今日までの旅メーター
訪れた政令指定都市の区の数 【87/171】
訪れた旧市町村の数【1611/2,097】 総計【1698/2,268】スーパーカブの総走行距離
40388km
今日の旅先のこと
先日、静岡から東京へカブで移動し、バイクの修理と点検を行ってもらいました。なぜ東京まで? 伺ったバイク屋さんは1年前にも点検をしてもらったお店で、そのときとても丁寧にカブを見てくれたし、丸1年経つので、経過もわかってもらえると思ったから。静岡ー東京間は120km前後で、ぼくの中ではギリギリ許容範囲の距離だったのも大きいです。
予想通り、不具合は見つかって、いくつかのアドバイスももらい、カブ号は無事にかえってきました。残りの予想走行距離を話したとき、「大丈夫だと思います」と力強く言ってもらえたことも、新しい御守りに。
昨日、カブに乗って再び静岡へ戻ってきました。前日から旧伊豆長岡町の宿に泊まり、朝からスタートした形です。それでは振り返っていきましょう。
旧伊豆長岡町(伊豆の国市)(1/6)
昨日から泊まっていた宿は、おそらく本館に泊まれば安くはないのだと思うのですが、ぼくは「素泊まり別館」という選択肢で、かなり安く宿泊することができました。長時間のネットカフェ滞在とさほど変わらないぐらい。
そして、旧伊豆長岡町は中伊豆屈指の温泉地で、泊まった宿も大浴場付き。昨日、その露天風呂で見た富士山が、まあ立派でびっくりで。相変わらず、あまり予備知識を入れる時間もなく訪れたわけだけれど、展望風呂の前方、完璧な位置に富士山が鎮座していて、空も雲も淡く澄んでいて、この景色を見るためにだけ来てもいいと。ほかのお客さんも、みーんな露天風呂でぽかあんと富士山の方を見ていて、「あーーーーー」と満たされていたに違いありません。
予想通り、不具合は見つかって、いくつかのアドバイスももらい、カブ号は無事にかえってきました。残りの予想走行距離を話したとき、「大丈夫だと思います」と力強く言ってもらえたことも、新しい御守りに。
昨日、カブに乗って再び静岡へ戻ってきました。前日から旧伊豆長岡町の宿に泊まり、朝からスタートした形です。それでは振り返っていきましょう。
旧伊豆長岡町(伊豆の国市)(1/6)
昨日から泊まっていた宿は、おそらく本館に泊まれば安くはないのだと思うのですが、ぼくは「素泊まり別館」という選択肢で、かなり安く宿泊することができました。長時間のネットカフェ滞在とさほど変わらないぐらい。
そして、旧伊豆長岡町は中伊豆屈指の温泉地で、泊まった宿も大浴場付き。昨日、その露天風呂で見た富士山が、まあ立派でびっくりで。相変わらず、あまり予備知識を入れる時間もなく訪れたわけだけれど、展望風呂の前方、完璧な位置に富士山が鎮座していて、空も雲も淡く澄んでいて、この景色を見るためにだけ来てもいいと。ほかのお客さんも、みーんな露天風呂でぽかあんと富士山の方を見ていて、「あーーーーー」と満たされていたに違いありません。
翌朝は雲が多く、その富士山も見えないスタートだったので、昨日いい景色に出会えてよかったなあとしみじみ。すでに旧伊豆長岡町の市街地だったので、そのまま散策しました。
公園に足湯があって、犬と散歩しているはずのお母さんが足湯に浸かっていたり、伊豆パノラマパークのロープーウェイも朝から元気に稼働しています。温泉も富士山の眺望もあるし、羨ましいものがいっぱいあるなあと。
公園に足湯があって、犬と散歩しているはずのお母さんが足湯に浸かっていたり、伊豆パノラマパークのロープーウェイも朝から元気に稼働しています。温泉も富士山の眺望もあるし、羨ましいものがいっぱいあるなあと。
