ふるさとの手帖

市町村一周の旅

京都市の旅は続く。【旧市町村一周の旅(京都府)|2月5日―671日目)】

京都市の旅は続く。【旧市町村一周の旅(京都府)|2月5日―671日目)】

今日までの旅メーター

訪れた政令指定都市の区の数 【144/171】

144/171
84.21%
訪れた旧市町村の数【1761/2,098】
1761/2098
83.94%
総計【1905/2,269】
1905/2269
83.96%

スーパーカブの総走行距離
42952km

南区、伏見区、山科区、東山区、中京区、の5つ。
今日の旅先のこと
昨日、京都市の6区をおよそ巡ることができ、今日は残すところ5区をを目指して進んでいきます。もちろん、区という括り方で京都を見る必要がどこまであるのかと言われたら、「そ、そうですよねぇ」という返答になっちゃいそうです。四条辺りは中京区と下京区の境界線ですし。ただ、伏見や山科といった地域は、今回の旅だからこそ訪れることができたと感じますし、一長一短のありがたい出会いです。それでは振り返っていきましょう。


南区みなみく(1/5)
朝、ゲストハウスをチェックアウトして、京都駅まで移動する。梅小路西駅から京都駅に向かったので、たった一駅ではあるけれども、朝のゴリゴリの満員電車なのであった。それも覚悟していたので、気合いで乗り切る。ふぅー!

京都駅でコインロッカーに荷物を入れて、身軽な状態で散策スタートだ。京都駅の八条口から南区なので、そのまま歩いていく。八条口といえば、ぼくにとっては夜行バスのイメージ。東京にいた頃、京都までの移動で夜行バスに乗ったこともしばしばあったので、それを思い返す。よくやってたなあ。

東寺の前を通り過ぎて、十条駅まで歩いて行った。真言宗総本山・世界遺産の東寺が、大きな道路沿いに鎮座しているというのが、まさに京都らしさ全開である。ただ、住宅街に入ると雰囲気は一変して、小さなまちなみがひっそりとした生活とともに続いている。大きな道路と、世界遺産と、小さなまちなみが全部共存しているというのも、すごい土地柄だと思わずにはいられない。

ひととおり歩いたのち、十条駅のホームに立ったとき、任天堂の本社も見つけた。ああ、こんなところに本社があったんだ! 今まで、京都のどこかにはあるのだろうと思っていて、場所も調べたことがなかったから、意表をつかれた形で、テンションが上がった。
朝、ゲストハウスのコンパスさんを出発。すてきな時間をありがとうございました!
京都駅の八条口へ。
ささやか。
東寺の五重塔は、高さ約55m。日本一高い木造塔。
お堀がちょっと凍ってた。
南区総合庁舎。
自習室あります。
十条駅。
任天堂だ!
伏見区ふしみく(2/5)
次にやってきたのは、伏見区。有名どころで言えば、伏見稲荷大社さんに行ってみたいとも考えたけれど、伏見区はけっこう広くて、神社はやや離れていたので、今回はやはりまちを巡ろうと、近鉄丹波橋駅で降りてみることにした。丹波橋は近鉄と京阪の乗り換え駅にもなっていて、近鉄から京阪側に、結構な人たちが乗り換えていく。観光地というよりも、地元の人が移動している感じがすごくした。

さて、伏見区総合庁舎がある方角へ進みつつ、中書島駅まで歩いてみて、やはり途中はごく自然な住宅街、それも京都らしい間口の狭いものもあったりしながら、という感じだったけれど、後半に入って、酒蔵の懐かしい通りが現れた。ああ、そうさ伏見といえば、日本酒じゃないか。日本三大酒処は、灘、西条(広島)、伏見だと、西条にいた頃に何度も聞いていた。資料館もあって、日本酒好きの人はたまらないだろうなあ。

伏見では遊覧の舟に乗ることもできる。3月中旬まではお休みのようで、川の水も少なかったけれど、舟の旅もすごく良さそうだなあと、いつかの機会を狙っている。
丹波橋駅へ。
京阪だ。
伏見区総合庁舎。
アーケード街もあった。
酒蔵が見えてきた。
月桂冠大倉記念館。月桂冠の博物館だ。
酒蔵も、京都らしいなあ。
今はお休み中の伏見十石舟。
中書島駅。
山科区やましなく(3/5)
中書島駅から、京阪宇治線に乗って六地蔵駅で下車し、市営地下鉄の東西線に乗り換えて小野駅に向かう。個人的には、「京阪宇治線」に乗るのも初めてで、こういう路線があるのだなあということにも驚いたし、六地蔵駅は東西線の終着駅なので、ほかの駅で行き先として地名を見ることはあっても、その駅まで行くということはなかなかないので、「ここが、東西線の終着駅か!」と新鮮な気持ちであった。六地蔵駅から乗ると始発なので空いていた。

そして、小野駅から住宅街や山科川沿いを歩いていく。緑も豊かな勧修寺公園も通り抜けた。住宅街では「庭」と書かれた法被を着たお父さんが剪定している様子も好きだった。しばらく歩いて、ようやく椥辻なぎつじに到着。山科区総合庁舎もあるので、山科の市街地かなあとも思ったし、椥辻という漢字が珍しいはずなので、その土地を歩いてみたかったというのもあった。山科の市街地は、郊外の雰囲気を持った生活感のある土地だ。

