ふるさとの手帖

市町村一周の旅

知らなかった新見市に出会う旅。【旧市町村一周の旅(岡山県|7月13日―463日目)】

知らなかった新見市に出会う旅。【旧市町村一周の旅(岡山県|7月13日―463日目)】

今日までの旅メーター

訪れた政令指定都市の区の数 【87/171】

87/171
50.88%
訪れた旧市町村の数【1209/2,094】
1209/2094
57.74%
総計【1296/2,264】
1296/2264
57.24%

スーパーカブの総走行距離
31666km

新見市→旧大佐町→旧神郷町→旧哲西町→旧哲多町、の5つ。

今日の旅先のこと
新見市にいみし(1/5)
昨日の夕方には新見市へ到着し、市街地のビジネスホテルで一泊したので、ふらっと散策してみることにした。

夕方晴れてきたというのも理由のひとつだった。新見駅を覗いてみると今日も伯備線が止まっていて、大変だなあと思う。

地元の洋食レストランに入って、えびめし&カニコロセット990円を注文した。えびめしは岡山県のグルメ。ソースを使っていて黒色のライスに特徴がある。近所にこの味があったら懐かしくなってしまいそうな味だった。
さて、今日は大佐町を訪れたあと、満奇洞まきどうを訪れた。新見市には「井倉洞」という大きな鍾乳洞もあるけれど、一度行ったことがあるので、もうひとつの満奇洞を選んでみたというわけだ。

駐車場には団体バスも停まっていて、訪れている人も多い。洞窟の中に入ると「さむっ!」と感じたのがファーストインプレッションだ。

もちろん堂々たる鍾乳洞で、順路に沿って進む。最初はそれほど屈まずとも歩けたけれど、徐々に狭くなって油断したときに頭をぶつけたりした。
コウモリが飛んでいたり、いろんな色の混ざった光があったり、順路に従ったはずがいつの間にか迷ってしまったり、ボリューム満点の鍾乳洞だった。
大佐町おおさちょう(新見市)(2/5)
少しだけ時間が前後するけれど、新見市街地を出発して最初に向かったのが、大佐町。

いやあ、初めて聞く地名だなあと正直に思った。岡山県のニュースはテレビでもずっと見てきたはずなのになあ。

新見市街地から県道32号線に入り、北東の方角へ道なりに進んでいくと、大佐町に入った。この県道32号線は、新見市と真庭市勝山を結んでいる。
まだ開館前だったものの、「山田方谷記念館」という施設があった。山田方谷は、備中松山藩士であり、陽明学者であった人物。

山田方谷が関わった人物を追っていくと、聞いたことのある名前も出てきた。たとえば「河井継之助」。彼の恩師が山田方谷であるという。

河井継之助は長岡藩の武士で、北越戊辰戦争で新政府軍と戦ったリーダーだ。“最後のサムライ”とも呼ばれた彼のことを、長岡市の「河井継之助記念館」で知る機会があった。

だから、自分の知らないところで、時代のうねりと関わった人たちが、つながっていたのだなあと思う。

そして、市街地に着いてからはウッドチップの敷かれた公園や、昔から変わらないであろう石造りの水路、大佐町の暮らしを散策していった。
神郷町しんごうちょう(新見市)(3/5)
大佐町から満奇洞を訪れたのち、次に神郷町へ移動した。満奇洞からは30kmも離れていて、新見市の広さを実感する。

途中、米子方面か東城(庄原市)方面かと分岐点が現れた。今回選ぶのは東城方面。東城を訪れたときは、新見市が近くてびっくりしたんだよなあということも思い出す。

国道を折れて神郷支所に向かうと、山道から景色が変わり、一気に豊かな里の気配が広がった。集落の家によっては立派な石垣も積まれている。ああ、ここにも暮らしがあるのだなあと。
さらに、大きな水車があるという情報があって、訪れてみる。「親子孫水車」という名の水車は、確かに水車が非常に立派で、マトリョーシカのように徐々に小さくなるように3つの水車が並んでいた。まさに親、子、孫だ。

ちょうどその水車のそばに食堂があったので、昼食もここで取ってみようと。まさかの沖縄料理店で、暖簾をくぐると「メンソーレ!」「メンソーレ!」と挨拶されてびっくり。

沖縄つけそばなるものをいただいた。小鉢にゴーヤチャンプルにもずくもあって、本格的だ。
哲西町てっせいちょう(新見市)(4/5)
次に向かったのは、哲西町。「てっせい」と読むのだなあと。「道の駅 鯉が窪」を訪れて、近くを散策してみる。

そもそも、鯉が窪ってなんなんだ? ということもわからずに訪れていた。そして、道の駅を散策していると、鯉が窪はどうやら湿原を指すらしい。地図で調べてみると、およそ3kmほど山へ進んだ先にあると。

というわけで、行ってみることに。
受付で入場料を支払い、いざ湿原へ。中央には池があるとのことで、まずはそこまで目指す。遊歩道を少し歩いて池に辿り着き、近づくとほとりをたくさんの鯉が泳いでいた。なるほど、確かに鯉が窪だもんな。

池を一周するには2.4kmあるとのことで、それはちょっと諦めた。ほかの観光客の方たちは、トレッキングの服装をしていたし。

それにしても、岡山県に湿原があるって考えたこともなかった。しかも、鯉が窪は「西の尾瀬」とも言われていると。

尾瀬って、昔はわからなかったけれど、今ならすんごい有名な国立公園のことだとわかる。ということは、鯉が窪もすごい場所じゃないかと。早く、花の名前もたくさん覚えたいなあ。
哲多町てったちょう(新見市)(5/5)
最後にやってきたのは、哲多町。哲西と哲太、どちらも初めて知る地名だった。

小さく山を越えたあと、市街地に入った。町並みの雰囲気から、昔からの気配が濃く感じられる。

市街地には本郷川が流れ、周辺部の住所も哲多町本郷だ。昔の石垣も多い。本郷とは「最初に人々が住み着いた場所」という意味でもある。つまり、町として最初にひらけた場所なのだなあと。

家からピアノの音が聞こえてきたり、白シャツ姿で自転車に乗る少年がいたり、のびのびした午後の時間も流れていたのだった。

というわけで、今日の散策はここまで。この後、実家の倉敷市まで70kmほど移動しました。連休で宿が空いていなかったのと、雨が降るというのもあって。

ちなみに、カブを購入した地元のバイク屋に寄って、状態の相談もしました。「なかなか聞かないケースですね〜」と言われて、最終的には「荷物をできるだけ軽くしましょう」という話になり、可能な限り荷物を軽くして、再出発するつもりです。
本日のひとこと
移動中、落ちてきた葉っぱが前かごにピタッとくっついて、停車するまでくっついていました。

旅を応援してくださる方へ

「どこで暮らしても」の商品ページに飛びます。

今回の旅をはじめる前に、自費出版の写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは旅の活動費として、活用させていただきます。
写真集の商品ページはこちら

(終わり。次回へ続きます)

LEAVE A REPLY

*
*
* (公開されません)

RECENT ARTICLES

Follow me