旧韮山町(伊豆の国市)(2/6)
それにしても、見上げると晴れと曇りの境界線ぐらいで、分厚い灰色の雲は冬の様相です。狩野川を渡って北東へ進み、旧韮山町に入りました。最初に訪れたのは、江川邸。立派な家屋の横を通り、庭のさいかちの木の葉が可愛くていいなあと思ったり。
邸宅に入ると、非常に天井の高い屋根で驚きました。ここで、職員さんが出てきてくれて、江川邸を案内しましょうかと。お願いしてみたところ、邸宅を赤色のレーザーポインターで示しながら、あちこち解説をしてくれました。
「屋根は最大12mほどの高さで、ビルだと3〜4階の高さになります。小屋組みという仕組みで木材を組み合わせていて、今でいう免震構造にもなっていました」
この屋根はほんとうに立派で、1600年ごろの建物というわけだから、すごいなあと。火事にも遭っておらず、古文書なども多く残っているそうです。
さらに大事なのはここから。この立派な家を持つ江川家ってどういう存在? ということを、恥ずかしながらぼくは知らなかったわけです。そこが一番気になっていたポイントだけれど、職員さんはこの点も、とっても丁寧に教えてくれました。江川家は、伊豆韮山を本拠とする江戸幕府の代官で、何より代々の江川家がほんとうに素晴らしいのだなあと感じたのでした。
江川家で最も有名なのは、36代当主の英龍。韮山反射炉の製造にも大きく関わっていて、東京のお台場の基礎も彼が築いたと。さらに、絵を描いたり茶道を好んだり、文化人の要素も持ち、本人は質素倹約を好み、なおかつ勉強熱心だった。韮山で塾も開き、教育にも力を注いだ。だからこそ、今もなお人々に愛され、江川家という存在が続いているのだなあと。
思い浮かんだのは、日田の咸宜園や、備前の閑谷学校です。特に幕末から明治にかけて、日本を支えたのは地方で研鑽を積んだ人物だと、つくづく思います。明治に入って、一気に合理化した。それが今も色濃く残っている。そして、やっぱりこれからは、その先へ進んでいくと思うんだよなあ。
それにしても、見上げると晴れと曇りの境界線ぐらいで、分厚い灰色の雲は冬の様相です。狩野川を渡って北東へ進み、旧韮山町に入りました。最初に訪れたのは、江川邸。立派な家屋の横を通り、庭のさいかちの木の葉が可愛くていいなあと思ったり。
邸宅に入ると、非常に天井の高い屋根で驚きました。ここで、職員さんが出てきてくれて、江川邸を案内しましょうかと。お願いしてみたところ、邸宅を赤色のレーザーポインターで示しながら、あちこち解説をしてくれました。
「屋根は最大12mほどの高さで、ビルだと3〜4階の高さになります。小屋組みという仕組みで木材を組み合わせていて、今でいう免震構造にもなっていました」
この屋根はほんとうに立派で、1600年ごろの建物というわけだから、すごいなあと。火事にも遭っておらず、古文書なども多く残っているそうです。
さらに大事なのはここから。この立派な家を持つ江川家ってどういう存在? ということを、恥ずかしながらぼくは知らなかったわけです。そこが一番気になっていたポイントだけれど、職員さんはこの点も、とっても丁寧に教えてくれました。江川家は、伊豆韮山を本拠とする江戸幕府の代官で、何より代々の江川家がほんとうに素晴らしいのだなあと感じたのでした。
江川家で最も有名なのは、36代当主の英龍。韮山反射炉の製造にも大きく関わっていて、東京のお台場の基礎も彼が築いたと。さらに、絵を描いたり茶道を好んだり、文化人の要素も持ち、本人は質素倹約を好み、なおかつ勉強熱心だった。韮山で塾も開き、教育にも力を注いだ。だからこそ、今もなお人々に愛され、江川家という存在が続いているのだなあと。
