ふるさとの手帖

市町村一周の旅

和歌山県の旅。海岸線と内陸のまちへ。【旧市町村一周の旅(和歌山県)|2月10日―676日目)】

和歌山県の旅。海岸線と内陸のまちへ。【旧市町村一周の旅(和歌山県)|2月10日―676日目)】

今日までの旅メーター

訪れた政令指定都市の区の数 【160/171】

160/171
93.57%
訪れた旧市町村の数【1770/2,099】
1770/2099
84.33%
総計【1930/2,270】
1930/2270
85.02%

スーパーカブの総走行距離
43127km

旧古座町→串本町→旧日置川町→白浜町→旧大塔村→旧中辺路町→田辺市、の7つ。
今日の旅先のこと
さあ、あらためてカブの旅に戻ります。宿泊地の那智勝浦町を出発し、一気に田辺市へ。そして田辺市では市街地のみならず、内陸部の旧大塔村や旧中辺路町も訪れました。海岸線沿いだけではない山間部の暮らしにも出会い、和歌山県の奥深さを感じるばかりです。それでは振り返っていきましょう。
那智勝浦町も、とってもいいまち。


古座町こざちょう(串本町)(1/7)
那智勝浦町を朝8時過ぎに出発。冬晴れの青空で海岸線が現れると気持ちがいい。鬼の洗濯岩みたいな荒々しくも美しい海岸線が続いた。そして、旧古座町はまさに古座川の河口部に位置していて、川幅のゆったりした風景とまちなみはとても綺麗だった。

さらに移動中、木箱でつくられた無人の青果売り場がずらっと並んでいて、通過してしまったところを思わずUターン。無人の青果売り場はさほど珍しくないけれど、それが結構な数で並んでいるのは珍しいと思った。ふと突然、買い物に来ていた地元のおばちゃんが、車の中から「わたし単車好きやねん!」と声をかけてくれた。ちゃんとぼくのカブの中古相場も正しく知っていた。「この辺のまち、いいでしょう!」とも。なんだかほっこりするいいまちである。
旧古座町へ。
古座川と集落と。
宇宙ふれあいホールとあった。
無人の売り場がずらっと。
串本町くしもとちょう(2/7)
旧古座町から同じく海岸線を進み、元から串本町だった地域に入る。その市街地に着く手前にある有名な観光地が、橋杭岩はしぐいいわだ。無数の奇岩が海岸線に広がる光景は自然の荒々しさと美しさを併せ持つ。前回の旅でも訪れていたので再訪にはなるものの、過去に撮った写真のイメージが強くて、今回目で見る印象はまた違っていた。大きな岩だけではなく、小さな岩もたくさんあるのだなあ、といったふうに。

それから市街地も歩いてみる。串本駅前には宇宙兄弟の看板もあって、宇宙のまちと宣伝されていた。民間のロケット射場があると。なるほど、それは知らなかった。国道沿いにはスーパーや書店が並び、穏やかな生活のまちらしさそのものだった。
橋杭岩へ。
魚がいっぱい泳いでた。
小さな岩(といっても大きいけれど)もいっぱいあるなあとあらためて。
串本駅。
本州最南端、たしかに。
国道42号線。
宇宙兄弟も発見。
日置川町ひきがわちょう(白浜町)(3/7)
串本町からは、一気に45kmの移動だ。まずは最初の踏ん張りどころ、といった感じで、落ち着いて焦らず進む。途中はすさみ町も通過した。国道の海岸線の景色はずっと美しいし、交通量もあるので、適度に車に追い抜いてもらいながら。

そして、旧日置川町に入ると、川幅のゆったりした美しい川が現れて、川の名前も日置川だった。まだ、白浜町の市街地とは20kmほど距離があるので、このまちにはこのまちの暮らしがあるのだと感じられる。市街地は河口部近くに広がっており、もし日置川を上流に進めば、また違った景色が見られるのだろう。

市街地を散策していると、町営のテニスコートを見つけて、なんと20面もあった。大会も余裕で開催できそうな規模感で、すごいなと。
旧日置川町へ。ほとんど河口に近い。
道の駅 志原海岸。
テニスコートの数がすごい!
白浜町しらはまちょう(4/7)
和歌山県の中でも有数の観光スポットとして知られる白浜町だ。もちろんアドベンチャーワールドには行ってみたいけれど、またいつかの楽しみにしておこう。

今回は、千畳敷と市街地と白良浜へ向かってみる。千畳敷はダイナミックな崖の上を歩くことができるスポットで、目の前からはすごい強風で、高波も勢い凄まじい。東尋坊の白浜バージョンかもしれないと思った。

そして、町役場にも行ってみると、正面の看板には「パンダのまち 白浜」と。町を代表するものがパンダって、専売特許だなあ。町役場近くにマリオットのホテルがあるのも、なかなか無いことのような気がする。

