは、島の代表的な史跡でもある、宇江城うえぐすく城跡へ。築かれた石垣は島の安山岩を活用した独特のもので、見応え十分。風がビュービューと強くて飛ばされそうでしたが、それでもこの風を浴びられることがありがたいし、眺望も雲ですべてが見えるわけではなくても、高低差のある陸地と海の様子が見えて、久米島らしい美しさだなあと。

ちなみに、久米島で一番偉かったとされる、君南風(チンベー)様の紹介も見つけました。

その後、奥武島の畳石にも向かってみます。前回久米島へ訪れた際にもここへ来ていましたが、説明文を読むと、畳石が柱状節理の岩のように、縦長で長細く地中に埋まっていると知って、すごいなあと。

それから久しぶりにゆっくりと時間を気にせず、お昼ごはんを食べられました。地元の食事処に入って、豆腐チャンプルー定食を。豆腐は表面だけ少し炒られていて、程よく固く、やさしい味でした。アオサ入りのお味噌汁、舌先で溶けるようなお刺身と、もう、とっても美味しくいただきました。
宇江城城跡へ。
見えてきました。
独特の石垣です。
ちょっと白い。
久米島だなあ。
口がばっ。
奥武島の畳石。
地下深くまで、岩が続いていると。すごい。
食事処へ。魚拓だ…!
豆腐チャンプルー定食。絶品でした。
お刺身まで!
毎年10月は久米島マラソンが開かれます。
落ちていることもある。
ささやかだが、たしかな島。その通りだと思った。
久米島の旧市町村をふたつ、無事に巡ることができました。帰りのフライトまで少し時間が余ったので、海の見える広場で仮眠したり、ラジオ体操をしたり。寝ることや体を動かすこと、原点がいちばん気持ちいいですね。時間を気にせずに寝そべることができて、気持ちよかったなあ。やっぱり、そういう時間が不足していたと思うのです。1月から、ずっと気を張り続けてきて、久しぶりにホッとできた時間でした。
帰りの飛行機。
本日のひとこと
那覇に戻り、ゆいレールで席をおじいさんに譲った際、その方がおそらく観光客の方で、「沖縄の人はやさしいねえ!」と言ってくれました。たしかに沖縄の人はやさしいよなあ! とぼくも強く思いました。
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今回の旅をはじめる前に、自費出版の写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは旅の活動費として、活用させていただきます。
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(終わり。次回へ続きます)

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