思い浮かんだのは、日田の咸宜園や、備前の閑谷学校です。特に幕末から明治にかけて、日本を支えたのは地方で研鑽を積んだ人物だと、つくづく思います。明治に入って、一気に合理化した。それが今も色濃く残っている。そして、やっぱりこれからは、その先へ進んでいくと思うんだよなあ。
と、江川邸でいろいろなことを吸収させてもらったあと、韮山反射炉にも向かいました。6年前にも訪れたけれど、ガイダンスセンターであらためて展示や映像を。館内で見た映像のクオリティも、韮山反射炉が担った製砲の歴史もとっても面白く、隣のおじさんも映像を観ながら「すげえ…」と呟いていました。
旧大仁町(伊豆の国市)(3/6)
次にやってきたのは、旧大仁町です。昨日も宿へ移動する途中で市街地を通ったのですが、あらためて散策しました。支所があるのは田京駅周辺で、近くの国道にはチェーン店も並び、生活の空間が感じられます。
その後、大仁駅周辺まで移動すると、西に見える大きな岩が印象的で、名前があるのかもしれないし、ないのかもしれないなあと。また、「長嶋茂雄ロード」という道も発見しました。どうしてここに長嶋茂雄さんが? と一瞬思ったけれど、現役時代に6年間、長嶋茂雄さんは大仁で自主トレをしていたと。長嶋さんの現役時代のことは、知らなかったなあ。やっぱり冬は暖かいということなのかなあ、とか、いろいろ憶測しつつ。
次にやってきたのは、旧大仁町です。昨日も宿へ移動する途中で市街地を通ったのですが、あらためて散策しました。支所があるのは田京駅周辺で、近くの国道にはチェーン店も並び、生活の空間が感じられます。
その後、大仁駅周辺まで移動すると、西に見える大きな岩が印象的で、名前があるのかもしれないし、ないのかもしれないなあと。また、「長嶋茂雄ロード」という道も発見しました。どうしてここに長嶋茂雄さんが? と一瞬思ったけれど、現役時代に6年間、長嶋茂雄さんは大仁で自主トレをしていたと。長嶋さんの現役時代のことは、知らなかったなあ。やっぱり冬は暖かいということなのかなあ、とか、いろいろ憶測しつつ。
旧中伊豆町(伊豆市)(4/6)
さて、今度は伊豆市へ入っていきます。最初に向かったのは、旧中伊豆町。狩野川沿いの風が冷たくて強く、やがて旧修善寺町の修善寺橋を渡って東南の方角へ進んだ先に、市街地が広がっていました。
支所は大きくて、ここに来るまでの風景や、市街地の住宅の雰囲気からも、しっかりと暮らしが広がる土地なのだなあと。
さて、今度は伊豆市へ入っていきます。最初に向かったのは、旧中伊豆町。狩野川沿いの風が冷たくて強く、やがて旧修善寺町の修善寺橋を渡って東南の方角へ進んだ先に、市街地が広がっていました。
支所は大きくて、ここに来るまでの風景や、市街地の住宅の雰囲気からも、しっかりと暮らしが広がる土地なのだなあと。
その後、市街地から10kmほど離れた「萬城の滝」へ。駐車場も綺麗に整備されていて、スペースも広いので、たくさん観光客も訪れるのだと感じます。木々の遊歩道を少し下った先にすぐ滝は流れ出ていました。「ごおおお」という勢いある音が耳にずっと響く。滝にもいくつかタイプがあるけれど、萬城の滝は上流の川の流れが相当早いのか、真下ではなく、斜めに落ちていました。伊豆の地形の険しさを物語るような激しさであり、迫力だなあと。
旧修善寺町(伊豆市)(5/6)
旧中伊豆町から戻ってきて、旧修善寺町へ。狩野川沿いの傾斜部に、住居が段になって広がっていて、川が暮らしの中心にあると感じられます。下田街道の石碑も建っていて、古くから人々の往来もあったのだなあと。この下田街道を南に進んだ先に、天城越えの峠もあるわけですね。
