ふるさとの手帖

市町村一周の旅

北前船、織田信長、紫式部…いろんな時代を感じながら。【旧市町村一周の旅(福井県)|9月17日―529日目)】

北前船、織田信長、紫式部…いろんな時代を感じながら。【旧市町村一周の旅(福井県)|9月17日―529日目)】

今日までの旅メーター

訪れた政令指定都市の区の数 【87/171】

87/171
50.88%
訪れた旧市町村の数【1454/2,097】
1454/2097
69.34%
総計【1541/2,268】
1541/2268
67.95%

スーパーカブの総走行距離
37042km

旧河野村→越前町→旧織田町→旧宮崎村→旧武生市→旧今立町、の6つ。
今日の旅先のこと
さて、今日は福井県を続けて進んでいきます。今朝、泊まっていた玉村屋さんでスタッフのなるちゃんさんが、「朝、三味線が聴こえる日があるんですよね」と。そんな風流なことがありましょうか、と思いましたが、ほんとうにしばらくして三味線を弾く音色が聴こえてきて。三味線を聴く朝も、あるのだなあと。
河野村こうのむら(南越前町)(1/6)
名残惜しくも今庄を出発し、今庄と南条の中間あたりから西へ折れて、旧河野村を目指します。河野には北前船のまちなみが残っているとのこと。

そして、しばらく山道を抜けると、敦賀半島の山とともに、日本海が姿を見せてくれました。これまでずっと、内陸の岐阜県を進んできたので、海を見るのは久しぶりだなあと。

また、海辺を歩くとしっかり潮の香りがしました。そのまま徒歩で港町を歩いていると、中村家住宅に到着。入館料を支払って入ってみました。江戸時代、北前船の有力な家として幕府の巡回者や殿様も滞在したそうで、いろいろな贅を尽くした家のつくりになっていると、地元の係の方がとても丁寧に教えてくださり。

その後、同じく北前船の館である右近家にも訪問。こちらは館内撮影禁止でしたが、飾られていた昔の旗のボロボロ具合に、北前船の大変さと繁栄が詰まっている気がして、ドキッとしました。さらに石段を登った先には西洋館もあります。見晴らしの良さはもちろん、館で挨拶してくださったお母さんの雰囲気が素敵だったなあと。
玉村屋さんを出発。
旧河野村へ。久しぶりの海だ。そして敦賀半島。
河野事務所。
北前船主通り。
中村家住宅へ。
こちらは右近家。
西洋館。
越前町えちぜんちょう(2/6)
旧河野村から海岸線を進み、越前町に入りました。平成の大合併で4つのまちが合併した越前町ですが、元々の越前町は海に近かったのだと知り。
今回、「越前がにミュージアム」を目指したところ、三連休明けで休館日でした。向かいの道の駅も休みで、閑散としています。連休明けってこと、忘れてたなあ。
また、町並みにはカニを売りにした看板や文字が多く、「越前がに」の中心地であることも感じます。温泉もあるようでした。