白良浜は前回も訪れたけれど、今回の方が晴れ渡っていたので、砂浜はより真っ白に見えたし、何より海の青さは抜群だった。観光客もこの海を見たら、幸せな気持ちになれる気がするし、まさに絵に描いたような海だと。
白浜町へ。
千畳敷に向かう。
風がとても冷たかった。
自然の力はすごい。
白浜町役場。正面にパンダの看板があった。
ビュ〜〜。
海岸線にはホテルも多い。
足湯だ。
白良浜。
透明だなあ。
大塔村おおとうむら(田辺市)(5/7)
主に海岸線を巡ってきたけれど、ここからは内陸部にも入る。上富田町を東へ進み、旧大塔村に向かった。上富田町までは平坦な風景が多かったものの、旧大塔村にいよいよ差し掛かる頃から、急に山が近くなり山間部らしい気配に変わった。

ただ、旧大塔村の市街地は上富田町との境界線あたりで、今回はその市街地を歩いたので、まだ平野部も近いのかなと。富田川が流れており、暮らしもその周辺部に広がっていた。もっと山間部へ進めば、また違う雰囲気なのだろう。梅の木も植えられていて、もう少しで一気に膨らみそうな感じというところだった。
旧大塔村へ。
平野部との境界線あたり。
無邪気だ。
もうちょっと、もうちょっと。
川の水はとても透き通っていた。
山も近い暮らしだなあ。
中辺路町なかへちちょう(田辺市)(6/7)
富田川をさらに10kmほど上流へ進み、旧中辺路町に入った。道中からは、「熊野古道」の文字を頻繁に見かけるように。中辺路は熊野古道のルートが存在する。「熊野古道館」で展示を見て初心者なりに勉強した。北から順に「小辺路」「中辺路」「大辺路」とルートがあり、この辺りはまさしく中辺路。いずれも熊野三社を目指す道で、小辺路は高野山から、大辺路は南の海岸線を進むルートだった。

また、熊野古道館のすぐそばには、熊野古道とともに「滝尻王子」と呼ばれる社がある。王子社は熊野古道に数多く点在する社で、滝尻王子と熊野古道の参詣道もつながっていた。王子社へ行くとやはり手を合わせたくなるし、ほんの少しだけ熊野古道にも足を進めてみて、さあ、ここから登っていくのだな、という気持ちにもなった。祈りの道というものは、すごいものだ。ほんとうに。
中辺路行政局。
集落を散策。
ひっそりとした暮らし。
すてきなカフェを発見!
Aコープの店名にも「熊野古道」が付くんだなあ。
熊野古道館。
展示を見てみる。
熊野古道館のすぐそばに滝尻王子もある。
気をつけよう。
滝尻王子と熊野古道へ。
世界遺産だもんなあ。すごいなあ。
滝尻王子。参拝。
裏手に、熊野古道の中辺路があった。
ずーっと、進んでいくわけだ。すごいなあ。
熊野古道とお茶屋さんって、すごく合ってる。
田辺市たなべし(7/7)
最後にやってきたのは、田辺市街地。元々、中心部を散策しようかなと思っていたものの、熊野古道館で「天神崎」のポスターを見て、気になったので向かうことに。上富田町を抜けておよそ田辺市街地に入ってからの前半の住宅地は、神戸や長崎に勝るとも劣らない急坂でビックリした。田辺はどんなまちかと言えば、坂のまちではないかと。

天神崎に着くと地元の漁師のような方々が駐車場でおしゃべりしていて、できるだけ影を薄くして歩いていく。天神崎は引き潮の際に海面が凪いでいれば綺麗に反射するのが魅力みたいで、ほかの観光客の方たちは、それを知っているようだった。ただ、今日は北風ビュウビュウなので、ウユニ塩湖のようにはならない感じだ。それでも海のそばを歩くことはいつだって気持ちいい。

その後、田辺市街地の商店街などを歩いてみる。昔ながらの町並みや、ちょっと新しい感じ、銀座通りのハイカラな感じと、いろんな雰囲気があった。
元々の田辺市の地域へ。住宅地だ。
坂が多くて。
海まで見渡せた。
天神崎へ。
歩いて行けるみたい。
青春!
ざざぁ。
そして、紀伊田辺駅近く。
ちょっと近未来感。
おつかれさまでした。
というわけで、今日の散策はここまで。走行距離も長く、訪れたまちも多かったですが、無事に巡ることができてひと安心でした。特に田辺市はほんとうに広いなと思います。旧市町村の旅でなければ、なかなか知ることができないようにも感じられて、この旅のありがたさを感じた1日です。
本日のひとこと
夜、田辺市のケータイショップで(事前に予約しておいて)、ガラケーから機種変更する準備の手続きをしてもらいました。旅が終わる前にガラケーと別れるのは少し寂しいですが、なるほど、こういうタイミングになったかあ、とも思います。
旅を応援してくださる方へ
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今回の旅をはじめる前に、自費出版の写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは旅の活動費として、活用させていただきます。
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(終わり。次回へ続きます)

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