ふるさとの手帖

市町村一周の旅

大好きな大崎上島へ。【旧市町村一周の旅(広島県)|2月26日―692日目)】

大好きな大崎上島へ。【旧市町村一周の旅(広島県)|2月26日―692日目)】

今日までの旅メーター

訪れた政令指定都市の区の数 【163/171】

163/171
95.32%
訪れた旧市町村の数【1849/2,101】
1849/2101
88.01%
総計【2012/2,272】
2012/2272
88.56%

スーパーカブの総走行距離
44420km

旧黒瀬町→旧安浦町→旧安芸津町→旧大崎町→旧東野町→旧木江町、の6つ。
今日の旅先のこと
今日はいつもより早く、7時20分に出発した。理由は船便である。いくつかのまちを巡ったのち、大崎上島へ向かう予定で、ちょうど良い時刻の船に乗るために逆算したわけだ。うまくいくかどうかは、実際に進んでみないとわからない。でも、できるベストは尽くしていこう!


黒瀬町くろせちょう(東広島市)(1/6)
東広島市街地を出発して、国道375号線を通って、旧黒瀬町を目指す。大学生の頃、黒瀬は聞き馴染みがある地名ではありながら、なかなか訪れることのないまちだった。なぜなら、若干の距離があって、車がないと遠いからだ。でも、学年が上がるにつれて、車を持っている先輩の車に乗って、黒瀬のラーメン屋さんに連れて行ってもらったりした。そうした時間は、学生生活の中で体験することがステップアップしたというか、学生らしくて楽しかったなあ。

そして、旧黒瀬町へ。昨日と同じく、朝はギュッと厳しく冷え込んでいて、冬晴れの空と、田畑、町並みが目に入る。その日常の風景は、何気ないかもしれないけれど、ぼくはとても美しく感じた。中でも、赤褐色の石州瓦の屋根がある家並みは、一段とこのまちらしさを纏っている。そういった風景の中を登校する学生たちもいて、素朴さの中に大切なものが詰まっているようだった。
旧黒瀬町。朝の空気感だ。
煙もくもく。
引っ越しももうすぐシーズンかな。
石州瓦は、いいなあ。
市政施行50周年。
安浦町やすうらちょう(呉市)(2/6)
黒瀬のまちから海へ抜けるルートはいくつかあって、今回は安浦へ抜けるルートを選んだ。旅の行程のバランスから選んでいる。坂道を上り、峠を越えると長い下り坂だった。そして、まずは内陸部の風景が広がる。内陸は山が近くて、まだまだ海の気配は感じられない。

市街地まで降りてきた。眼前に海が広がる港町なのかなと思っていたら、そうではなく、ギリギリまで小高い山が迫っていて、その斜面にも住宅地ができており、山の近さが印象的だった。

かといって、海が見えないわけではない。市街地は入江の地形で、ほとんど汽水域なのではと感じる河口部の野呂川は、凪いでいて入江の川らしさを感じた。この川の雰囲気だけでも、入江というか、浦というか、そういう気配が伝わってくるし、このまちらしさがあるような気がしてならない。
安浦駅。
山もそばにある。
海が近い感じがする。
川と暮らしと。
安芸津町あきつちょう(東広島市)(3/6)
安芸津には何度か訪れたことがある。東広島市の中で、唯一海に面している地域だ。なので、瀬戸内の温暖な気候だけれど、東広島市は北部ではリンゴが栽培されているし、南部ではミカンが採れるわけで、地域によって気候がけっこう違うのだ。

安浦方面から安芸津へ入ったので、最初に風早駅周辺に立ち寄った。ここも過去に訪れたことがあった。建物の隙間からキラキラとした海が見えて、気持ちがいい。安芸津は東広島市だけれど、安芸津らしさが十分にあるように感じられて、学生の頃よりももっと好きだなあ。

目標としていた安芸津港には、予定よりも早く到着できて、乗り場ではお父さんが優しく誘導してくれる。結果的に、想定よりも一便早く乗船できた。ここからは、約35分の船旅だ。
旧安芸津町へ。
風早駅。
海がそばにある暮らし。
安芸津港にやってきた。
バイクはここに置いてね、と。
船、きた!
大崎町おおさきちょう(大崎上島町)(4/6)
船に乗っている間、何か作業でもしようかとよぎるわけだけれど、結局流れていく海や小さな島陰の風景が良くて、あんまり何にもせず、ぼーっと船の外を眺めてしまう。

大崎上島に来たのは、2023年の秋ぶりだ。ざっくり、一年半ぶりだろうか。当時は旅をしている最中だけれど、大学の先輩の結婚式で訪れたのだった。そのとき感じた島の空気感はすごく好きだったし、大崎上島に関わっている知り合いの方々もすごく好きなので、とにかく、好きな島なのだ。

徐々に島がくっきりと見えてきて、無事に上陸。さあ、おじゃまします! という気持ちで、大崎上島町の3つの旧町を巡っていく。

旧大崎町は、午後にもう一度訪れる予定もあったので、まずは市街地を中心に散策した。親水公園の周辺を歩いたり、知っている方々が教育現場で関わってる、大崎海星高校はここにあるのだなあ! と思ったり、体育館から太鼓の音が聞こえてきたり。
見えてきた!
到着だ。
船もそばにある。
矢口高雄さんの、釣りキチ三平だ。
金属バット。
いい海だよなあ。
東野町ひがしのちょう(大崎上島町)(5/6)
旧大崎町から東へ進んで、旧東野町へ。市街地に入る途中で、「海と島の歴史資料館・大望月邸」に訪れてみた。もともと、計画には入っていなかったけれど、とても立派な建物だったので興味が湧いたのだ。