その後、呼鳥門こちょうもんという洞穴へ。どでかい岩にはぽっかり空いた穴が。これは、侵食によってできたものかあと。あまりに岩が巨大なので、荒々しい岩の上には木々が生い茂っていました。
道の駅越前。
越前がにミュージアム。
港町の通り。
派手だとお金が大変ですもんね。
呼鳥門。
岩もすごいし木々もすごい。
織田町おたちょう(越前町)(3/6)
次に向かったのは、旧織田町です。おだ、と読みたいところだけれど、おた、と読みます。
まずは、織田文化歴史館へ行ってみましたが、やはり三連休明けの休館日になっていました。そうかー、残念! でも、正面の様子からだけでも、織田信長にゆかりのある土地だということが感じられます。
周辺のまちなみを歩く中でも、「織田一族発祥の地」という横断幕もあったし、近くの劔神社はまもなく1800年の歴史を迎えるそうです。すごい話ですよね。
そして、バスターミナルまで行くと織田信長の銅像が建っていて、いやあ、ほんとうに信長のまちだなあと、肌で感じたのでした。
織田文化歴史館。
おお〜。
猛虎魂だ。
織田信長像を見上げる。
劔神社。
宮崎村みやざきむら(越前町)(4/6)
次に向かったのは、旧織田町からも近い旧宮崎村。「福井県陶芸館」を目指し、同じ越前町だし、開いていない予感が感じつつも信じて向かってみて、やはり休館日だったのでした。
ただ、紹介文から越前焼が日本六古窯に含まれていると知って、おお! と。瀬戸、越前、常滑、信楽、丹波、備前の六古窯のことで、中世から現在に至るまで、生産が続いているやきものです。
その後、支所周辺へ行ってみると、漆喰の白壁民家を残す町並みが広がっていました。丘の上にある小学校の手前が展望ポイントになっていて、遠目から見ても統一感があり、今度は近くを歩くとひとつひとつの家が大きくて立派でした。
越前陶芸村にはいろんな施設が。
休館日だけれど。
宮崎コミュニティセンター。
統一感あるなあ。
馬清水。
武生市たけふし(越前市)(5/6)
さて、今度は越前市の旧武生市へ向かいます。旧今立町と合併して越前市になったわけですが、武生という地名をこれまではっきりと認識していませんでした。でも、地元の方々からすれば、とても身近な地名ではないかと思います。
よくよく見ていけば、北陸新幹線の「越前たけふ駅」もあるし、越前市役所前には武生駅があります。何よりかつて「市」だったわけですから、インパクトがありますよね。
そして、紫式部公園へ向かいました。資料館も併設されていたけれど、やはり休館日。ただ、駐車場の車は他県ナンバーばかりで、大河ドラマ「光る君へ」の影響かなと。
公園は中世の雰囲気を持つ庭園で、散策も楽しかったです。何より、若き日に紫式部が越前国で暮らしていたことも、今まで知りませんでした。織田信長といい、これからも名前が残り続けるであろう人物が、福井にはさらっといるなあと。絵本作家のいわさきちひろさんも、武生の出身です。
紫ゆかりの館。
公園の隣でゲートボール。
紫式部公園。
黄金の像でした。
武生市街地を散策。
体育祭だ!
市民プラザにもなっているよう。
今立町いまだてちょう(越前市)(6/6)
さて、最後にやってきたのは、旧今立町です。まずは、「越前和紙の里」へ。昔ながらの通りが残っていて、静かな雰囲気でした。越前和紙といい、越前焼といい、越前には主要な伝統工芸が残っていますよね。

そして、紙の神様を祀るという「岡太神社・大瀧神社」へ。紙祖神の「川上御前」は、越前和紙の発祥と関わりがあると。境内の木々は巨木で一本ずつ高く、しかし鬱蒼としておらず清々しい雰囲気でした。

何より、御本殿は形の違う屋根が、奥に5つほど重なり合っていて、奥になるほど徐々に高くなっている。初めて見る屋根でした。あとからネットで、「日本一複雑な屋根を持つ」と書かれた文面を見ましたが、あながち間違いではないなあと。

また、最後には市街地を散策し、子どもたちが放課後に元気に遊んでいる様子も見かけてほっこりしたのでした。
越前和紙の里へ。
昔ながらの建物で。
美術館もあった。
岡太神社・大瀧神社。
見たことのない屋根でした。
今立市街地へ。
というわけで、今日の散策はここまで。夜は中秋の名月で、雲の隙間から月も顔を覗かせてくれました。旅先で見る月は、元気が出ます。
本日のひとこと
海岸線を走っているとき、加山雄三さんの「海 その愛」をたくさん口ずさみました。
旅を応援してくださる方へ
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今回の旅をはじめる前に、自費出版の写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは旅の活動費として、活用させていただきます。
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(終わり。次回へ続きます)

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