ふるさとの手帖

市町村一周の旅

お伊勢参りから、美しい志摩の海へ。【旧市町村一周の旅(三重県)|1月30日―665日目)】

お伊勢参りから、美しい志摩の海へ。【旧市町村一周の旅(三重県)|1月30日―665日目)】

今日までの旅メーター

訪れた政令指定都市の区の数 【133/171】

133/171
77.78%
訪れた旧市町村の数【1746/2,098】
1746/2098
83.22%
総計【1879/2,269】
1879/2269
82.81%

スーパーカブの総走行距離
42654km

旧二見町→伊勢市→旧磯部町→旧阿児町→旧大王町→旧志摩町、の6つ。
今日の旅先のこと
昨日よりも空は安定していて、よく晴れている。よかったなあ、ほんとうに。今日は伊勢神宮へ参拝したいと思っていたので、いい天気だと、うれしいものです。そして、志摩にも進んで行きました。志摩で出会った自然や海や港の風景も、やはり心に染み入るものがあると感じながら。それでは振り返っていきましょう。


二見町ふたみちょう(伊勢市)(1/6)
伊勢市街地を出発し、一旦伊勢神宮の外宮さんを通り過ぎる。外宮前も地元の中高生が自転車でたくさん通り抜けていて、誰かにとっての憧れの地も、誰かにとっては日常の一部なのだとつくづく思わされる。市街地を抜けて二見街道に入った。電信柱には異様なほどの赤福の広告が並んでいて、完全に赤福ジャックである。

二見総合支所の周辺を少し歩くと、裏手に懐かしい大きな木造の建物もあって、赤福も発見。そして、二見興玉神社にも訪れてみた。こちらは初訪問。松原と眩しい砂浜。さらに社殿は海のそばにあって、波音を静かに聴きながらの参拝だ。社殿の高さが海とほぼ変わらないので、ほんとうに波がそばにあると。夫婦岩にはちょうど朝日の日差しが残ってくれていて、美しい夫婦岩を拝むことができたこともうれしかった。
二見総合支所。
いせえび。
立派な建物だ。
赤福も。
二見興玉神社へ。海も綺麗だなあ。
夫婦岩。そして、参拝した。
伊勢市いせし(2/6)
さあ、お伊勢参りである。外宮、内宮の順に参拝しよう。その前に、外宮と近い伊勢市駅の方にも歩いてみた。徒歩の観光客メインの外宮参道もあり、アパレルや飲食、いろんなお店もあってすごく楽しい。内宮のおかげ横丁だけではないのだと。

外宮の参道には隅々に水が撒かれていた。さりげないけれど、丁寧だなあと感じる。スッと参拝後、内宮へ。駐車場への列が並んでいて、時間がかかるかなと思ったものの、おそらくバイク用の駐輪場があるはずで、列から外れて進んだところで係の方がちょうど案内をしてくれて、おかげ横丁にも内宮にも近いところに駐輪することができた。でも、車でやってくるなら、遠くに停める覚悟も必須だなあ。平日なのに、とても混み合っていた。

内宮の参道の雰囲気も、前回は6年前の訪問だったのでずいぶん忘れていて、これだけ参道が長かったのだなあなどと思った。何はともあれ、参拝できることそのものがありがたい。そのひとことに尽きるだろう。参拝後、ちょうど11時になったので、最後におかげ横丁で「伊勢うどん」も食べた。ふにゃふにゃ上等。福岡の「牧のうどん」も同じく柔らかい麺で、途中で出汁を追加する必要があるぐらいだが、伊勢うどんはタレで絡めるので、ふにゃふにゃ麺でもそのままいける。ふにゃふにゃなのに、箸で持てるし、きちんとすすれるのも、絶妙だなあ。うどんの多様性は面白きかな。朝食をものすんごく食べたのに、うどんを大盛りでいただいたのだった。
伊勢市駅。近くには近鉄の宇治山田駅もある。
外宮参道。
そして、外宮さんに参拝。
こちらは内宮。宇治橋を渡る。
内宮さん参拝後、おかげ横丁を少し歩いた。
伊勢うどん。タレで絡めるんですよねえ。
磯部町いそべちょう(志摩市)(3/6)
さあ、ここからは山道を越えて志摩市を目指していく。まずは、旧磯部町へ。山道がウネウネで、かつ車の通りも多く、車はスピードも結構出ているので、何度も追い抜いてもらいながら。峠を越えて旧磯部町に入ってすぐ、さらに細い道に入り、天の岩戸へ行ってみることに。

天の岩戸といえば、天照大神がお隠れになられた、というのが通説で、その場所がここにあるという。駐車場から歩いて進むと、木立に囲まれた空間に、天の岩戸とされる岩場と、そこから水が流れ出ていた。日差しが差し込むとパッと明るい空間だ。