この資料館と建物は、すごく素晴らしかった。廻船問屋で栄えた望月家の邸宅で、建築した望月東之助は、豪商としていろんな事業をしつつ、島での海員養成のために、広島商船高専の母体となる学校の設立にも尽力したと。

東之助の三男である望月圭介は、逓信大臣・内務大臣の職も担い、熱い信仰心と豊かな人間性で、「人情大臣」「念仏大臣」とも呼ばれて親しまれたというのも印象的だった。

とにかく、望月家の変遷を見ていると、豪商として栄華を極めるだけではなくて、人情や人徳を持って人々と接してきたことが感じられて、こういうかっこいい人たちが大崎上島にいたのだなあと思うと、うれしくなったし、大崎上島に素敵な人たちがいっぱいいるのは、こういう先人がいるということも、もしかしたらつながっているのかもしれないなあと思ったりした。

その後、大崎上島町観光案内所へ。この観光案内所の雰囲気は、それはもう抜群である。以前、はじめて訪れたときも感動したけれど、今回訪れてみて、やっぱり素敵な空間なのだ。いるだけで、うれしくなっちゃうような案内所である。そして、ここで知り合いの方々にご挨拶することができた。観光案内所のともさん、反岡さん、みきさんで、みなさんの持つ雰囲気が、これまたぼくは大好きなのだ。なので、いろんなむだばなしをあーやらこーやらしゃべってしまって、みなさんはやさしく「うんうん、うんうん」と相づちを打ってくださるのだった。また、早く会いたいなあ。

さらに、隣の白水港にあるレストラン「PORTAL」でお昼ごはんをいただくことも、今回の重要なミッションだった。知り合いの方が勤めていて、今回は不在だけれど、「話は通しておいたから!」と。どう、話が通っているのかはまったく分からないものの、とりあえずなんとかなると信じてお店に入り、店員さんとなんとなく目が合い、なんとなく店員さんが察してくれて、「かつおさんですか?」と言ってくれた。わあ、話、通った!!

ただ、話が通ったとて、どういう展開が待っているのかは分からない。丸テーブルの席に座らせてもらい、メニューを見せてもらおうとしたところ、その男性の店員さんは、「カレー大盛りで伺ってます!」と。なるほど……確かに、これは話が通っている! ぼくの大好きなカレーのみならず、かつおなら大盛りだろう、という洞察も恐るべし。というわけで、美味しいカレーをもりもりといただきながら、ほかにやってきたお客さんとも自由にお話をした。丸テーブルだったので、会話しやすいし、店員さんたちも、オープンな雰囲気をまとってくださっていて、とても話やすかった。もうひとりのお客さんは、海星高校の受験生のお母さんだった。今日が受験日なのだ。それも、なんと関東から。親御さんが高校を勧めたのではなく、お子さんが海星高校を志望したのだと。ちなみに、あの頃は2月だったけれど、もう、4月だ。どうなったんだろうなあ。
海と島の歴史資料館・大望月邸。
立派な邸宅だ。
ひな飾りもお見事。
白水港。
大崎上島町観光案内所へ。
ほんとうに、いい空間だ。
みなさん、ありがとうございました!
そして、美味しいカレーをいただく。
ありがとうございました!島で出会う方たちはとてもやさしい。
周辺の町並みも少し散策した。
木江町きのえちょう(大崎上島町)(6/6)
お腹いっぱいになったのち、島の南東へ向かっていくと、旧木江町に入る。これまで、大崎町や東野町には訪れたことがあったけれど、木江は初めてかもしれない。そして、市街地の周辺は古い町並みが残っていた。山田洋次監督の映画「東京家族」のロケ地としても使用されていて、紹介の看板もあった。景色が見えるかなと思って登り始めた坂がものすごく急で、バイクも停まっているけれど、自分なら怖くてのぼれないぞ、と思ったりも。

ちなみに、この日は受験日ということもあって、リーズナブルなお宿は空いておらず、「きのえ温泉 清風館」というとっても素敵な温泉宿に宿泊させてもらったので(ぼくは決してリッチではない)、朝と晩は、きのえ温泉でとっても沁みる冬の海の景色を眺めたのだった。
旧木江町へ。
味のある雰囲気だ。
古い町並みを歩く。
見た目以上に険しい坂。
小さな、深い入江だ。
円光さんにも、ご挨拶。
旧木江町を散策したのち、旧大崎町まで戻って、円光歩さんにご挨拶させてもらった。円光さんは大崎上島の出身で、島で教育の現場に携わっていらっしゃる。前回、島に来たときに円光さんの関わっている古民家で宿泊もさせてもらっていた。

いろいろ、ざっくばらんにお話をさせてもらって、なにがどうとか、ぼくが言えたもんじゃないわけだけれど、円光さんのようなあたたかな方がいらっしゃる大崎上島って、すごくいいなあって羨ましく思う。きっと、ほかにも素敵な方たちがたくさんいる大崎上島。これからも、いろんなことの道しるべになるような島なのだと思う。
円光さん、ありがとうございました!
というわけで、今日の散策はここまで。大崎上島に、一泊しかできないなんて、寂しいなあ。でも、そうやって進むことが、旅なのであります。
円光さんに教えてもらった梅の木。
宿のお部屋からの風景。
本日のひとこと
夜は、知り合いの方が買ってくださった島で人気のお弁当をいただき、すんごく美味しかったのでした。
旅を応援してくださる方へ
「どこで暮らしても」の商品ページに飛びます。
今回の旅をはじめる前に、自費出版の写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは旅の活動費として、活用させていただきます。
写真集の商品ページはこちら

(終わり。次回へ続きます)

LEAVE A REPLY

*
*
* (公開されません)

RECENT ARTICLES

Follow me