さらに、ここから山科駅まで歩いたので、結構な距離があって少し疲れてしまった。見てみたかったのは、東海道新幹線の高架下辺りがどんな雰囲気になっているかということ。新幹線で通過するとき、山科はいつも一瞬見ることができる。あの、住宅が斜面にダダーっ! と広がっている感じ。そして、それが山科というイメージになっていたわけで、その線路の下はどんな感じなのだろうと気になっていたわけだ。

歩いてみると、雰囲気としてはとってもふつうである。でも、新幹線の車窓から見るのとは、なんだか見えている風景がまるで違った。そのまま山科駅まで歩き、駅前の雰囲気も感じてみて、ちょっとだけ自分の中での山科区が更新されたのだった。まだ行きたい場所もあるので、やはり知らないことばかりである。
山科区へ。
勧修寺公園。
テニスコートもあった。
冷たい風がびゅうびゅう吹いた。
総合庁舎。
椥辻だ!かっこいい地名だなあ。
大きなマンションも。
京都らしい細長い家も。
新幹線の下。こんな感じなのだなあ!
山科駅近くには、商店街も。
JR、京阪、地下鉄と集まっていた。
東山区ひがしやまく(4/5)
すでにお昼の時間帯なので、混んでるだろうなあ、と思いつつ、東山区へ向かう。京都らしい代表的な観光地が、東山区には集まっている。東福寺、清水寺、八坂神社‥‥などなど。ただ、混んでいてあんまり時間がかかるのは避けたいと思って、今回は清水五条駅から清水寺の坂のあるエリアを通りつつ、空いていればお寺にも訪れるし、混んでいたら北へ進み、四条や三条方面へ向かおうと思っていた。

結果論を言うと、さすがの混み具合であった。京都でよく言われているオーバーツーリズムについて、ぼくはここまで、個人的にはそうだと感じなかった。ただ、五条坂に差し掛かった頃から、大きな観光バスは通るし、歩道がどうしても狭いので人が滞留しやすいし、それで混み合っていくのを感じた。もちろん、地元の方も住んでいらっしゃると思うので、そうした方々にとっては、ちょっと大変かもしれないなあと。

ただ、これが京都すべてのイメージで、どこでもものすごく混んでいるのかというと、時期にもよるだろうけれど、そうではないような気がする。少なくとも、ここまでいろいろと歩いてみて、やはり京都というまちはとても広大なので、人が集まるところとそうでないところでは、流れている時間がぜんぜん違うのではないだろうか。

それから雪の舞う八坂神社を通って、祇園白川を歩きつつ、三条へ抜けて行った。祇園の割烹が立ち並ぶエリアは、歩道すらほんとうに細く入り組んでいて、昼間はものすごく静かで、夜のまちという感じがした。ぼくにはまだまだ早い。
東山区へ。
河井寛次郎かあ。
五条坂。ここから混み合った。
裏道を進むと、住宅地も。
混んでいるので、すっと抜けた。
八坂神社横にて。
祇園白河の周辺へ。
雪も舞った。
ふぐ「雪だ、雪だ〜!」
中京区なかぎょうく(5/5)
三条で鴨川を渡り、そのまま中京区を歩いていく。商店街を通りつつ西へ。二条城近くのコーヒー屋さんにも行ってみたかった。「HOO」さんというお店で、以前、友人と訪れたことがあった。ものすごくオシャレでクールなお姉さんがラテをいれてくれて、最後にニコッと「どうぞ!」と渡してくれて、「わわー!なんてかっこいいお店だ!」と、たじろいだりして。で、そういえば知り合いが京都の珈琲屋さんで働いていることを思い出して、こんなかっこいいお店で働いているよなあ、とお店を調べてみたら、なんとそのお店で働いていたのだ! なんじゃそりゃ!

というわけで、前回はその知り合いと出会わなかったわけだが、今回はどうだろうと思って行ってみたら、ちょうど入口に出てきてピッタリ挨拶できた。今から買い出しに行くところだった。久しぶりに会ったわけだけれど、うれしかったし、すごくカッコいいなあ、とかいろんな感情が流れて、少し話して、そのままお別れをした。目的が果たせて、お客さんも並んでいたので、店内にも立ち寄らずに離れてしまって、写真も撮り忘れてしまった。またゆっくり行ってみたいな。
三条へ。
いろいろ歩きつつ。
カニがのぞいている。
中京郵便局。かっこいい。
大垣書店だ。
小さな公園も発見。
最後に丸田橋で、京都駅に戻った。
その後、京都から神戸に移動して、大学の写真部の先輩とお会いすることもできました。ぼくが大学一年生のとき、写真部の部長だった先輩です。とてもかっこいい車で迎えてくれて、夜の明石海峡大橋へ連れて行ってくださり、行きつけのBARへ。大学一年生の頃から10年経つわけですが、先輩の話を伺いながら、変わらない部分とか、変わっていく部分とか、いろいろあってあっという間に月日が流れているのだよなあ、と感じながら。とてもありがたい時間でした。明日以降は、神戸を巡っていきます。
先輩の車に乗って。
日没の明石海峡大橋。
作品を見せていただいて、すごく良くて、自分はまだまだだなあと思った。
本日のひとこと
やっぱり京都は、ものすごく広くて奥行きがあって、もっと深く知ろうと思ったら、ある種の覚悟というか、捧げるエネルギーとか、人とのつながりとか、ご縁とか、そういうものがあってこそなのかなあとも感じたのでした。
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今回の旅をはじめる前に、自費出版の写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは旅の活動費として、活用させていただきます。
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(終わり。次回へ続きます)

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