旧中伊豆町から戻ってきて、旧修善寺町へ。狩野川沿いの傾斜部に、住居が段になって広がっていて、川が暮らしの中心にあると感じられます。下田街道の石碑も建っていて、古くから人々の往来もあったのだなあと。この下田街道を南に進んだ先に、天城越えの峠もあるわけですね。
そして、修禅寺へ向かってみようと思ったわけですが、雰囲気がみるみる温泉街へと変わり、観光客でとっても賑わっています。これまた恥ずかしながら、ぼくは修善寺温泉の存在を知らなかったのです。有料駐車場にも辿り着き、あとは竹林の小径や修禅寺を歩いて散策しました。
いやあ、まさかお寺に行くつもりが、とっても賑やかな温泉街に着くのだから、これが市町村一周の旅の盲点だよなあ、としみじみ思ったのでした。前回の旅では、伊豆市は「浄蓮の滝」のみを訪れています。旧修善寺町は素通りだったので、気づかなかったわけです。旧市町村という視点で、ようやく出会うことができました。
いやあ、まさかお寺に行くつもりが、とっても賑やかな温泉街に着くのだから、これが市町村一周の旅の盲点だよなあ、としみじみ思ったのでした。前回の旅では、伊豆市は「浄蓮の滝」のみを訪れています。旧修善寺町は素通りだったので、気づかなかったわけです。旧市町村という視点で、ようやく出会うことができました。
旧天城湯ケ島町(伊豆市)(6/6)
最後にやってきたのは、旧天城湯ケ島町です。まずは地元のスーパーに立ち寄り、今晩の夕食を。チェーン店にはない、野菜ゾーンのやさしさや豊富さや安さ、買い物に来ている地元のおばあちゃんの佇まい。すごくいい空間でした。
また、「道の駅 伊豆月ヶ瀬」で遅めの昼食にしました。お茶の機械には「当店のお茶は静岡茶を使用しています」とかかれていて、さすがだなあと。
最後にやってきたのは、旧天城湯ケ島町です。まずは地元のスーパーに立ち寄り、今晩の夕食を。チェーン店にはない、野菜ゾーンのやさしさや豊富さや安さ、買い物に来ている地元のおばあちゃんの佇まい。すごくいい空間でした。
また、「道の駅 伊豆月ヶ瀬」で遅めの昼食にしました。お茶の機械には「当店のお茶は静岡茶を使用しています」とかかれていて、さすがだなあと。
そして、いよいよ浄蓮の滝へやってきました。観光バスも車もいっぱい。滝へ降りていく手前の店からは、石川さゆりさんの「天城越え」も聴こえてきます。やっぱりこの曲ですよね。滝は旧中伊豆町で見た「萬城の滝」と、大きさも意外と変わらないかもしれないと思いました。ただ、圧倒的な知名度を有する浄蓮の滝はすごいし、一面に広がるわさび田も見ていて楽しい。商品もわさび関連がいっぱいでした。先日の安曇野のわさび農場の賑わいを思い出して、日本人はほんとうにわさびが好きだなあと。
というわけで、今日の散策はここまで。その後、西伊豆方面へ移動して宿に滞在したのですが、想定していた道が通行止めで、ぐるっと迂回してようやくの到着でした。しかし、この迂回のおかげで、すごくいい景色にも出会えて。
本日のひとこと
カブの横にヘルメットホルダーが付いていることに、今になって気づきました。
カブの横にヘルメットホルダーが付いていることに、今になって気づきました。
旅を応援してくださる方へ
今回の旅をはじめる前に、自費出版の写真集「どこで暮らしても」を製作しました。東京23区を1200kmほど歩いて巡り、撮影した一冊です。売り上げは旅の活動費として、活用させていただきます。
写真集の商品ページはこちら
(終わり。次回へ続きます)
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