天の岩戸とされる場所は、全国にいくつかあるように思う。凡人のぼくには、何が正しいかとかも分からない。ただ、やっぱり水辺にあるものだなあ、と個人的には思うのだった。
それから市街地の志摩磯部駅に着くと、とっても洋風かつハイカラな駅舎で驚いた。ホテルにも見えるし、でも、やや古さも否めない感じで。日本家屋なら、古さも懐かしさになるけれど、洋風だとそうはなりづらいのかもしれない。やっぱり、志摩スペイン村も近いし、そのつながりなのかなあ。
天の岩戸へ。
はっきりと。
おお〜。
禊滝でもあると。
志摩磯部駅へ。
すごい!駅なのか!
阿児町あごちょう(志摩市)(4/6)
旧阿児町の地名を見て、英虞湾あごわんと読み方が一緒であることに気づいた。どちらも難読漢字に思えるけれど、一度覚えてしまうと、親しみが湧いてくる。

志摩市の市街地からも近い、横山展望台を目指す。前回の旅でも訪れたことがあって、英虞湾を一望できる展望台だ。駐車場が大型バスと二輪車は下の方にしか停められず、大型バスから下車してちょうど展望台に向かう人たちと一緒に登る。これが結構距離があるので、年配の方たちは大変そうだ。ぼくは足が治って無事に歩けることが、とにかくありがたく感じられる。つい二週間前まではギブスだったのだから。

展望台から見るリアス式海岸はまさに絶景だ。対馬とはまた違って、埋め尽くされた木々の隙間に市街地がびっしりと広がっている。そして、海はうねうねとした道のように遠く、遠くへ。ここにしかない地形だなあ、と思うのだった。

市街地へ降りてまちも散策すると、展望台から見たような木々に囲まれた雰囲気はなく、のんびりした暮らしの空間が広がっている。上から見た印象とはまるで違うのも不思議だ。
横山展望台まで登る。結構あった。
阿児市街地だ。
英虞湾。美しいなあ。
市街地へ。
鵜方駅。
穏やかな暮らしの空間だった。
大王町だいおうちょう(志摩市)(5/6)
もし、南伊勢町や尾鷲方面へ向かうなら、旧阿児町からそのまま西へ進んでいくことになる。だから、なかなか旧大王町には目的がなければ訪れないような気がする。今回は、「大王埼灯台」を目指してみることに。

漁港の近くが駐車場になっていて、料金もかかれてあるのでどうやって支払うのだろうと探していると、車庫の中でのんびりしていたおばちゃんが駐車場係だった。平日だからと金額も安くしてくれて、なんだかとってものんびりしている。

灯台へ進んで行く途中は物産店が並んでおり、いずれも真珠のお店が多いことに驚いた。そうかあ、英虞湾といえば確かに真珠だが、お店のほとんどが真珠店だとは。大きな地場産業なのだなあとあらためて感じるばかりだ。

灯台の隣にある公園からの見晴らしも抜群で、リアス式海岸が見えたかと思えば、険しい台地の上に住宅地が広がっている光景も目に入った。そして、灯台も青空に映えてシンボリックである。灯台のおかげで、この地域の独特の美しい地形を感じることができた。
港町を歩こう。
懐かしいなあ。
海も美しい。
台地に暮らしが広がる。
八幡さん公園。
古き絵かきの姿。
大王埼灯台。
海女さん専用の駐車場だ。かっこいい。
志摩町しまちょう(志摩市)(6/6)
旧大王町から、英虞湾を囲む半島の先端部へ進むと、旧志摩町に入る。北・西・南の三方を海に囲まれているまちだ。

今回は、和具という中心部を目指して進んでいった。その道中、小さな公園にふと立ち寄る。小さな公園だけれど、そこから見える海と船、リアス式海岸の地形は絶景だ。それから橋を渡る途中でも、思わずバイクを停めた。ここにある普通の景色が、ただ美しく感じられた。

市街地は坂も多くて、小学生の楽しげな下校の声も聞こえてきた。近くの漁港に行くと広々としていて、鳶が鳴いている。お祭りの紹介看板もあった。ああ、ここで流れている時間は、ぼくが知らないだけで、ずっと日常としてここにあるものなのだ。そして、そのあたりまえの中にある美しさを、眩しい光に照らされたまちを見ながら何度も感じたのだった。
旧志摩町へ。
ふつうの景色が美しい。
志摩支所。
周辺を散策する。
漁港に行ってみた。海女に出逢えるまち。
ゆらゆらと。
日本も広いなあ。
というわけで、今日の散策はここまで。伊勢と志摩、どちらもほんとうに美しい土地だなあと思います。リアス式海岸の海は、何度見ても見飽きることのない良さがありますよね。旅を進めることができて、ありがたいばかりです。
本日のひとこと
伊勢市にて、漢字で大きく「油」とかかれたガソリンスタンドを見て思いついた早口言葉。「油たぶらかしたアブラカタブラ!」
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(終わり。次回へ続きます)

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