ふるさとの手帖

市町村一周の旅

いざ、屋久島へ。1000番目の旅。【旧市町村一周の旅(鹿児島県|3月15日―344日目)】

いざ、屋久島へ。1000番目の旅。【旧市町村一周の旅(鹿児島県|3月15日―344日目)】

今日までの旅メーター

訪れた政令指定都市の区の数 【86/171】

86/171
50.29%
訪れた旧市町村の数【915/2,094】
915/2094
43.70%
総計【1001/2,264】
1001/2264
44.21%

スーパーカブの総走行距離
24700km

旧上屋久町と旧屋久町の2つ。

前回の市町村一周は屋久島で旅を終えた。そのときのことはずっと覚えている。島に上陸したときの足の裏の感触、彩雲を2つ同時に見たときの鳥肌。そうしたものを、体で覚えている。今回の旅で1000番目に屋久島へ訪れるとわかったとき、また鳥肌が立った。

朝7時、鹿児島港にバイクで向かう。車両用のゲートをバイクでどうやって越えるのかわからなくて、エンジンを切って押して待機場まで運んだ。どこで券を買うのかもわからずに彷徨う。前回は高速船だったので、車両の手続きは初めてだった。探し回って、倉庫のような所が手続き場所だと発見。初見だとむずかしいなあ。で、ほとんどの場合、車両用の券と普通の乗船券は同時に買えるけれど、ここでは車両用の券だけを購入し、乗船券は別の窓口で購入するとのことだった。要は、2回別の場所に並ぶ。屋久島への道のりは遠い。

それでもようやく乗船券も買えて、いざ、船に乗る合図を待つ。たいていはバイクから先に乗船していくけれど、屋久島行きのフェリーではバイクが最後だった。だから、待ち時間がすごく長くて、ほんとうに乗せてくれるのだろうかとよぎったりもしたけれど、最後の最後にようやく合図をもらって、船にカブを乗せることができた。

ここから、約4時間の船旅である。さあ、行こう。屋久島へ!

朝の桜島。
フェリー屋久島2。
ドキドキ。
やっと、無事に乗れた。そして出港。
船旅の途中。開聞岳だ。
宮之浦港に着く30分ぐらい前から、デッキに出て景色を見ていた。快晴の青空、徐々に近づく屋久島の迫力に驚いてしまう。重なり合う険しい山々が、麓まで続いている。
 
海は遠くでクジラが、近くでトビウオが飛んでいた。トビウオは飛び出してから海に潜るまで、ざっと10秒ぐらい飛ぶのである。一回でそんなにたくさん飛んで、どこまでいくんだろう、ということはさておき、見ていてすごく楽しかった。
屋久島が見えてきた。島影に感動する。
奥にクジラがいた。
平らな種子島の島影も見える。
トビウオもたくさん飛んでいた。
さあ、上陸だ。

そして、前回の旅は友人と一緒に上陸したけれど、今回は、島で高校の同級生が迎えてくれた。写真作家であり、楽器も上手でコーヒーやお菓子作りも得意で、なんでも出来る同級生だ。その子が屋久島へ移住して、住民票も島にある。すごいなあと思うと同時に、今回、タイミングよく会うこともできて、最初に宮之浦周辺を案内してくれた。

車に乗せてもらって。
川の流れがほんとうに澄んでいて。
市街地から近くて、こんなに綺麗なんだなあ。
そして、友だちは仕事があるので解散して、今度は自分でまちを散策した。屋久島はまちを見るだけでも、“らしさ”がギュッと詰まっていて、心が嬉しくなる。“らしさ”というのは山の険しさや、圧倒的な川の美しさ。そして、それが遠くではなく、暮らしの足元に広がってるということかなあ、と思ったりする。
宮之浦港。
まちなみ。
学校と。
益救神社にも参拝した。
良い景色なんだよなあ。

安房のまちなみ。ー旧屋久町。(屋久島町)

次に、旧屋久町である安房の民宿を予約していたので、宮之浦を巡ったあと、そのまま安房へ向かった。宮之浦港からは約20kmで、県道77号線を道なりに進むと、安房へ到着する。道が一本なので、地元車やレンタカーに何度も追い抜かれながら、30分以上かけて安房へ着いた。
 
安房地区の安房川と、その周辺のまちなみもとても好きだ。前回の旅でもここで写真を撮った。川沿いにまちなみがギュッと形成されていて、宮之浦とは雰囲気が少し違う。それもまた良い。カブを停めて集落を散策した。
安房へ。
この風景が好き。
赤い橋も印象的。
屋久島にはモスバーガーがある。
ショッピングセンターばんちゃん。と書かれているが、島の方たちは「Aコープ」と呼んでいる。
泊まった民宿。

屋久島で過ごした時間に感謝。

さて。翌日は島の方々に、山へ連れて行ってもらった。とにかく、晴れた屋久島の大自然を探検させてもらって、世界が何度もひっくり返った。屋久島の森は、ここまですごいのかと。ぼくにとってはあまりに特別な時間だった。
新緑。
たぶん、屋久島の自然は一生では知り尽くせないのだと思う。そして、島の方々はそれを体で知っている。すべて知り得ないことを知り、リスペクトの気持ちを忘れず、好奇心を宿し、自然を大切にすること。知り尽くせない、ということは大切なことだ。どれだけ日本を回っても、日本を知ったつもりになれない。そう感じられた。

ほかにも新しい出会いがあった。同世代の島の方々とも仲良くなれてすごく嬉しかった。3泊だったけれど、半分しか滞在していないような短さだった。ぼくは島外の人間だけれど、友だちがいてくれたおかげで、前回とは違う、島の表情に出会わせてもらった。出会いに感謝だ。何より、屋久島(旧上屋久町)が今回の旅で1000番目だった。ここからまた、一歩ずつ。一歩ずつ進もう。そして、また屋久島に行けるように。
これまでに訪れた、1000のまちをまとめた。また、一歩ずつ。
本日のひとこと
屋久島からフェリーで出港するとき、若い男性の船員さんたちが、入港する船を待つ間に輪になって、真剣に指スマ(いっせーのーせ、とも言う)をやってて、すごく良かった。
(終わり。次回へ続きます)

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